健康のお陰か体がガチガチになる事はなかった。


 家作りはまだまだ時間がかかりそうだ。


 ボーっとしてても仕方ないので、今日も拠点を整理する。


 すごくベットが作りたい。


 我慢我慢。


 ……


 まだ、木を加工する。


 幾ら有っても足りない。


 どんどん作っていると、置き場所がなくなってきて、また拠点を広げる。


 直感曰く川が近くにあるらしいので早く水路を引いて温泉を作りたい。


 昼になったのでご飯休憩をする事にした。


 肉が欲しい、もう果実も飽きてきた。


 兎達も色んな果実を持ってきてくれるが、流石にきつい。


 だが、懐いてる相手を食う気にはなれないし、そもそも俺が勝てる相手がいない。


 八方塞がりだ。


 そんな事を考えてたら、近くで寝てた大蛇達が急に赤い四つ目の武装した白い猿達を連れてきた。


 軍人みたいにムキムキである。


 いつも通り契約する。


 不思議そうに猿達をみていると、猿達が大蛇の尻尾の端を切り落とした。


 大丈夫なんだろうか…


 痛くないの?すぐ治る…そう。


 確かにみるみる切られた尻尾が再生してく。


 くれるらしい、ありがとう。


 調味料は如何しよう…


 猿達が塩と黒い鉄?をくれた。


 なくなったら分けてあげるとのこと。


 御親切に如何も。


 何でも猿達は山の下の方に住んでるらしく、挨拶のためにここまで来てくれたのだとか。


 少し申し訳ない。


 猿達を見送りながらそう思う。


 ……


 肉から皮を剥がして、骨は分離セパレートで抜いて、着火イグニッションで付けた焚き火に焼く。


 ちゃんと黒い鉄?を変形トランスフォームでして作った鉄串に刺したので安全である。


 持ち手には、蛇皮で滑り止めも着けたので落とすこともないはず。


 皿も黒い鉄?と鉄みたいな硬さの木を使って、ステーキプレートもどきを作った。


 一緒に作ったナイフとフォークも拘りの一品である。


 触ってみた感じ大蛇の肉は硬すぎて俺には歯が立たないので柔化ソフトを焼きながら使って柔らかくする。


 普通に刺さった黒い鉄串に少し引きつつ、よく猿達は切れたなと思う。


 …


 いい感じに焼けてきた、直感通りならレアになってるはず。


 拾った胡椒みたいな味の果実を乾燥ドライと錬金術の粉砕ブレイクをよくかけて、粉末状にしたのと塩をかける。


 いい匂いだ。


 タレがないのは残念だが、塩胡椒は塩胡椒で全然ありだ。


 木を加工して作ったコップに飲水ウオーターで水を入れつつ、肉をナイフとフォークで切り分けていく。


 蛇肉だからかチキンステーキに近く見える。


 …うまい。


 こっちに来てから一番感動しているかもしれない。


 先に切り分けておいた肉は木を加工して作った箱に生活魔術の保存プリザーヴをして、しまっておく。


 今までで一番の充実感を得ながら今日も木を加工した。

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