第4章 祭でも警察業!
親善試合の翌日、中央警察署食堂にて
「君たち二人がバイトの子でいいんだよね?」
「「はい」」
大きな声で二人が返事をした
「じゃ、早速仕事に取り掛かってね」
「「分かりました」」
異少課の部屋で三人が休んでいると、部屋のドアを開けて石山さんが大量の紙を入ってきた
いつもの流れなら任務だろう、しかし今日は違っていた
「これ、俺は使わないから使ってきてくれんか」
そういうと、石山さんはチケットを3枚渡した
「食堂の割引券?」
石山さんが渡したのは食堂の割引券だった
「石山さんが使えばいいんじゃないんですか?」
「いや、ちょっと俺は食堂で食べたくないから‥」
食堂で食べたくない理由、それは食堂のメニューがあまり美味しくないからだろう
不味いと言うわけではないが、なんともちゅな味だ
一度食堂で食べたことがあるが、あまり美味しいとは言えなかった
ちなみに食べたのは愛香が入る前だ、そして彼女と翔は食堂で食べたことはない(いつもは3人で弁当食べる)
そのため、愛香と翔は食堂の味を知らない
まあ不味いと言うわけではないから大丈夫だろう
「ま、いいですけど‥」
俺達三人はチケットを一人一枚受け取り、食堂へ向かった
食堂へ着いたが、そこで違和感を感じた
食堂がたくさんの人で賑わっていたのだ
「食堂ってかなり人気なんですね」
いや、以前の食堂は数人しか食べてはいなかった
何が起こったのだろうか‥
その理由は、食券を買うときに少し分かった
なるほど、食券を安くしたのか
食券の値段が前より安くなっていた、前はまあまあ高く「値段の割に美味しくない」状態だった
そこを改善したのだろう、だとしても客増えすぎていないか?
食券を出し、テーブルで少し待つ
待っている間に愛香がババ抜きの必勝法を聞いてきた、「そんなものはない」と返した
愛香は顔に出るタイプ、ババ抜きで勝ちづらいのだろう
「お待たせいたしました」
頼んだAランチが来た、いただきますをし、食べ始めた
美味しい、この前とは比べ物にならないくらい美味しい
「ここの料理美味しいんですね」
愛香は抹茶をかけて食べていた
「またいつか食べよう」
愛香と翔は前を知らないので疑いなく食べてるが、前を知る俺はおかしく思っている
「「「ごちそうさまでした」」」
美味しい食事はすぐに食べ終わった、こころなしか、体が軽い気がする
これなら賑わったのにも納得がいった
でも、なぜこんなに美味しくなったのだろう‥
「すみません、食堂変わりました?」
気になって近くの店員に聞いてみた、その店員は答えた
「ああ、新しく入ったバイトのシェフ2名がめちゃくちゃ料理が上手くてな。おかげで大繁盛ってわけよ」
なるほど、シェフが変わったのか、それなら料理の味が変わっていてもおかしくないか
謎がとけたところで満足して異少課の部屋に戻った
部屋に戻ると、石山さんが珍しく事務仕事をしていた
いつもは真面目に仕事しないのに、まあ仕事してくれることはいいことだが
すると、俺らを見て焦った様子で言った
「緊急任務だ、祭を手伝え」
祭りとは? 俺知らないんだが
「いや、祭りって?」
「警察祭を手伝ってくれ」
そういえば毎年ここでは警察祭というお祭りが開かれる
警察官が色々なことをして近くの民間人と交流する祭りだ
といっても、俺は参加したことないのだが
「ああ、あの警察祭ですね! 私毎年参加していますよ」
何か愛香がウキウキしているようだ、祭りとか好きなのか?
「てか、俺達が手伝う必要あるか?」
祭りといっても神様にお祈りとかする系統のやつではなく、単なる交流用の祭だ
多少人員が少なかったとしても、規模を縮小するなどで何とかなる気がするのだが
「あるんだよ、それが‥」
突然石山さんは深刻そうな顔になった、本当に仕方のない事情があるのか‥
「ここは今財政難なんだ、祭りで稼がないと今後ここがやばいんだ‥」
ここは非政府公認組織、ここの運営は税金ではなく別に稼いだお金でやっている
石山さん曰く「魔族を退治するために中学生を刑事として雇っているような怪しさだらけのところを政府が認めるか?」とのことらしい
「でも、祭りって金稼ぐようなものじゃないんじゃ‥」
「でも祭りで当たりが入ってないくじ引きでお金稼ぐ奴いるじゃん」
まあ確かに
「とにかく、財政難なんとかせんとここ終わるんだって、今回はマジで手伝ってお願いだから」
「まあ俺はいいですけど」
流石にここが潰れるのはまずい、アンダス団を潰す目的のためにも、ここは残さないといけない
「私もいいですよ」
「俺もだ、師匠」
他の二人も同意した
「でも、俺達は何をすれば? 屋台の準備とかですか?」
流石に当日働くことはできまい、中学生が働いている光景だと色々とまずい
「いや、お前らは当日働いて金稼ぐんだぞ」
いや、さっき俺が考えていたことを全力で否定しやがった
「いや、中学生が警察で働いているところ他の人に見せられないんじゃ‥」
「いや、そのことはなんとかなる」
なんとかなる未来が見えないのだが
「技術班から貰ったこの大人になる薬を飲めば大人になれるから」
警察署内に技術班なんてあったのか‥てかさらっと現代科学超えてね!?
まあ、異世界の武器を使ってるせいで、今更感が否めないが‥
「ていうか、それ売れば財政難万事解決じゃないんですか?」
現代科学超えてる時点で高く売れるだろう。それじゃなくてもこれほどのものが作れるならそれだけで大成できるだろう。
「いや、それは無理だ。これは技術班が作ったものではないからな」
? いやでも技術班から貰ったって言ったよな?
「これは技術班の知り合いの博士が技術班の依頼で作ったものだ、だから勝手に売れない」
待て待て、技術班本当に作ってないのかよ
「となると、技術班は何の仕事を?」
「その博士に依頼する仕事、そしてその博士が作ったものを受け取る仕事だ」
名前変えろ今すぐ、すごいのその知り合いの博士じゃないか
技術班の技術とは?
「じゃ、できるだけ金稼げそうなこと考えてくれ。俺は別の仕事があるから」
石山さんは別の部屋に行った、この部屋でやると邪魔になるだろうと言って出ていった
別に邪魔ではないんだけどな‥
「で、なんかやること思いつく?」
できるだけ金稼げそうといっても、正直中学生がそんな商売のこと知るわけがない
祭でやることを考えて提案したほうがいいな‥
ふざけたことばかり言う翔を一発痺れさせて罰を与えたあと、愛香が口を開いた
「食事はどうですか? 例えば抹茶料理とか?」
あ、これ事故りかねないな
抹茶オタクの愛香、どんな料理にも抹茶をかけて出しかねない
いや、そう決めつけるのは良くないな‥
「例えばどんなメニューだ?」
「抹茶カツとか‥抹茶丼とか‥抹茶寿司とかですかね」
あ、これ完全に駄目だ
これさせてもまともに客がくる予感がしない
「あの愛香、それはやめたほうがいいんじゃないか‥?」
愛香が良くても、客が良いとは限らない
てか良い可能性が低すぎる
「え、何でですか?」
愛香が悲しそうな目で見てくる、ふざけた翔と違って、愛香は悪気があってこれを提案したわけじゃない
その分断るのが申し訳ない、でも断らないと
「いや、ここには食堂もあるし‥ 飲食系は被っちゃうから‥」
何とか捻り出した、これなら仕方がないだろう
「そうですね、食堂には凄腕のシェフさんもいますしね」
お、何とかわかってくれたみたいだ
ん?愛香が急に部屋から出た
「今から食堂に行ってメニュー増やしてもらってきますね」
…
どうしてこうなった
その後愛香は帰ってきた、食堂の新メニューとしてもらおうと思ったらしいがあえなく拒否されたらしい
仕方ない。
「いい感じのアイデア…」
あのあとも愛香と翔は色々なアイデアを出したが、どれもこれもお蔵入りとなった
やはりいいものなんて分からない、どうすれば分かるんだよ…
「おい、進んでるか?」
石山さんが扉を開けて入ってきた
「いや、無理ですって」
正確にはアイデアは出たがお蔵入りになったのだが
まあ無理だったからいいんだけど
「そういや魔族退治の任務だ」
それから石山さんはいつものように任務内容を伝えた
「そうだ祭りのことなら俺が勝手に考えておくから」
まあ確かに大人のほうがこういうのは思いつきやすい…のか?
まあ任せるしかないか、ギャンブル系にならないことを祈っておこう
任務はいつものような任務で、特に言うこともなかった
そして、警察署に戻ってきた
「帰ってきたか、早速だがこれを読んでくれ」
石山さんは何かの資料を3人に配った
「ここにやることはまとめておいた」
石山さんはアイデアが思いついたのか、まともなものだよな?
というか、今回は石山さんかなり働いているな、いつもと違って
この短時間で資料作る能力、いつも生かしてくれたらいいのに…
資料を読み始めた
読み始めてすぐ、1ページ目から書いてあることを二度見した
やること
アイドルとして歌を歌う
「なぜ?」
いや何で警察がアイドルなんだよ…嫌ゲームとかであるとは言いえ……
どう見てもおかしいだろ
「いやアイドルってかなり稼いでそうなイメージあるし…」
まあ確かにそんな感じはする、でもそれは何年もやっているアイドルであって今すぐ稼げるわけじゃないだろ…
「それにお前らのアイドル姿みたいし」
おい、本音出てやがる
こいつ本当に財政難のこと悩んでいるのか?
「アイドル…楽しそうですね」
「面白そうだな、やろう」
何故か愛香も翔も何だかやる気になってるし…
「いや、俺アイドルやりたくないんですけど…」
「あ、拒否権はないぞ、すでにチラシそれで印刷するよう頼んだから」
いや何でこういうときだけ仕事できるの?
その仕事能力ほんとにいつも使ってくれない
石山さんのせいで、これを断ることができなくなった
仕方ない…やりたくないが愛香も翔も何故かやる気だし…
誰か他人に俺がやっているとバレないだけましだ
「わかった、やる」
資料の残りにはいろいろなことがまとめられていた
簡潔にすると
警察署のホールで行う
歌う曲は完全に作詞作曲も自分達が行った完全にオリジナルな曲
抽選で選ばれた(抽選は希望制)観客と俺らが歌で戦う
などと言うことだ
ちなみに完全にオリジナルな曲の理由は、「著作権への配慮」だそうだ
かと言って、俺らに作れるわけないのだが
これ…大丈夫か?
資料を読んだあと、俺達は解散した
祭りの日は二週間後の日曜日だ
それまでに俺らがやることは曲を作る・曲を楽譜無しで歌えるようにする
大きく分けてこの2つだろうか
ホールの準備などはあっちでやってくれる、だから俺らはこれらだけをすればいい…
といっても、曲作りとかわからないのだが
火曜日、学校内にて
給食後の昼休み、メモ帳に歌詞を書き込む
まずは歌詞だ、作曲より作詞を先にしたほうがやりやすい気がする
作曲はそういうアプリを使えば何とかなりそうだから、結局のところ作詞をしないと
作詞も自動でやってくれるアプリあったらいいのにな…
「お、何やってるの?」
「面白そうなことやってるじゃん、俺も混ぜてよ」
俺の友達の浩、亮一、拓也だ
いつも俺の机の近くで集まって話すので、いつもどおりここに来たのだろう
メモ帳に書いてあることを読んだのだろうか
「いや、ちょっと曲作りたくて作詞してた」
流石に異少課のためにやっていることは言えないが、これぐらいなら言ってもいいだろう
というか、このことで異少課思い浮かべるやついたら知りたい
「へえ~じゃあさこんな感じでどう?」
浩は激しめの言葉を歌詞に入れるよう提案した
「それにこれ加えたらいいんじゃない?」
浩の言葉をメモしたメモ帳を勝手に奪い、亮一は友情とか希望とかの見えない力を書き加えた
「あ、こんなの…どうかな?」
自然のものを入れたゆっくりとした曲にしようと拓也は提案した
でも三人とも意見がバラバラだ…これ全部を入れるのは難しそうだな…
「あ~給食委員の仕事終わった~」
廊下のドアを開けて、給食委員の凪が入ってきた
「ちょっと、凪来いよ」
手招きして亮一が凪を呼んだ
「新が曲作りしているんだって、何かいい案ない?」
「だったら、後輩に頼もうか?」
凪の後輩とは多分料理部の後輩のことだろう
部長であるから、料理部のメンバー全員と交流がある
「後輩って?」
「後輩に作詞作曲にハマっている人がいるから、彼女なら曲を作ってくれるかも」
作ってくれるなら、問題の作詞作曲の両方が解決する
ナイス凪
「あ、作詞作曲するには曲の雰囲気とか入れたいワードとか決めないといけないから、そこのところは後で決めといて」
入れたいワード、今日3人で話し合うか
「曲作りの件だが…俺の友達の後輩が作詞作曲してくれることになった」
警察署に着いた頃に凪からメールが来た
頼んだところ、軽く引き受けてくれたそうだ
本当に感謝しかない
「お、これで曲作りは解決か!」
「その人…優しいんですね」
愛香も翔も安堵している、難しい作曲や作詞をやらなくてよくなったからだろう
「でも全部やってくれるわけじゃない、曲の雰囲気や入れる言葉などがないと無理だそうだ」
というかこれは仕方ないだろう、雰囲気などを伝えないと、アイドルが軍歌歌うカオス風景になりかねない
「ちなみに入れる言葉は多ければ多いほどいいって、そっちのほうが作詞しやすいとか」
「つまり自由作文より課題作文のほうが書きやすい理論か」
わかりやすいのかわかりにくいのか判別に困る
「まずは雰囲気からだな」
入れたい言葉といっても、雰囲気が決まらないと考えるのが難しい
「やっぱり元気づける歌にしたいですね」
元気づけるか、アイドルの歌もそんな感じのもの多い気がする
やはり元気って、大事だな…
「よし、それを雰囲気にしよう」
雰囲気は秒で決まった、あとは入れたい言葉だ
「この紙に入れたい言葉を書いてくれ」
一つ一つ俺が書いていくと時間がかかる、それなら先に書いておいて、それから雰囲気にあってないものを除外すればいい
「分かりました」
「分かった、師匠」
二人に続き、俺も筆記用具をとる
一人5個ぐらいあればいいだろうか…
元気づける曲として語句を書いていく
1 未来
2 勝利
3 世界
4 努力
そしてあと一つ、そこにはどうしても入れたい言葉を入れた
5 友
もう友を無くしたりしない、絶対に
過去の自分へのメッセージ、それを入れた
「おい、任務だ」
このタイミングで入った、仕方なく書く手を止めて任務に向かう
任務は難しいものではなかったが、時間がかなりかかってしまった
帰ってきたときには、石山さんにもう帰るよう言われてしまった
「明日までに出したいんだけどな…」
曲作りにどれくらい時間がかかるのか、分からない
でも、できるだけ早く出しておきたい
「なら、明日出してきてください」
愛香は紙を出した、その後翔も出した
すでに書き終わっていたのか
確認はできなかったが、明日の朝すぐに出すよう、それらの紙をリュックサックに入れた
紙が入っているか念の為確かめてから、学校へ向かう
この紙を無くしたら大変だ、昨日3人が頑張った努力が泡となって消えてしまう
学校へ向かう途中、どんな歌になるのか少し想像してみた
でも全く思いつかなかった、改めてこういう歌を作る人の凄さが伝わった
「よ、今日も元気そうだな」
いつものT字路で凪と出会う
凪はいつもここでさっきのことを言う、凪と初めて出会って少ししたらやり始めたから、かれこれ2・3年はやっているのだろうか
凪の言葉に、俺が
「もちろん、そっちも元気そうだな」
と返す、これが俺らのモーニングルーティンとなっていた
一通りの挨拶を済ませると、凪が尋ねてきた
「紙、書き終わった?」
紙とはもちろん曲の雰囲気と入れたい言葉を書いた紙のことだ
「もちろん…書き終わった」
正確には愛香と翔の書いたやつは見てないのだが、本人が書き終わったと言っているし、いいだろう
リュックサックから紙を入れておいたクリアファイルを取り出し、凪に見せた
「なら、後で渡してくるから、渡してくれない?」
凪にクリアファイルを渡した
凪は学校についてすぐにクリアファイルを渡したようだ、その子の教室に入って渡した
学校が終わった、最近学校の授業に身が入らないことがある
放課後に警察で色々とやってるからだろうか
でも警察やり始めてから良くなったこともある、体育だ
体育の成績は入る前と比べてだいぶ上がった、学校外ではそれ以上のイカれたことやってるからか…
警察署へ向かい、渡したことを伝えた
「あとやらないといけないことは何だ?」
歌が完成するまでは早くても一週間はかかるそうだ
それまで何もしないのはだめな気がする
「そういや、俺ら以外の部署は何するんだ?」
俺らだけがするわけではないだろう、部署別でやることは聞いていたので、他の部署もやることは確定だ
最近はいつも隣の部屋に石山さんがいるので、その部屋に突撃して聞いてみた
「ああ、今年はかなり色々なことをするらしいぞ」
石山さんは手を止めて、俺らの質問に答えた
「まず、食堂は普通に食堂として使われる、これのために新しいバイト雇ったみたいだ」
食堂が前より断然美味しかった理由、祭りが原因だったのか…
まあ、あの料理だしたらクレームの嵐だろうし、バイト雇うのは妥当か
「技術班は科学教室を開くらしいぞ、技術を提供してくれる博士から貰ったマニュアルを使って」
技術だから科学か、まあそれだけならおかしくない
ただ、ここの技術班博士に依頼する仕事しかしていないのだがな…
何で技術班経由しているんだ、直接依頼できないのか?
それからも色々と聞いた、まともな警察らしく交通安全教室を開くところもあれば、マジックという警察と全く関係ないことをする部署もあった
警察()の祭りとなりそうだ
渡した日から一週間後、ついに歌が完成したみたいだ
凪経由でCDと手紙を貰った、手紙は作曲してもらった人が書いたものだ
『できるだけ希望に沿った曲になるようにしました、気に入ってくれたら幸いです』
凪とは知り合いとはいえ、俺のことは全く知らない人、俺も知らない人
それなのに作ってくれたこと、感謝しかない
CDを持って警察署に行く、歌詞カードもあったがまだ読んでいない
やはり最初は聞いてみたいと思ったからだ
異少課に置いてあったCDプレイヤー、三人が集まったので音楽を流した
歌のタイトルは『歩み続けて』だ
新たな空が緑に染まる
君の心の色に
元気な声が光と変わる
世界の朝の神
代々受け継がれた思い出の日は
あなたと初めて会った日か
未来を望んでいる人たちの場所は
近くに絶対いるんだね
ゆったりとゆったりと勝利へと向かうよ
甘い恋は消えずに続く
世界を変えれるあなたの愛よ
二人の思いが違っても
あなたの努力は無駄にならないよ
さあ、歩み続けてよ
夜明けの海が赤く染まる
あなたの心の色に
夜の悲しみが嬉しさに変わる
世界の光の神
はじめは師匠として教えてた日よ
すぐに友となるその彼女
友とだけ思っていた幾つかの日よ
やがて愛となるその日よ
少しずつ少しずつ距離は近くなるよ
二人の距離は1センチより近く
世界を変えれるあなたの恋よ
二人の考えが違っても
時間の経過が変えてくれるよ
さあ、歩み続けてよ
さあ、願い続けてよ
恋の歌のように聞こえた、愛や恋などが多かった
でも、たしかに元気づけてくれる歌だ
特に『努力は無駄にならないよ』のところ、一番心に響いた
「すごいですね…私が書いた言葉全て入れられてます」
「俺も全て入ってた、凄いなこの曲作った人」
愛香も翔も曲に感銘を受けている、俺も同じだ
5つ中2つぐらい入ってればいいと思っていた、でも5つ全てが中に入っていた
「そういや、愛香と翔は何の言葉にしたんだ?」
書いたときは見る時間なく、そのまま出した
その後はそのことを忘れていた
仕方ない、あのあと本番の流れの確認や衣装の採寸など色々とあったんだから
「俺は神・代・新・師匠の4つだ」
あれ、最初の3つ…
「なあ、もしかして俺の名前から取らなかったか…?」
俺の名前は神代新、最初の3つと一文字も違わず合っている
4つ目の師匠も、俺のことを師匠と呼ぶからだろうか
「ご明察ですね師匠、師匠の名前を歌いたかったですから」
悪びれもせずに言った
たしかにこの3つが出たからといって俺の名前だと気づく人はいないと思うよ
でも、めちゃくちゃ恥ずかしいんだが
「後で説教な」
「どうしてですか! 師匠のためにやったというのに…」
完全なるありがた迷惑
「私は‥緑とか甘いとか、そういう抹茶関係の言葉を入れました」
あ~実に愛香らしい
愛香は抹茶オタクだ、そういう言葉を入れたかったのだろう
というか、抹茶関係の言葉と俺の名前と普通に元気づける語句からよくこんな曲つくれたな…
てか、なんで恋の歌になったんだ? 誰も恋関係の語句は入れてないと思うのだが…たまたまか?
その後は曲の練習だった、歌いやすい音程であったため、すぐに歌えるようになった
「あの、このCD複製してもいいですか?」
この日の練習が終わったあと、愛香が尋ねてきた
「いいぞ、でも何に使うんだ?」
「家でもこの曲を聞こうと思って」
家でも、愛香は家でも練習するつもりなのか?
俺はここまではしない、いつもの練習だけで十分だろうと考えているし、家でもそんな面倒なことをしたくない
愛香は複製されたCDを持って家に帰った
帰ってすぐプレイヤーで音楽を流す
「あ〜尊い。こんないい曲を作ってくれるなんて神すぎるよ作詞家さん」
愛香は家の床に寝転んでじたばたしながら曲を聞いている
こんな姿異少課では見せられない
だからわざわざCDを複製して、家へ持ち帰った
愛香がここまで気に入った理由、それは愛香がラブソングが大好きだからだ
愛香は抹茶関係の言葉を確かに入れるよう書いた
でもそれ以外に、入れていた言葉があった
恋・愛だ
この曲がラブソングになった理由、それは愛香が原因だった
歌の練習は毎日何回も行われた、最近任務があまり無かったため、そのぶん練習時間を多く取ることができた
最初はちょっと合わないことがあったが、祭り前日にはちゃんと歌を歌えるようになった
「明日、頑張るぞ!」
「「おー!」」
前日の練習終わりに、三人は手を合わせて誓った
そして祭り当日、もちろん今日は誰も休みをとっていない
祭りが始まるのは9時から、今はその一時間前
祭りの最後の準備を手伝っていた
「あと、2時間か…」
祭りが開始するのは9時だが、そこから45分間観客の受付兼歌う相手の受付がある
歌で何故か観客と戦うので、その相手の受付だ
大丈夫だろうか…
突然、異少課のドアを誰かがノックした
「はい」
一番ドアの近くにいた俺がドアを開けた
いつもの流れで石山さんだろうと思ったが、来たのは違う人だった
「食事、いかがですか?」
現れたのは白い服と帽子を被った中学生ぐらいの男だった
この格好からして食堂のコックだろうか?持っている料理が食堂のメニューの一つであることからもそのような気がする
そして、この男がどっかで会ったことがある気がする
でも気のせいだろう、この男は見たことがない
「コックさんですか?」
「はい、ついこの前入った食堂のバイトのコックです」
愛香の質問に、男は答えた
やっぱり予想通りコックだった
「で、これ食べませんか?」
「はい、ありがとうございます」
食堂の料理は美味しいし、わざわざここで断る理由はない
ありがたく料理を受け取った
「ところで、異少課って魔族を退治しているんですよね?」
食事中、コックが単刀直入に聞いた
同じ警察署で働いているので、異少課のことはここで働く人の殆どが知っている
「ああそうだ、俺らは悪いことをする魔族を倒している」
ここで隠す必要はないだろう、ここで働いている時点で、結局知ることになる
嘘をつかず、真実を話した
「なら、もし悪いことをしていない良い魔族がいたら、それは倒しますか?それとも倒しませんか?」
急に質問してきた、でもこのことは確かに考えてきたことはなかった
いつも倒しているのは任務で倒すよう言われたもの
そして任務で倒す魔族は、危害を加えてくるため倒してくるだけだ
だから俺は悪い魔族しか倒してこなかった
でももし良い魔族がいたら、それも倒すべきなのか?
「私は倒しません」
愛香が食事をやめて口を開いた、優しい愛香ならこの回答にしそうだったが、案の定だった
「それはどうして?」
コックが聞き返す、それに愛香は
「私達が魔族を倒すのは悪いことをしたから、悪いことをしていない魔族を倒す必要はありません。それに、もしそんなことをしたら、私達のほうが何もしてない魔族を倒す悪人となるじゃないですか。私はそんな人にはなりたくないんです」
確かに、愛香の言葉にも一理ある、魔族はアンダス団によって従えられて人間をたおしている
アンダス団の闇に染まってない魔族まで倒すのは違う
「俺もだ」
「俺は師匠の言うとおりに」
3人全員、愛香に賛同した
「分かりました」
そういって彼は帰っていった
でも何故あんなことを聞いたのだろうか
まあ今は食べることに集中しよう
そして話すことで中断された食事を再開した
「やっぱり、大丈夫そうだな…」
異少課から出たコックは考え事をしていた
異少課の前で壁に寄りかかっていた
「嘘をついた可能性もあるが…わざわざこんな嘘つく必要ないよな…。やっぱり、あれが異少課のメンバーの思いなんだろうな」
あれとはさっきの質問の答えのことだ
良い魔族なら倒さないかの質問だ
彼は何か意図があって、あの質問をしたようだ
彼が納得して異少課から去ろうとしたとき
「誰!」
彼は後ろから視線を感じた、何かを睨みつけるような視線を
視線がした方向に向かったが、そこにはもう誰もいなかった
でもその近くには階段があり、逃げようと思えば簡単に逃げられた
「何だったんだ?」
彼は食堂へ戻っていった
皿を返してから異少課に戻ると時計は9時を刺していた
祭りが始まったみたいだ
異少課の部屋に石山さんが来た
「ほい、技術班から受け取った大人になる薬だ」
祭りが始まっているので、中学生の体だといろいろとまずい
「さ、飲むか」
三人は一気に薬を飲んだ
薬を飲むと一瞬気を失い、次に目を開いたときには大人の体となっていた
「凄っ」
改めて凄さを実感した、これ作ったやつ何者なんだよ
何故か服も大きくなっていた、まあこの機能がないとかなり危険なことになりかねなかったのが
この危険性を飲む前は失念していたのである
「師匠、やっぱりかっこいいです」
翔も目が覚めたようだ、翔も大人の姿だ
でもあまり違和感がない、もともとの翔が身長だけ伸ばしたような姿だ
「私はどうですか?神代先輩」
愛香も目が覚めた、愛香もあまり違和感がない姿だった
でも翔と違って、身長もほぼ変わっていなかった
確かに変わっている、けどそれは2・3cmほどだった
「いつもどおりの愛香だよ、でも身長は伸びたね」
愛香は低身長を気にしている、ここは嘘をついておいたほうが多分いいだろう
「そうそういつもどおり、身長の低さも含めてな」
翔、ここは空気を読んでくれ
正直に言うことは確かに大事だ、でも身長の低さのことを今わざわざ言う必要ないよな!
「え‥嘘ですよね?」
この反応、愛香は大人になれば身長伸びると思っていたんだな
「いやいや、身長は伸びてるよ」
誤魔化した、流石に2回やれば翔も今の空気読めるよな…
「え?愛香の身長は全く変わっt」
お前な!
翔の口を慌てて塞ぐ、これ以上変なこと言わせないように
「あ、そういえばお手洗い行ってきますね」
愛香が部屋から出ていった、そして翔の口から手を離す
「どうしたんですか?師匠」
「空気読め、愛香に身長の話をわざわざするな」
翔がこれ以上やらかさないようにこのことをちゃんと伝えた
「分かりました!」
本当に分かっているのだろうか…
この話が終わったところで、薬だけ渡して出ていった石山さんが戻ってきた
「ほい、これが衣装だ」
さっきまで衣装を取りに行っていたのか、それなら衣装と薬を両方一気に持ってくればよかったのではないかと思う
「で、波山は?」
「ついさっきお手洗い行きました」
「じゃ、ここに衣装置いとくな」
そう言うと、石山さんはまた出ていった
衣装は俺と翔のは普通の男子アイドルのような衣装だが、問題は愛香のだ
「どうしてこんな衣装にしたんだ??」
愛香の衣装、何故かかなり小学生っぽい
愛香だけ小学生と勘違いしてないか?
「あれ、この衣装?」
このタイミングで愛香が戻ってきた
「あ、いやえっと…」
「かわいいですね、誰の衣装ですか?」
仕方ない、こうなってしまうと正直に言うしかない
「それ、愛香の衣装‥」
愛香は衣装をまじまじと見ている
これを作ったやつ誰だよ
「え、嬉しいです」
あれ、意外と良かった
確かに愛香には子供っぽいところがあるから、こういう服好きなのだろうか(ナチュラルに失礼)
愛香が着たところで、時計は9時45分を刺していた
「行くか」
「始まりました!警察vs民間人 歌が上手いのはどちらか対決!」
ナレーションがマイクで叫ぶ、てかそんなタイトルだったのか
The 適当だな
「まずは警察側、幾千もの関門を超えてきた3人だ!」
幾千もの関門を超えてきた覚えはない
勝手に言ってるなこれ
右側から出てきて、マイクの前に立った
練習と同じようにすればいい、緊張は禁物だ
「皆、よろしくな」
「対する民間人は…審査員がロリコンだから決m」ゴホッゴホッ
「美しい歌で審査員を魅了した彼女だ!」
おーい、審査員どこで選んでるんだ
そして隠す努力しようよナレーション
舞台の左側から俺らの相手役の彼女は現れた
彼女を見て気づいた
偶然すぎる偶然を俺らは引き当ててしまったようだ
いい意味とは言えないが
「私の名前は根高繁です、よろしくお願いします」
どうして繁がいるんだ?
繁なら確かに中学生だからロリ認定されてロリコン審査員が速攻決めたとしても違和感はないが…
いやいや何でこんな運をこんなときに使っちゃうのかな…
これバレたらやばいんだが
「…」
何か繁がこっちをジロジロ見ている気がする、気のせいだよね…
バレてないバレてない、そう信じよう
「あ、あの‥」
「は、はい?」
大丈夫だまだバレてないはずだ
「今日の戦い、お互い頑張りましょう」
あ、本当にバレてなかった‥良かった‥
「そうですね、頑張りましょう」
気づかれないうちに早く終わりたい、でも勝手には終われない
「でもお巡りさん達、凄い私の知り合いにそっくりですね。あ、すみませんこんな話しちゃって」
あ~絶対その知り合い俺らのことだ、そっくりというか本人だわ
大人化しているとはいえ、本当に大丈夫だよな
「さ、そろそろバトルに入りましょう」
順番はくじで決められる、正直順番はどうでもいいのだが
くじの結果、俺らが先攻となった
バレないように歌う、そうしよう…
一方その頃、食堂にて
「そういや、始まったなアイドルバトル」
「あ~異少課の」
異少課が何故かアイドルをしているらしい、何故だ?
今の所俺の意思は決まっている、コックとして潜り込んだんだ
そして見たんだ、異少課のことを
「今客いないし、ちょっくら見てくれば?ホール近いし」
「客来たら俺が対応しとくから」
いいのか?確かに見てみたいな
「じゃあ」
「俺も」
もう1人のバイトのコックも賛同したので様子を見に行く
行ったときは、ちょうど民間人側が出てきたところだ
「繁!?」
「うん?知り合い?」
思わず大きな声を出してしまった、なぜ繁が?
後で聞いてみるか
もう少し見ていたかったが、客が来たら困るので俺らは帰った
あと大人化した新が見れたのは良かった
パチパチパチパチ
歌い終わって大きな拍手が出た、正直に言うとバレないか心配で歌には集中できなかったが…
「心がこもったいい恋の歌でした、それでは民間人側に参ります」
「曲は‥」
繁の歌は俺らとは違って悲しい歌だった、ある日急に家族と別れて、兄と二人だけで知らない街に行かされてしまうというストーリーがあった
これ、繁と凪の過去‥じゃないよな?
いやないか、そもそもそんなことが実際に起こるとは考えづらい
「では審査に参ります。今回はロリコンではない公平に審査できる人が審査します」
おーいそこいらねーだろ
そしてやっぱり繁がロリキャラだから決めたな
「審査の結果が出ました」
「結果は‥引き分けです!」
まさかの引き分け、予想外だった
そうなるのかよ
でもこれならどちらも悲しまないからいいの‥かな?
その後の表彰式などを終えて、異少課の部屋へと戻ってきた
「あ〜疲れた」
主に繁にバレないかヒヤヒヤしたからだが
「お疲れ様、ほいこれ元に戻る薬だ」
薬を飲むと、みるみる縮んで元の中学生の体へと戻った
「やっぱり慣れないことはするもんじゃないな」
アイドルは努力してなるものだ、素人がやるもんじゃない
「でも、楽しかったですね」
「俺も楽しかったぞ、師匠の意外な姿が見れて」
ちょっと待て、愛香の言っていることは何もおかしくないが翔、俺の意外な姿が見れて楽しいとはどういうことだ?
「翔、後で説教な」
今すぐにしたいが、今は寝たい
仮眠室で寝たかったが、今は祭りで外に人が多い
仮眠室に俺ら中学生が入るところを見られると怪しまれかねない
「おい、起きろ!」
寝ていたところ、急に石山さんに叩き起こされた
「何ですか‥俺寝てたいんですけど‥」
まさか任務か‥嫌だが行くか
「そんなこと言ってる場合じゃない!」
なんだかやけに慌ただしいな、そんなに急の任務なのか?
それなら仕方ないか、俺以外の二人も石山さんの声で起きたらしい
三人でそれをこなすか
「警察署に魔族が現れた」
何だと、警察署ってここじゃないか!
しかも今は祭りで民間人もたくさん来てる、このままじゃ民間人に魔族の被害が出てしまう
「被害にあった人は?」
「今のところ大丈夫だ、早く向かってくれ!」
場所だけ聞いて、武器をとってその場所まで駆け足で行った
そこにいたのは、前にも倒したオルクだった
「何でだよ」
こいつ俺が前倒したやつだよな、なんでまだ生きている?
いや、同種ってだけで違うやつか、第一あいつにはこの前止めをさした
生き返らせるのは無理だ
「でも、それならかえってやりやすいな」
俺らが倒したことのない未知のやつじゃない、つまりどんな技を繰り出すのかが分かっている
そして、倒し方まで分かっている、今回は簡単そうだ
オルクはこの前と同じく円状攻撃をした、ここに入ると動きがめちゃくちゃ鈍くなるやつだ
勿論俺らは避けた、攻撃が遅いから避けるのは簡単だ
「愛香、瞬間移動だ!」
この前倒したときは瞬間移動が使えなくて、繁が動かなくしてから近づいて倒した
だが、今は瞬間移動が使える
「分かりました」
愛香は瞬間移動で一瞬でオルクの急所の近くに向かい、そこを短剣で一刺しした
オルクはすぐに倒れた
「何だか、あっけなかったな…」
この前はかなり時間かかってようやく倒せた、やはり攻略法知ってると楽すぎる
「さ、石山さんに報告するか」
警察署内に出てかなりヒヤヒヤしたが、すぐに倒せてよかった
その場を離れ、石山さんに報告するために異少課の部屋へと向かった
「…やっぱり、奴らで間違いないようだな」
謎の少年が三人が去るのと同時に死体の近くに現れた
彼はバイトのコックの内の一人だ、さっきのオルクvs異少課の戦いも隠れながら見ていたようだ
「しかし、奴もだったのか、騙された」
誰かは何かでは無いと思っていたようだ、誰のことを指しているのか、そして何だと思っていなかったのかは分からない
「今が贖罪の時だ、罪を償うが良い」
一方、祭りが終わりに近づくその時でも、彼以外にも怪しい行動をしていた人はいた
食堂の前にて
「お兄ちゃん?」
繁はお兄ちゃん、凪を見つけたみたいだ
何故かこの場所で
「ああ、繁…」
「お兄ちゃん、どうしてここに?」
お兄ちゃんこと凪がどこにいたのか、なぜここにいたのか
そして、警察署の地下の方では…
「ここですか? 私にはそこまで分からないので…」
「ああそこだ、全く私にまであっちのことをやらせないでくれ」
「でも、それも純様のためなんですから…」
「まあ、それだから私も許しているんだが…」
女二人が、何かを探っていた…
それぞれの思惑がこの後ぶつかっていくのであった…
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