第22話、グレートカロリーフレンド
お参りした後、”旧国会議事堂上部の階層建築を利用した海上軍事基地”(日本軍本部)に帰ってきた。
二人は、改めて正式に付き合い始めたのを確認してから、解散した。
「また、次の休暇に会いましょう。メグミさん」
「次の休暇が待ち遠しいですね~ ナンバ君」
初々しい二人である。
◆
メグミの休暇が残り4日になった。
「1度、仕事に出ると1カ月は帰ってこれないからな~」
おもむろに、冷蔵庫の整理を始めた。
”合成ミルク”、飲み切れる。
”海藻サラダ”、”イワシの切り身”、食べきれる。
”オキアミ”(20センチくらいある)は明日”エビフライ”にしよう。
”合成ワサビのチューブ”は大丈夫。
”味噌”や”醤油”は使い切れそう。(使い切りパックを使用)
ちらりと、冷蔵庫の横に置いてある段ボールを見る。
”グレートカロリーフレンド”か~
◆
”グレートカロリーフレンド”
オーツカ製薬が発明した、”
実際、
ただし、致命的にまずい。
日本軍の、レーションに正式採用されており、海上でのメグミや他の隊員の主食になる。
ちなみに家や建物に、1週間分備蓄することが法律で義務付けられている。
◆
「パサパサして、味が絶妙に美味しくないんだよね」
(海産物と合成調味料で作られた、”ポンカレー”はとてもおいしいのに)
ポンカレーは、オーツカ製薬のこだわりの逸品で、本物のビーフカレーより美味しいと言われている。
食事の全てが、”グレートカロリーフレンド”にならないように、わざと味を落としていることをメグミは知らない。
ナンバは通常、空軍の宿舎の食堂で食事をしている。
ナンバのその日の夕飯は、”ポンカレー”であった。
2杯、おかわりした。
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