第7章 悪戯な夢前編 新の過去の記憶

「やっぱり、最近音信不通になってたから様子を見に来たら…」

「仕方ない。とりあえずこのことはあのお方に伝えておかないとな」

学校の異世界に、新たに訪れた訪問者。

その目的は、研究者の彼の様子を見に来ることだった


怪盗との戦いから2週間ほど経った

怪盗を捕まえられなかった…という悔しさが負けてすぐはあったが、それはやがて『次は勝とう』というものへと変化していた

最近は変なものに絡まれることなく平和であった。一体の暴れている魔族を倒す任務はいつものことだが、それも最近は少し減っているように感じた

「明日の宿題も終わったし、今日は寝るか」

ここは新の家、彼の親はどちらもいつもお金を稼ぎに他県に行っているので、彼はほぼ毎日一人だった

だから、遅くに帰っても何も言われなかったのである。親には警察に入ったことは言ってない

一人しかいない家の照明を全て消し、布団に寝転がった


あれ…ここ?

自分は学校にいた。それだけなら何もおかしいことではない

だがしかしこの場所は、いつものクラスではない。窓から見える景色が若干違った。それにところどころがいつもと違っていた

何だろう…なんか、とてつもなく懐かしく、それで悲しいような…

授業が終わって帰っている。帰り道もいつもと少し違う

最近できてかなり通っているスーパーは古い古書店になっているし、そこの曲がり角のコンビニは雑貨店となっていた

もしかして…でもこんなことはあるわけ無いか

そんなおとぎ話、あるわけない


ダッ!

狭い道で、前から走ってきた男と少しぶつかってしまった。といっても、軽くぶつかっただけだが

「痛たたた!おいお前、何してくれてるんだよ!」

は?

「お前のせいで大怪我だ。こりゃ骨折もんだぞ、慰謝料払えこのクソ野郎!」

マジで『は?』なんだが

どう見てもただ少しぶつかった程度、相手が骨粗しょう症だったとかそういう特別な事情がない限り骨折するようなものではない

そしてそんな特別な事情など絶対にないだろう。もしあったとしたらこんなことするよりまず救急車に電話するだろう。

俺に文句を言っている時点で、骨折をしていないのは明らかだ

「払いません。どうせ大した怪我もしてないのに慰謝料だけ騙し取ろうという手口だろ」

「は?そういう証拠でもあるの?自分に怪我させておいて言い訳して逃げようって言うの?そんなに言うならお前のことを家族もろとも殺してもいいんだぞ。それが嫌ならさっさと慰謝料払えクソガキ!」


あーこれかなり面倒くさいやつに巻き込まれたな…

だるっ

こういうのは無視するのが一番だ

気にせず歩いていった

「おいコラ!お前俺に怪我させておいて逃げる気か?痛い目を見ないと分からないようだな。でも俺は優しい。今謝って慰謝料を払ってくれるなら許してやろう」

「お前はどうせ金持ってないだろうからな、お前のママやパパに言うんだな。『人に怪我させちゃったから、慰謝料として100万円払わないといけないから、代わりに払って』てな」

こいつのほうがどうかしてるよ

もう無視だ無視だ

「ほう。俺様を無視するとはな、寛大な俺様でももう許さん!」

寛大って言葉の意味わかってないな絶対

ま、仕方ない。あっちが俺のことを襲おうとしてきたんだ。

少し制裁を加えたほうがいいな。正当防衛として

そうして俺はいつもの剣を持った

…剣を

待って、剣がない

え?いつも持ってるのに……


「さあ、まずは一発目だ!」

やばい、俺は武器さえなければ全く強くないんだよ。

せめて避けるぐらいできれば良かったが、そんなタイミングはなかった

「グハッ!」

腹に一発、痛い

「まだまだだ。慰謝料を払うって言うまで続けてやるよ」

まだ…続くのか

痛いが…我慢するしかない

俺の親は裕福じゃない。100万円なんて払えるとは思えない

家を捨てないといけななくなる。思い出のものを捨てないといけななくなる。そんなのは嫌だ

こいつの私腹のために俺達家族が被害を受けるなんて、あっちゃならないんだ

「次は頭に2発目だ!」


「おいてめー、何やっているんだ」

えっ?あれ?え?

なんで?なんで?アイツが?

そこに現れたのはガラの悪そうなヤンキーのような中学生。だが新はその顔を見て驚いていた。

そう、彼の顔は、新が異少課に入る理由にもなった、『アイツ』の顔だったのだ。

「俺はこいつと大事な話をしているんだ。関係ないやつはあっちに行け」

「どう見ても話し合いはしてねーよな。一方的に殴りかかっていたよな」

やはり、彼はこちら側の味方だった

「それが何か?あんまりしつこいとお前も殴って黙らせようか?」

「そう、ならやってみれば?」


「ギブギブギブ…」

「これに懲りたら、もう二度といじめなんてするな」

襲いにかかった男に対し、彼は攻撃をほぼ受け流し、一発でKOさせた。

これが、真の強者と言えるのだろうか


「おい、大丈夫か?何があったんだよ?」

やっぱり、この声にこの顔。近くで見て確定した。

「おい、どうした?」

涙が目から流れていた。感激の涙だ。

「ありがとう」

「礼はいい。ていうか名前教えてくれないか。普通に聞きづらい」

やっぱり…俺のことは覚えてないのか。

さっきまでの感じで薄々気づいてはいたが、思い出などを覚えてないのは悲しいな

でも、思い出はいくらでも今から作れる。

思い出すら、今までは思い出の一つすら新たに作り出せなかったんだから


「俺は神代新。中央中学校の生徒だ。」

「新か。分かった。俺は千木蒼真だ。ところで?結局なんでこんなことになっていたんだ?」

名前も一字一句違わない。他人の空似という線はない。

本人だ

「アイツらが、俺から金を騙し取ろうとしてきて…」

「クソ野郎だな。さっさと警察に通報しておくか」

彼は電話で110番通報した。


警察を待つ間、二人で道端に座っていた。

警察への事情の説明など、色々と面倒くさいが、それを怠ると証拠不十分になってしまう可能性がある

それに、俺は言いたいことがあった

聞きたいこともいっぱいある。どうやって生きていたのか?とか、2年もの間何をしていたのか?とか。

でも、それよりも重要なことだ

「蒼真!」

「うわっ!?びっくりした…なんだ?」

「俺と…俺と…友達になってくれ!」

これが言いたかった。彼が生きていただけでも嬉しかったが、こうなると欲が出てしまう。

友達として過ごしていたあの日々に戻りたい。

また、あんな感じの日常を過ごしたい。

「え?俺はいいけど…いいのか?俺とお前は初対面。俺がどんな人なのか全く知らないでしょ」

蒼真は剣道部の優勝者。日本一の称号を手にしている。悪い人にその力を振るうが、全く悪くない人には力でねじ伏せるような真似はしない。

まさに真の強者

俺は蒼真のことはちゃんと覚えている。分かっている

「大丈夫。俺は蒼真と友達になりたいから」


「分かった。いいぞ。えーっと…神代新だったな。新でいっか?」

「もちろん」

昔も蒼真は新と言っていた。やっぱり昔に戻ったみたいだ

そう思った途端。急に視界が揺らいだ

えっ?何?

蒼真…助け…

そのことは声にならず俺の視界は徐々に狭まり、最終的に何も見えなくなった。


「はっ!」

新は暗く誰もいない自分の部屋で目覚めた

「さっきのは…夢…だったのか?」

今になって思い出した。あの現場、あの状況。少し違うが俺が蒼真に初めて会ったときの状況だ。実際は、警察を待っている間に話していて、それで趣味が同じことを知ってあっちから「友達にならない?」と言ってきたのだが

とは言っても、自分からぶつかっておいて慰謝料よこせという詐欺にあったのは事実だし、そいつらに殴られたのも事実だし、蒼真が助けてくれたのも事実なのだ。

やけにリアルな夢だったな…

夢とは現実ではありえないようなことが起こるようなものなのだが、いや、亡くなった蒼真に会えたことがありえないことか。

夢じゃなかったら良かったのに…夢じゃなかったら、蒼真にいろんなことをさせられたのに…

いや、悲観的になってはだめだな。そもそも亡くなってもう会えない蒼真に会えた事自体喜ばしいことだ。


その日の夜。いつものように眠る。

また学校にいた。あの教室に

今になって思い出したが、この教室…1年生のときの教室だ

蒼真と初めて出会ったのも1年生のとき、道の途中の店が変わっていたのも、2年前だからか

そんなもの、俺は忘れていたというのに。無意識が作り出したのか

そんなことより気になることが一つある。なんで今日もこの教室スタートにいるのだろうか

これは夢なのだろうが…こんな同じ感じの夢が続くのか?


時計を見ると13時を指していた。この時間は昼休みの時間だ。

…暇だ

教室にいても特にやることはない。仲の良い人はこのときでもいたのだが、その人たちは全員委員会やら給食委員やら図書室に本返しに行っているやらで今誰もいなかった

何となく、廊下を歩いてみた

「お!新じゃないか!」

「蒼真!?」

昨日も会ったというのに、どうして今日も?

たまたまなのか?

「一週間前は災難だったよな。警察にあそこまで問いただされるなんてな。こっちは被害者だっつーの」

時系列的には、俺と蒼真が友達になってから一週間後というわけか

「ああ、そうだな…」

昨日の夢のように考えると、この夢も俺の昔の体験なのだろうか。でも覚えてはない。


「ところで、メール見たか?昨日送ったけど、今日の朝見たとき未読になっていたんだよな。」

分からない。中学校にスマホは持ってきてはダメだから今は当たり前だがスマホは持ってない。

そしてこの夢のスタートは昼休みの教室。見ることができるわけがない

「すまん、見てない多分…どんな内容だった?」

「やっぱり見てなかったか…ま、そこはいいんだけど。それでメールでは確か『おーい新、今週の土曜日映画館行かないか?』って送った」

「映画?」

「うん。今どうしても見たいアクション映画があってな…せっかくだから一緒に行かないかなと思ってな。タイトルは『ファスターウォーク』ってやつだ」

聞いたことないな。俺の覚えにないだけなのかもしれないが。今は二年前で、映画好きってほどではない俺が覚えているわけ無いか。


「もちろんいいよ。どこで待ち合わせする?」

「映画館小都会の前で、土曜日の13時に会おう。13時15分から始まるから」

「分かった。」

映画館か…蒼真はアクション系は好きだったな。

自分が剣道部だから、感情移入しやすいとかなんとか

そうして今は蒼真が好きそうなアクションを俺がやってるとはな…

蒼真が異少課入っていたら今よりも任務がすぐこなせそうだよな。

でも、俺のことからして、蒼真が現実の今まで生きていたら俺は異少課に入っていなかったよな。

最初俺は他人に任せようとしていた。俺が異少課に入った理由は、アンダス団を潰すがため。そしてアンダス団を憎む理由は、アンダス団に蒼真を殺されたから。

となると、蒼真の生死によって大きく人生を左右されていたのか。でもそれでいい。

もし俺が異少課に入らなくても。異少課はやっていけただろうから

そして、今日も電気の消えた部屋の中で目が覚めた


やっぱり夢だったか。

2日連続で同じような夢…

何か意図的に誰かがコントロールしているようだ。でも誰が何のために?

分からない。こんなことをして得をするような人は亡き親友に会えた俺ぐらいだろう。

やっぱり…考えすぎか?

…やべっ

ふと時計を見ると、6時50分を指していた。

俺の家の場所からして、7時には出ないと遅刻する。

朝ごはんを取らず、さっさと制服に着替えて家を飛び出した。


今日は部活がない日だ。だから先に異少課の部屋に来ていた。

ちなみに繁も同じ部活だが、繁は美術の授業中に完成しなかった絵を完成させるため、今日は遅れるらしい。

結果、俺はただ一人で異少課の部屋にいた

「はぁ…」

久しぶりに一人で仕事を任された。最近は、異少課のメンバーも増えたことで2人以上で任務に行くことが多かった。

「行くか」

愛香もいないため、その場所まではバスなどを乗り継いで行けとのこと。バス代は出る。

「これ、今日じゃなくていいよな…」


「マジで疲れた…」

まさか任務が少し長引いて、帰りのバスを一本乗り遅れてしまうとは

そして、バスは二時間おきに出るとは

予定より2時間も遅く帰ってきた。石山さんに乗り遅れたことを伝えると、『じゃあ遅いから家にまっすぐ帰っていいよ』と言ってくれた。

だがそう言うぐらいならこのことを愛香に伝えてほしかった。そうすれば、わざわざ待つ必要もなかった。あの時間なら流石に愛香はいると思うのだが


さ、寝るか

今日はどのような夢を見れるかな?

蒼真と会える夢が続いてほしい。たまたま2日連続で蒼真に関する夢だったとか言うのではなく、蒼真の夢を見る必要があり、そのためにいつまでも蒼真の夢を見る。そんな感じでいい。

いつものように部屋の電気を切った。


今度のスタート地点はいつもの教室とは違う場所だった。

映画館『小都会』の前。自動販売機の隣のベンチに腰掛けていた。

これは…

昨日見た夢で映画の話が出てきた。だからここなのかもしれない

連続性がある夢であることは確かだろう。つまり、今日の夢でも蒼真に会うことができるだろう


予想通り、蒼真がここに来た。

「ごめんごめん遅れて。自転車で行ってたら途中で道路工事しててさ。待った?」

「いや、全然待ってないよ」

実際俺はここに来てすぐ会えたから待ってない

今の時間もまだ確認はしてないから、本当にどれだけ遅れたのか知らない

「そんなことより、さっさと行かないと!もう少しで映画が始まる。」

俺達は急いで映画館に入り予約していたチケットを購入し、映画を見に行った

急いでいたから、いつもはつけるポップコーンなんかも買うのを忘れていた


「面白い映画だったな!新はどう思った?」

ファスターウォーク。内容を簡単に言うと、より速い歩行を求める主人公が目の前にある障害と戦って追い払い、ただ一目散に歩み続けるという映画だった。

声に出して説明すると謎すぎる映画だが、意外とアクションシーンはちゃんとしてあったし、最初から最後まで貫き通す意思を持つことが重要だと伝えてきてくれた。

個人的には最高とまでは行かなくても、かなりの高評価である。

「意外とまとまってたな…」


「おおそっか。ところで、これからどうする?」

どうすると言われても…家に帰ったって特にやることはない。

「おやつ食べに行かね?」

「オッケー。どこ行く?」

あそこにしようかな。前に異少課メンバーで休日に行ったところ。

蒼真がどんなおやつが好きなのかは分からないが、多分大丈夫でしょう

「駅前の『ラフラン』っていうケーキ屋はどうだ?美味しいって評判の」

「えっ?」

あれ?何か問題でもあったか?

「もしかして、ケーキ嫌いだったか?」

「いや、ケーキは普通に好きだけど…」

「そんな店、駅前にあったっけ?この前通ったときにはなかったと思うけど…?」

…? ああそうだ。この世界は何故か2年前の状況が再現されている。この小都会もそうだ。今は経営不振になったらしくもうやっていない。

そしてラフランができたのは数週間前、それを知らなくて当然か

「ごめん。勘違いだった。蒼真が行きたい店とかある?」

このときにあった店あんまり覚えてない。この時代の蒼真に聞くのが一番簡単だ。

「じゃあ、ここから少し遠いけど…いいか?」

「分かった。お願いね」


「えーっと、ここの曲がり角を右にと…あった」

2、30分歩いて、蒼真が行きたい店へと着いた

アイスクリーム店『羽黒』という店だ

「ここ前に部員の皆と一緒に来たんだけどさ。とても美味しかったんだよな。今の時期もまぁまぁ暑いし、アイスのような冷やい食べ物いいだろ?」

羽黒か…聞いたことないな。

とはいってもここら辺に来ること自体ない。知らなくて当然か


「いらっしゃいませ」

店内に入った。

「どれにしようかな?」

フレーバーが多く、すぐに決めるのは難しかった。

「あの、期間限定のココアミント味って…」

「ごめんね、それもう売り切れちゃって」

蒼真ミント好きだったんだ

「なら、俺はチョコレートで」

「よし俺も決めた。バニラでお願いします」


金を払ってアイスを受け取った。そしてとりあえず二人テーブルの席に座った

「ちょっと!そこに座らないでよ!影ができるじゃない!」

食べようとしていたのに、急に隣の席に座っていた女性に怒られた

いやなんで。

影ができるとか知らんし。第一ここお前の店じゃないだろ

なんでそう命令できるんだよ

「蒼真、ちょっとあっち行こっか」

「うん。そうだな」

俺たちに動く義務はないけど、あのままあそこにいたら食べている最中ずっと面倒くさい状態になるだろう

こんな愚痴を聞きながら食べると味わいながら食べれなさそうだ。だから動こう。関わりたくない。

幸い、今はあまり人がいなかった。その結果、特に問題なく席を変えることができた


「はあ〜美味しかった」

夏はやっぱりアイスだな。今の時期を夏と読んでいいのか微妙なところあるけれど

暑いからそんなことどうでもいいか

「じゃあ、出よっか」

「オッケー」

食べ終わり外へ出ようとした瞬間

「あんたらのせいで写真取るの遅れちゃったじゃない!」

さっき俺を怒った女性の声が聞こえた。

女性のところを興味本位で見に行くと、店員が女性に怒られていた

そして、彼女の机には大量のアイスが残っていた

「まあいいわ。それよりあなた、さっさと片付けてくれない?食べ終わった感出したいんだから」

「いや、でもまだ全く口をつけてないじゃないですか…」

「そんなのいいの!私の金で買ったんだから何をしようと私の勝手でしょ!いちいち突っかかってこないで」

店員さん可哀想に

写真とか言っていたけどシンスタグラスにでも投稿するのか?

マナーぐらいきちんと守れよ…

「さ、帰ろう」

こいつ一回しばきたいという思いはあるけど、今は何もすることができない。俺は夢の中だから武器を持ってない。

ならさっさと逃げるが吉


「蒼真…蒼真?」

「おいお前!」

あ、なんかブチギレた。もうこうなったら放っておこう。

「は、何?」

「勝手に頼みだけ頼んでそれを食べずに破棄させるだと…身勝手にもほどがあるだろこの野郎が!」

「は?私の金で何しても私の勝手でしょうが。分かる?」

あー収集つかない

「確かに自由だよ金の使い道なんて。でも自分のために他人を困らせていい訳ないだろ」

おっしゃる通り。正論

「そもそもあんたらみたいなガキどもにかまっている暇じゃないの。あっち行け」

「そうですか。なら行きますよ。明日になって選択に後悔しないでくださいね」

そうして蒼真は出ていった

「蒼真?何する気だ?」

「俺のクラス全員にメールを送ってこの動画を拡散するように頼んだ。明日が楽しみだ」

動画には店員さんに横暴な態度を取る様子や、全然食べず残しそれを正当化しようとするところが映っていた

後日。彼女のシンスタが炎上したのは言うまでもない


店を出てすぐ、今までと同じように視界が揺らいだ

そしてまたいつものように暗い部屋で目が覚めた

やっぱり、これらの夢は全て繋がっている

3日続いて見た夢が、蒼真との出会い→映画の約束→映画見ると繋がっている

そしてこの映画、今気づいたが見たことある。多分ここで見た夢は、俺の過去そのものなのだろう

それが夢として連続的に見るのは不思議でしかないが、被害を負っているわけでもないし放っておくか


「最近なんかいつも朝気分良くない?」

1限の準備したあと、いつも時間が余る。

それで、いつも友達(といっても時間的にほぼ凪のみ)と話している。

「そっか?てかそんな顔にウキウキ感とか出てるの?」

「いや…そういうわけじゃないけど。でも俺ってなんか昔から微細な変化に敏感で、最近いつもより顔色が良かったから」

微細なってことは、ぱっと見いつもと同じだけど、実際は少し変化が起きているということかな

そしてそうなると、無意識に気分が良くなっているのか

「そうなんだ。なら多分本当なんだろうな」嘘をついたわけではないだろう。凪は魔族だから、しかもこの世界とは違う世界からきたから、人とは違う能力を持っていたとしてもおかしくはない

「そういえば、最近いい夢ばっかりみるからな。多分それかも」

亡くなった蒼真に会える夢が良くない夢な訳はない

「夢ね…最近全然見てないな…」

その後も一時間目が始まるまで話はした。


そして、警察署にて

「師匠…読書感想文の書き方教えて下さい。明日提出なんですよ」

「知らね」

いや俺に聞くな。作文作るの下手な俺に聞くな

てか明日提出なのどうせ作るのを先へ先へとあと伸ばししたからだろ。自業自得じゃん

「私が教えますよ。色々とやってなんだかんだダーンドーン書いていけば終わりますから」

繁って…説明下手なんだ

「やっぱり…抹茶についてのことを書けばいいのでは?」

愛香、抹茶の話は今してないし、書き方が問題なのであって何の本について書くか聞いているわけじゃないから

いつもの騒がしい異少課だった。

でも、今は楽しい。普通とは違った人が集まるからこそ楽しい

「とにかく、ジャンジャカジャンジャンジャーンな感覚ですって」

「抹茶は偉大なりと有名人は言いました」

「いや本当どうすればいいの?!」

「お前何ドサクサに紛れて触ってんだよ!殺す殺す殺す」

「食堂の新メニューできたから感想教えてくれないか?」

これは…ただ騒がしいだけなのだが

警察署から出た。そして、今夜も眠りについた


「であるからして…」

今回の夢のスタート地点は体育館。全校生徒が体育座りで校長の話を聞いていた

座っている横にはリュックサックが置いてある。多分帰る前に近所の人から苦情が届いたとかで急に体育館に集まらされるやつだろう

「ということであります」

終わったみたいだ。時計を見るといつもなら学校を出る時刻から30分も経っていた

ほぼ皆が嫌嫌聞いていたのも納得だ。というか校長の話を真面目に聞くやついるのかという話になるのだが

今更だがなんで夢の中まで校長の話を聞かないといけないのか

「校長の話なげーよ。てか学校に苦情が来たからってそれを全員に聞かせる必要ないだろ。それなら外国でマナーが悪い日本人が一人いたからそれに対する苦情を日本国民全員が聞かないといけないような意味じゃん」

学校を出るとき蒼真と出会ったので一緒に帰っている。ちなみに今日は蒼真部活ないらしい

そしてこのときはまだ凪と会っていない。よって必然的に二人となるのである

「分かる。苦情を言いたいなら本人にそのときに言えと言うんだよ」

ここの中学生がやったということが分かっているなら、当然現場を見ているんだろ。それならそのときに言え。


「ところで、明日から部活動見学始まるだろ。剣道部来ない?」

明日部活動見学会なのか。本当に時間が分からない。

連続性のある夢ではある。だが夢と夢の間が何日経っていれのか分からない。

そして自分自身が剣道部だから盛り上げたいのか。

その気持ちはわかる。

「うーん…」

見るだけならいいかな。

「分かった。見るだけになると思うけど」

「大丈夫大丈夫。見ればきっと興味もてると思うから」

ごめん。俺はバスケ部に入るから


あのあとも他愛の無い話をした

「じゃあな。また明日」

「また」

「あ、そうだ明日来いよお願いだから」

「もちろん行くから」

そして一人で帰っていった。

帰りながら、ふと思った

剣道か…少し調べてみるか

剣道について全く知らない。竹刀を持って戦う的なことぐらいだ。

いやでも、そもそも次の日に来れるとは限らないのか。

いつの日時に来れるのか分からない。今までの流れからして、数日後の世界の夢になりかねない。

でも、調べておいて損はないか


家についたぐらいで夢から覚めた。いつもより早く起きてしまったので、朝のうちに剣道のルールについて調べた


「休憩。水分取れ」

バスケ部の部活中、ゲームが終わったとこで顧問の先生の声が聞こえた。

休憩時間は10分。水筒を取りに行った

「先輩。」

「うわっ。びっくりした…」

声かけてきたのは繁だ。後ろから急に話しかけられてびびってしまった

「どうした?」

「先輩。またシュート入れてましたね。」

「繁も入れてたじゃんか」

繁は女子ながら男子よりも運動神経が良い。

元魔王だからか?魔族の運動神経については全然知らないが

休憩時間には限りがあるので、早めに水分補給をした。熱中症になってしまったら大変だ

「ところで気になっていたんですけど、先輩ってどうして異少課入ったんですか?」

周りには誰もいない。というのも他の人は別の壁際で休んでいる

水筒は壁際に置くから、バラけるのは当り前だ

とにかく、誰にも聞かれてないなら、このこと言っていいかな。別に隠すようなことじゃないし

「昔の友達の敵討ちのためだ。」

「敵討ち…ってことはその友達さんは…」

「うん。もう亡くなっているよ」

一旦沈黙が流れた

「ごめんなさい。そんなこと聞いちゃって…」

「いいのいいの。もうその悲しみから克服したから。」

殺した恨みは全然晴れてないんだけど

むしろ俺が俺の手で…


部活動が終わり、異少課での任務も終わった「今日の夢で部活動見学会見れたらいいな」

最近は夢が楽しみになってきている気がする。最近の夢で蒼真に会えるから

夢にこんなことを抱くなんて、人生ってわからないな。

というか、異少課に入ることなんて絶対に予想できない事象だし

少し考え込んでしまった。寝る前によくある変に哲学を考えてしまうやつだった

部屋を暗闇にして、ぐっすりと眠った


3日ぶりに教室スタートだ。時計によると、今の時間は掃除が終わり帰り前の学活の時間らしい

先生がお知らせなどを伝えている

「そして、今日からは部活動見学が始まるので、気に入った部活動を見て何の部活に入るか決めてください。場所はこのプリントに記してあります」

部活動見学会だと!?

となると昨日見た校長の長話の夢の次の日なのか。

部活動見学会は見れないかもと思っていたけど、ちゃんと見ることができるみたい。

蒼真の剣道姿か…

あんまり見たことがないな。部活動場所が武道館であんまり立ち入らないし、仕方ないことなんだけど。


学活が終わり、それぞれが皆見たい部活動のところへと集まった

勿論俺は剣道部のところ、武道館へと行った。

ここは夢の中、現実とは違う。

何を見てもいいだろう。それで現実が変わるわけではないんだし

武道館の前で、内履きと靴下を脱いで裸足になって武道館へ入った

すでに見学者は数人いた。彼らの邪魔にならないようなところに座った

「それでは、まずいつもの特訓から始める。まずは素振りからだ」

素振りのため今剣道部全員が麺を被ってなかったため、蒼真を簡単に見つけられた

蒼真も俺に気づいたのか、稽古前に俺のところを見た。

稽古のためすぐに前を向いて素振りを始めたが

「1!」

「「1!」」

「2!」

「「2!」」

数を超えに出しながら素振りをしている

素振りはただ竹刀を上下に動かすだけだ。でもそれでも竹刀が風を切るように美しく動かされていた

「100!」

「「100!」」

「よし、次行くぞ!」

「オー!」


それから数メニューの稽古があった。

稽古辛そうに感じたが、ここにいる人達はそれらを辛いと理解して稽古しているんだよな

バスケと同じだ。バスケも3ポイントシュートの練習など同じ練習を何十何百とされることもある

正直辛い。でもこれは自分で決めた部活動だし、それに俺はバスケをすることが楽しい。上手くなることが楽しい。

だから辛くてもやり続ける。彼らもきっと同じなんだろうな

「一旦10分休憩、終わったら次試合稽古だから。」

休憩に入るみたいだ。そうすると蒼真が面を外してこっちに来た

「ふいーっ。」

彼の顔は汗まみれだった。あんだけ激しく動いたのだから当り前だ

「で、剣道部入ってくれるか?」

うーん…

俺は多分剣道部には入らない。そもそも俺は蒼真の部活姿が見たくてここに来ただけであって、剣道に興味があるわけではない

「ごめん、俺は別に入りたい部活があるから」

「そっか、ごめんなそれなのに剣道部の見学に呼んじゃって」

「いや、いいよ」

実際俺は蒼真の部活姿見たさに来たのだから


「休憩終わりだ。」

蒼真と話しているともう10分経っていた。早い。早すぎる

まあ夢の世界だし、楽しいことをしていると時間の進みを速く感じるらしいから、仕方ない。

「じゃ」

蒼真は面を被り、小手をつけて整列した。

「よし、試合稽古だ。いつものように適当に振り分けるな」

「じゃあ、まずは滝と千木だ」

蒼真の名字は千木、つまり最初から蒼真の試合を見ることができる

練習風景の蒼真も見る価値があったけど、ちょっと物足りなさ感じていたからな。試合を見ることができるのは嬉しい

相手の滝とか言う人も剣道強そうだ。蒼真勝ってほしいな


止まって一礼をし、そこから3歩歩いた

そしてそんきょ?と呼ばれるものをし、剣先を交えた。これがルールらしい。俺は剣道やったことないので全くわからないが

「はじめ!」

立ち上がり最初はお互いに相手を見ていた。タイミングを伺っているのだろう

先に相手が攻撃してきた。それを竹刀で蒼真は受け止めた

そして蒼真が竹刀を抜き、そして小手を攻撃した。しかしそれは竹刀で防がれた

それからもどちらも一本が取れないまま試合は進む。

蒼真が凄いのは当たり前だが相手の方も凄い、まるでプロの試合を見ているようだ。

相手の不意をつくように仕掛けるも、それを竹刀で防ぐ。それにより両者一歩も譲らない状態となっていた

「面!」

相手が蒼真の面を狙った。それを蒼真は防ぐ…わけではなかった

「小手!」

相手が面を打つタイミング、それにより上がった小手を先に打った。


「そこまで」

試合が終了した。1-0で蒼真が勝った。

あのときの小手打が一本となった

凄い。改めてこの試合凄い

これ稽古だよな?


蒼真達の試合の後、一応他の剣道部員の人達の試合も見た

だが…うん。

あの凄まじい試合を見たあと、正直に言って…確かに素人の俺には真似できないようなものだったけど…うん

的な感じだった。順番ミスだと思う

「キーンコーンカーンコーン」

10試合ぐらいを見たところでチャイムが鳴った

「よし、今日はここまで」

「ありがとうございました」

今日の部活動見学会は終わった。


「じゃあ、帰るか」

面などを片付けて、蒼真はリュックサックを背負って玄関に来た

俺はそんな蒼真を待っていた。一人で帰っても楽しくないから

「ところで、どうだったか?」

「あの…」

ごめん、正直にいうと試合のこと以外は殆ど覚えてない

しかも試合と言っても蒼真の試合ぐらいしか覚えてない

「試合は、良かったよ。素晴らしかった。技とかを状況に応じて冷静に判断して出すところとか」

試合は(ココ重要)

それ以外まともに覚えてない。かすかになんか色々やったことは覚えてるけどそれしか覚えてない

「そうだろそうだろ。皆試合には真剣に取り組んでいるからな。特に滝。あいつは本当に強い。剣道部で2位の強さを持っているからな。攻撃と守りを両立させて戦ってくる。俺もまあまあ負けるんだよ」

多分1位は蒼真だろう。というか全国1位の男が剣道部内で強さ1位じゃないとは考えづらい

てか1位と2位の戦いだったのか…やっぱり順番ミスでは?

一番盛り上げるとこ最初にやっとるやん


「ところで…?試合以外はどうだったか?」

この質問来て欲しくなかった

「あ、いや、その…ごめん。全く覚えてない」

すまん。マジですまん

「そっか…」

「ま、いいよ。裏での努力は評価されないのは当然だし」

評価されないか…

この世のルール上、仕方ないのだけど…なんか…悲しいな

「いや、でも…」

「じゃあな」

二人の声が被った。

いつの間にか、いつも別れる交差点のところに着いていた

「うん、どうかした?」

「いや、なんでもない。また明日。」

「また明日。」


また明日って言っても、明日の夢で明日の時間に来れるとは限らないんだよな

言いたいことがあったけど、仕方ない。

だけどなぜかそれとは別に、なぜか心の中で『待って…行かないで…』と思っていた。

なんでかはわからない。でもなぜか今までは無かったのに…もう会えないという感覚に陥ってしまった

でも、蒼真には今から会いにはいけない。

どこに家があるのか知らない。そして蒼真の帰り道は複雑らしい。

絶対迷う

ま、明日でいっか


「また明日」

新と分かれて、彼は家へと帰っていた

「…あれ?」

目の前には黒い怪しい格好をしてその先にいる誰かをストーキングしているような人がいた

警察に電話を…

いや、そうと決まったわけじゃないし、ここで電話してしまうと冤罪になりかねないな。

少し様子を見るか…


彼らを追って路地裏へと来てしまった。自分でもここら辺は通ったことがない

ここまで追いかけ続けている。流石にストーカーな気がしてやまない。

最初の状態ならまだ冤罪の可能性もあったが、これは庇いようがない

110番に通報しようとしたときだった

「よし、ここでいいでしょ。さっさと始めようよ」

追いかけられている彼が突然声を発した。それにストーカーのほうは自分の身を隠さずに現れた

どういうことだ?

「じゃあ、これが例のやつね」

粉?

ジュラルミンケースに入れられていたのは白い粉のようなもの。

多分、危ない薬だろう

「よし、これが金だ」

これ、完全に裏取引だ

ストーカー捕まえようとしたらやばいもの目撃してしまったな…

さっさと警察に電話を…

「ところで坊っちゃん。何をしているのかな?」

…!?

心臓が止まりかけた。後ろにはさっきの粉を出した人がいた

「いや…あの…別に…何もしてないですよ…」

「ふーん。でもね、大丈夫よ。」

「私は恨みがある相手ならともかく、仕方なく殺すような相手には苦しませるつもりはないわ。私にも慈悲の心っていうものがあるのよ。一発で安らかに眠らせてあげるから」


新は家に帰ったあと、大事なことに気がついた

「やっべ。冷蔵庫の中身なにもないじゃん。買ってこないと」

いつもならこの時間目が覚めるような気がするのだが、今回はやけに夢が長い

何か買ってきて暇をつぶそう

「えーっと、スーパーはここの曲がり角を右で…」

2年前の世界のことは2年前のものがよく分かる。地図アプリって偉大だな

「で、これかなり遠回りになってないか…」

次の信号のところまで300mほどある。実質600mほど余計に長く道を歩かなければならなさそうだ

うん?ここ…

この路地裏を通れば、時間短縮できそうだ

治安悪かったりするが、まあ俺がここ通るだけで確実に絡まれるわけでもないし、無視して突っ切るか

運がいい。全く通りに人がいない

何かにぶつかる心配をせずに走れたのであった


「はあっ…はあっ…」

疲れた。全速力で走る必要は無かった。

正直に言ってこんな治安の悪そうなところから一刻も早く出たいが、意外とここ長い

心臓を落ち着かせるために歩いている。

入り組んだ路地裏で曲がり角を右に曲がった


「えっ?!」

驚いた。目の前には血まみれになっていた蒼真が倒れていた。

「おいっ!おいっ!大丈夫か?蒼真!」

返事がない。

「しっかりしろ!」

早く119番に電話を…

「火事ですか?救急ですか?」

「救急です!友達が血まみれで動かなくて…」

電話で場所などを伝えた

救急が来るのはあと5分ほどかかるらしい

蒼真…生きててくれよ…


生きていると信じたいが念の為脈を測ろうとした

蒼真の手首に手を置こうとすると、そこに紙があることに気がついた

何だ?

見てみた。そこに書かれていたこととは…

取引証明書

品物 薬品

代金 1000万円

アンダス団

何でこんなものを蒼真が?

いや、今はそんなことより脈を…


脈を測ろうとした途端、蒼真がいなくなり、周りのものも全てなくなった

今、俺は何もない空間にいる

「蒼真?どこに行った?」

自分の声は虚無に消えていった

「残念だったよ。せっかくチャンスをあげたというのに」

誰もいないのに声が聞こえた

「誰?!」

「おっと失礼。私は時を操る神だ。時空神と呼んでくれたらいい。」

時空神?

それが何で…

「それより君、チャンスをあげたというのにそのチャンスを使わず同じ結果にしてしまったな」

「どういうことだ」

「簡単なことだよ。君はこの5日間夢で過去の友達と会っていただろ。でもそれは夢なんかじゃない。過去の世界に寝ている間にワープさせていたのだよ。証拠として、5日間に体験したこと、すでにやった覚えがあるだろ」

…確かに

今になって思い出してみると、映画もヤンキーに絡まれたのもDQNしばいたのも部活動見学会も、過去にしたことだ

なんで忘れていたんだ

「なのに君は、友達が死ぬ運命を変えなかった。つまり、君は友達を見殺しにしたということだ」

は?

そうだ、あの日に蒼真の脈を測ったときもう脈は無かったんだ。

そうなる運命となっていたんだ

それを変えなかった。正確には変えれなかった。

あのことを覚えてなかった。

「忘れていた…なんて通用しないよ。現に今は覚えているよね。君は意図的に友達を殺害したんだよ。じゃあね、殺人鬼」

俺が…蒼真を…

「アアァァァァァァァァ!」

悲痛の叫び声が、壁一つない空間で何にも反射せずに広がった

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