世界観&妖怪の解説

※こちらの世界観説明は、「私立あやかし学園」内での世界観の説明になります。他作品との世界観とは異なる部分がございますのでご了承くださいませ。


 世界観:現代日本によく似ているが、妖怪たちの存在が公にされている。妖怪たちとも共存しており、文化・社会政治・科学技術等にも妖怪たちの力が関与している模様。

 従って会社や学校にも妖怪と人間とが入り混じっている施設も珍しくはない。とはいえ……人間向け・妖怪向けなどの施設や建物も存在している場合もある。


 妖怪:妖力と呼ばれる生体エネルギーを保有する生物の総称。総称と言う言葉通り、複数の種族からなる。生物の一種とみなされ、生物学的な分類(哺乳類に分類される妖怪・鳥類に分類される妖怪……)ももちろん可能。但し、日常生活における妖怪の分類方法が生物学的な分類とは異なっている場合もあるので注意が必要。

 例:人型の妖怪は獣妖怪と区別される事があるが、分類的には哺乳類に属する。


 種族を問わずに知能は高く、人間との意思疎通も十二分に可能。高位の妖怪の中には会得している妖術を科学技術や文明の発展に横展開する者もいる。

 人間に対する反応や対応は種族や世代、個体そのものによってまちまち。それでも概ね友好的~中立の者が大半を占めており、概ね人間たちの良き隣人と言う地位を確立しているともいえるだろう。

 従って妖怪=邪悪と言える存在ではなく、人間側も妖怪だから退治すると言った考えはない。但し、妖怪の中にも悪事を働く者は存在し、そうした妖怪たちを摘発・逮捕する組織や法規制は存在する。

 通常は同種族間で結婚し仔を設けるが、異種族間での婚姻も散見される。特に人間との間に生まれた仔は半妖と呼ばれている。半妖は妖怪と人間の特徴を併せ持つのだが、どちらの特徴を色濃く反映するかは個体によってまちまちである。


 生体エネルギーたる妖力が多い個体ほど強い妖怪と見做される。妖力の多寡は生きてきた年数に概ね依存するが、遺伝や後天的な環境などの要素も散見される。妖力の少ない順に弱小妖怪、下級妖怪、中級妖怪、大妖怪……などと呼ばれる事もある。但し下級妖怪や弱小妖怪であっても、状況によっては人間に対して十二分な脅威になる可能性があるので注意されたし。

 なお、妖狐や雷獣、猫又と言った尻尾の増える妖怪の場合、尻尾の数にて妖力の保有量を推し量る事も可能である。


【主だった種族の解説】

 妖狐:所謂狐の妖怪。本来の姿はアカギツネ又はホンドギツネとほぼ同じであるが、尻尾の数は妖力によって増え、最終的には九尾になる。尻尾が増えるには百年かかるとも、九尾になるまでには千年かかるとも言われているが個体差が大きい。

 とはいえ、若い個体で二尾、三尾になっていても妖力が多く優秀な個体であると見做されがちである。

 人間に特に友好的な種族の一つであり、好意的であるか否かに関わらず人間との関りがかなり深い。人間の前に姿を現す時はほぼ人に近い姿(個体によっては尻尾を隠せない・隠さない場合がある)を取る事、時に人間との間に半妖の仔を設ける事からも明らかであろう。

 人を惑わして精気を吸うとも言われているが……妖狐が全体的に好色な淫獣と言う訳でもない。もちろんそうした個体もいるが、それは少数派である。むしろ見た目が良いために妖狐が被害に遭っているケースも点在するとも言われていた。

 妖術を操る事を得意とするために物理的な戦闘を苦手とする個体がやや多い。とはいえ、多彩な妖術や知能の高さにて、妖怪社会の中でも繫栄した種族としての地位を確立している。


 雷獣:その名の通り雷撃を操ったり、落雷と共に地面に降り立つとされている獣妖怪。哺乳類タイプの妖怪に分類されるものの……その容姿は多種多様であり、個体差が烈しい。実際に雷獣の姿として「ハクビシンのような物」「狸やアナグマに似ている」「犬や狼の姿」などと複数の姿が確認されている。これは雷獣の先祖が鵺である事に由来すると言われている。

 同じ父母から生まれた兄弟姉妹であっても異なった容姿の持ち主である事は珍しくない。雷獣たちの大半はその事を気にしないが、高位の雷獣や血統を護る一族の場合では、「均一な一族」を護るために近親婚を敢行する場合もままある。貴族が一族の血を護るという傾向は他の種族(人間含む)でも見られるが、雷獣ではその傾向が強いようである。

 雷撃を操るという点においても、電流などと非常に縁の深い種族と言える。第六感として生体電流の探知・電流でのサーチ能力を雷獣は具えているからだ。また、聴覚や視覚も優れているのだが、電流探知能力の精度を上げるために、聴覚や視覚を一時的に遮断するシステムが脳内にあるとも言われている。これは雷獣特有のシステムであり、視覚や聴覚に頼らずとも周囲を探知する事が可能になっている。

 但し、この脳内システムの構築・行使は深い思考力と引き換えに発達したとも言われている。従って雷獣では強い個体ほど思慮深く考えるのが苦手である、という宿命的な弱点を抱えている。実際に、一定水準以上の妖力の高い雷獣は、そうでない雷獣よりも平均寿命が明らかに短く、死亡率が高いともされている。

 その一方で脳内の切替機構が働かない個体も存在する。こうした個体は通常の雷獣よりも弱いものの、思慮深く落ち着いており、むしろ先祖である鵺の特徴に近いともされている。

 元々は人を寄せ付けない山野で暮らしていたらしく、人間に対する関心は薄い。積極的に人間を襲う訳ではないが、人間と関わらなくても平気だと思う個体が多い。

 種族的な気質の為か戦闘能力に特化した個体が多い。身体能力も高く、対立すれば厄介な存在になりうる。その一方で変化術や結界術と言った妖術は苦手であるようだ。

 尻尾の増えるインターバルは妖狐とほぼ同じと見做されている。

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