第30話

「いきなり現れないでよー。ビックリしすぎでこけそうになったよ」

 

「それが陰業の術かしら?」


「よく知っているな。そうだ」


まさかかなえが知ってるのは意外だったが、少しでも近づきたくて調べたのだろう。その気持ちは嬉しい。呪い関係には関わってほしくないが。呪いは録なことないし。


「術って私にも使えるのかしら?」


「幽霊が見えればな。まぁ見させるようにすることもできるが」


あまりおすすめはしないがな。見たくないものも見えちゃうし。慣れるのに時間がかかる。それに呪術を使えるのは貴重だから婚約の話しもでてくるし。かなえは取られたくない。


「正弘くんの見てる景色みたいから見させてくれるようにしてくれないかしら?」


「分かった放課後俺の家に来てくれ」


「私も行くよ。二人きりだと何が起こるか分からないし」


何で梨香が友達とでかけること知っているんだよ。まぁ美海と梨香は仲がいいから知っていても可笑しくはないがなんか式神飛ばしてるようなきがするんだよな。たまに視線感じるし。まぁ害はないから今のところはいいが。梨香がアピールしてるところは不味いな。


「あ、正弘くんだ~」


「なんで雪穂がいるんだ?」


「今日ちょっと海にいく予定でね~。この駅ならなんか正弘くんがいるような気がしたから来たのだよ~。それで親しそうにしてるとなりの女子は誰かな~?」


笑顔なのに目が笑っていない。誰なんだよこいつはといえような目をしている。まぁ好意を抱いてもらでてるなら知らない女子が隣にいたらそう思うか。俺も隣に知らない男がいたらそう思うし。


「私はかなえで正弘くんの彼女よ」


「ちなみに私も正弘くんの彼女なんだよ」


「え?二人と付き合っているの~?なら私とも付き合おうよ~。二人も三人も変わらないでしょ~」


「それはだめだよ。かなえちゃんは助けてくれたから許可しただけで、他の女子はダメだよ。他の子に構うとどうにかなっちゃいそうだし。ねぇーツキアワナイヨネ?」


目に光がない。こりゃヤンデレモードにはいったな。俺は美海を抱き寄せて頭を撫でる。


「付き合うわけないだろ。俺を信じられないか?」


なんか臭いこといってる気がするが無視だ。今は美海の嫉妬を解くことを重視しなければ。すると美海は目に光を灯し、満面の笑みなった。どうやらどうにかなったらしい。


「信じるよ。でも不倫をしたら分かってるよかね?」


「ああ、不倫はしない。美少女二人と付き合っているのにさらに手を出そうとは思わない」


これ以上手を出したらどんなとばっちりがくるか分からない。それに美海に家に監禁されそうだし。そもそも好きな人意外とは付き合わない。美海達は大切にしていきたいしな。


「ぶぅー二人も三人も変わらないのに~」


そうしていると電車が来た。俺達は乗ると、雪穂も乗ってきた。同じ方面なのか?おれたとは千葉県民として千葉の下の方に行くが。てっきり雪穂は神奈川方面の別荘にいくと思っていたんだが。


「雪穂はどこ行くんだ?」


「九十九里浜だよ~」

 

同じ場所か。まぁさすがな一人では行かないから一緒になることはないと思うが。雪穂の足をみたいって思いはあるがな。肌は綺麗だし。透明感がある。


「あ、友達から連絡きてた~。え!熱だして一緒に行けないだって~!」


てことは帰るのか。あの足を見れないのは残念だが仕方ないな。一人だとナンパされる可能性が高いからな。女子一人が出会い以外で海に行くのは危険だ。プールもだが。


「あ、そうだ一緒の海に行こうよ~正弘」


「俺はいいが。美海達はどうだ?」


美海が反対する可能性は高いな。彼女でも家族でもないし。ヤンデレモードにならないよね?


「いいよ。文化祭の時はお世話になったし。まぁ正弘くんは渡さないけど。それと正弘くん雪穂さんに夢中になったら許さないからね。もしなったらどうするか分からないよ」


そう目をハイライトオフにして言った。怖いんだが。鬼よりも恐ろしく感じる。鬼や妖怪は愛するものを熱狂的に愛するものが多く、ヤンデレもそれなりにいるが、幾多の鬼や妖怪達にあってきたが、ここまでヤンデレでに愛していたものはいなかった。


「分かってるよ。そこまで凝視はしないし、夢中になんてならないように気を付ける」


見ないとは言えない。だって素晴らしい足をお持ちだし。胸もでかい。男なら見ても当然だよね!まぁ美海も充分でかいが。それよりでかくエロイからな、水着なんか見たら興奮しちゃうだろう。


「凝視していいんだよー」


「そんなことさせないからね」


「夢中になるのは自明の理だよ~。だって男の魅力がつまったボディだもんね~」


自分で言うのか?まぁ否定はしないが。早く美海達の水着がみたい。きっとそのスタイルは男共を魅了するだろう。まぁ誰も近づけさせないがな。


「それで昼食はどうする?俺なにも持ってきてないけど」


「代表して誰かが買ってくるとのもいいけど、間違いなくナンパされるから海の家で食べましょう」


「それがいいな。ナンパの芽は狩っておきたいし。まぁ俺がどこまでナンパを防げるか分からないが」


スーパイケメンではないからな。見た目だけで何人弾けるかどうか。






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