第9話SW2.5あれこれ「行動判定・行為判定」

 RPGツクールを触ったことがある人ならイベントコマンドというもので、マップイベントに簡易なプログラムを組むことが出来るのだけど、TRPGにおいてもイベントは必須で、そのイベントを異なるパラメーターやステータスで挑むと難易度が変化する。 これを簡易にSW2.5でやる時に行動判定、あるいは行為判定という形でおとしこまれている。 行動判定と行為判定は障害を乗り越えるために必要な数値をはじき出す必要があるところをPLとPCとGMが会話によって即席で2d振ることで、目標を達成したか未達成かを決めるといった部分なのだが、この際に目標の数値が大きければ大きいほどサイコロで出る値で満たすのは難しくなる。

 このため単純に2d振った数値だけではただ単純に目標の難易度を運まかせにして賽の目に祈ることだけしか出来ない、だがこれではキャラクターごとの個性であったり、せっかくのPCが持っているステータス、能力値の意味が薄くなってしまう。

 そういったところからPCの持っているステータスや技能レベルを参照しダイスロールする時に補正値としてプラス補正出来れば、キャラクターによって得手不得手が生まれ自然と役割が生まれるはずということ。

 SW2.5では大まかにPCごと六つの能力値が存在し、その能力値が得意としている判定の分野に関しての時、能力値から割り出されるボーナス値で成功率、目標値達成確率を底上げすることが出来る。

 同様に、PCごとはじめに獲得した技能、職業ごとの技能、言葉によっては職能ともいえるもののレベルが行動・行為判定の+補正値となって、目標値達成確率を底上げすることもあるといった具合になる。

 シナリオを作る際には様々な能力値を参照するイベントに基づく行動・行為判定を発生させることでキャラクターごと得意とする分野を乗り越えられるなら、ロールプレイングの手助けにもなるという具合です。

 それぞれの判定に関してはルールブックを参照する必要性からあえて列挙してのせませんが、技能が増えていくにつれて、あるいは新しい技能を参照して判定を行える性質からすると、ルールブックやサプリが増えるほどに新しい判定を構築できると推測出来ます。

 つまりSW2.5世界が更新され続ける限りには基本的に新しい判定も増えるのではなかろうかと考えられますが、そもそも多くの技能は職業に由来するもので、SW2.5世界で冒険者の職業はもっぱら戦闘職、要するに戦闘に関する補正が多くなるだろうという具合と、さらに言えば行為判定自体が戦闘以外のイベントを円滑に進め、ある程度のスリルと程よい緊張感を与える目的で存在するなら、戦闘以外の判定をむやみに増やすというのは作業感が出てしまうかもしれないですね。


 まあ下手に判定を増やし過ぎるとサイコロを振る回数が増えてしまうので、あえて目標値と個々の能力を固定した状態で達成かの判定をやる手もあるかもしれませんが、プレイヤーがプレイしている没入感からは外れてしまうので、GMの裁量が試されるところでしょう。


 各能力値から割り出される能力値ボーナスを出目合算値に加算して目標値を達成するというやり方が基本の各判定ですが、判定ごとにどの能力値に由来するのか、敏捷度に由来するのかぱっと分かるまでやるのは難しいのが理解にたやすい。


 ので、そのシナリオを色づける特に際立った判定を抜粋して構築すると良いものだと思います。

 岩場をステージとして攀じ登る必要があるなら、登攀判定を行ってみたり、とにかく自然で役立つレンジャー技能が際立つエリアの話もありですし、そういった環境では自然と手に入る薬草に関しての知識が必要ともなれば、知力ボーナスを使っての何がしかの判定で有利に話をすすめられるかもしれません。

 つまり先に判定をすべて網羅するようにシナリオを構築するのではなく、やりたいシナリオのシチュエーションで使えそうな判定をメモしていく、その判定を組み合わせてイベントの分岐や導入、差分を考えるとなると楽しめるのではないでしょうか。


 とまあ実際どういうシナリオを構築するかまでは、そうですね、自分は一番最初にこんな感じのシナリオはどうだろうか、というメイズールの罠で色々と考えてたところはあるので、メイズールの迷宮内で各エリアでシナリオにちなんだ判定をやってくと楽しいかもしれませんね。


 では今回は、行動・行為判定をちょっとかじってみました、まだまだ深掘りできる要素は盛り沢山なので、ちょっとずつ遊んでいきましょう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る