第23話、エアモトグッチV1100s
「近くのスーパーに、買い物に行こう」
休みも残す所、1日となった。
冷蔵庫の整理も終わったので食事は、出来合いの物で済ますつもりである。
ガレージから銀色に塗られた、通勤用の、”エアバイク”を出した。
股の間のタンクには、鷲の模様が描かれている。
◆
”エアモトグッチV1100s”
丸みを帯びた矢じり型をした、二人乗りのエアバイクである。
垂直離着水ができ、高度50メートルまで飛行が可能。
ジェットスキーの様に水面を走る事も出来る。
◆
1階のエアバイク用ガレージに注水した。
ゴーグルを着け、フライトジャケットを羽織り、エアバイクにまたがってハンドルを握る。
鍵を刺して、メインスイッチを”ON"にする。
スターターボタンを押し、エンジンを掛けた。
キシュルル、ドドン。
”縦置きVツイン”のエンジンが目を覚ました。
「ん。行こうか」
左手のスロットルを少しづつ開け、加速する。
ドドドドドドドドド
股の下で”vツイン”エンジンが振動する。
「ふふふ。よしよし」
タンクを右手で、ポンポンと可愛がるように軽く叩く。
ある程度、スピードが出てきた。
右手をハンドルに戻し、固定を解除、縦方向の小型ジェットを、少しづつ吹かす。
前部が浮き始めた瞬間、体重を後に移動し、左手でスロットルをワイドオープン。
エアバイクは、ふわりと浮かび上がった。
しばらく飛ぶと、動けなくなったフェリーを、利用したスーパーが見えてきた。
スーパーの桟橋に、着水させようと、左右の体重移動と、左右の手で前進と上下の推力を調節する。
「あっ」
「お財布忘れたっ」
「まっ、いいか~」
まだまだ飛び足りないので、わざと遠回りしてサイフを取りに帰るメグミである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます