第2話


 「糸川艦長」


艦長であり、この作戦の首謀者である糸川一等海佐は振り向く、後ろから声を掛けてきたのは江島一等海尉である。


「江島副長、どうした?」


「先ほど海上に上げた放射能測定器が測定値を送ってきました」


「どうだ」


「放射能汚染濃度90%です」


「即死レベルだな、まだまだ浮上できないか」


「はい、思ったより早い速度で放射能汚染が広がっているようです」


「放射能測定器の在庫は結構有ったはずだね」


「はい、出港する前に基地にある測定器を積めるだけ積んできましたので」


「それは、食糧も同じだろうが・・・。まぁいい、測定器誘導装置の電源を切ってくれるかい。艦内汚染なんて起こしてしまったら元も子もないからね」


「了解です、測定器を切り離します」


「頼んだよ」

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