第17話
電車に乗り揺られていると美海が肩に頭をのせてきた。なにそれ可愛い。あざといがまたそこがいいんだよ。なんか彼氏ぽくっていいだろう?前は彼女これをやっているのを見て嫉妬心を抱いたが、今は嫉妬される立場になった。実際にサラリーマンからの視線がすごいからな。家では奥さんに邪険に扱われている人もいるだろうし、癒しがほしいだろう。多胡不倫はするなよ。
「正弘くん、今日は楽しかった?」
「楽しすぎて、これから不幸が起きるんじゃないかと疑うレベルだ」
「大丈夫よ。今まで幸福が少なかった分今来てるのよ」
「そうだな。夏休みもあと少しか。みんなで海にでも行くか?」
「いいね、そうなると水着を買わなくちゃいけないから選んでくれる?」
要するに自分の好みのものを着てくれるってことだよな。ビキニにしよう。あの胸と足をさらけ出した最高の服装だ。まさしく理想を体現した水着ー。だが海に入るとき以外は上着を羽織ってもらうか。他の男に見せたらナンパしてくるからな。
「いいぞ。最高の水着を選ぶぞ」
「私のも選んでくれると嬉しいわ」
「私もお願いね」
「ああ、分かった」
3人の水着姿の美少女に囲まれるとか最高かよ。主人公ってこんな気分なんだろうな。いや主人公は自覚してないか。これが当たり前だと思って。森田とかそんな感じだし。海の日が来るまで楽しみになってきた。
「来週辺りに行こうか。水着は今週末にでも買ってね」
「そうするか、それでどこで買うんだ?」
「柏でいいんじゃないかな?」
あそこならなんでもあるしちょうどいいか。柏だとアニメイトもあるな。帰りによるか。秋葉でないものもあったりすらし。千葉県だから俺の青春ラブコメは間違っているのグッツも結構おいてあるだろうし。
「そうしようか、海か、楽しみだな」
「正弘くん他の女子な目移りしちゃダメだからね。あと話しかけられても無視をしてね。今の正弘くんなら逆ナンされて可笑しくないから」
女子の太ももを見ても、目移りはしない。太ももはあれだフェチだから仕方がない。美海達ほどの美少女をつれてる時点で逆ナンなんかしてくるか?自分よりレベルの高い女子がそばにいるのに。それに逆ナンされるほどイケメンじゃない。
「彼女がいるのにほいほいついていったりしないわ」
「それならいいんだけど、あ、駅に着いたみたいだね」
「楽しいときはあっという間だったな。それじゃ今週の日曜日にな」
「うんそうだね、じゃあね」
そう言って、美海は電車を降りた。そして再び電車が走り出した。海かー。あそこはリア充の巣窟だから中学生以来行ってないんだよな。だが今は俺もリア充。羨まれる立場になったてことだ。しかも美少女を二人と付き合うっていう男としては最高の状況だ。アニメぐらいしかこんな状況にならないと思っていたが、まさか自分が体験するなんてな。
「正弘くんあなたやっぱり巨乳のほうが好きなのかしら?メイド喫茶の時美海の胸をよく見てたわよね」
「男ならみんな巨乳が好きだろ。まぁそんなんで女子は判断しないから安心しろ」
どっちかというと足のほうが好きだしな。美海とかなえの足は最高級だ。いつか美海達の足をさわりたい。きっとすべすべして弾力があるんだろうな。美海達ほど美少女で最高級の足を持っている人はいない。ああ撫でまわしたいわ。すると自然に視線は足にいっちゃう。
「そうなのね。それなら安心だわ」
見た目です気になっても結婚生活はうまくいかない。まぁ美海とかかなえの見た目は好きだが。好きになった理由は性格だからな。美海みたいに芯が通っていて、優しいところとか。かなえの優しく手に入れたいものは手に入れようとするところが好きだ。
「お兄ちゃんアイドルって偶像だよね。だから私も嘘をつかないといけないのかな?」
アイドルは偶像。嘘でできているは嘘じゃない。推しの子でも歌がそんな感じだったし共感はした。
「梨香。確かにアイドルは偶像だ。だけどそれは売れるためなのもあるし、ファンも喜ばせる。だかなアイドルになるならやりたいようにやればいいと思うぞ。自分の理想のアイドルになればきっと結果はついてくる。自分が好きなほうを選べ」
梨香はアイドルファンだし、理想のアイドル像を持っているはずだ。ファンってことは他のファンも似たようなことは思っているはずだ。だからそれを体現すれば売れるだろう。
「うんそうだよね。理想のアイドルそして理想の声優になって見せるよ」
「芸能界の先輩として色々教えるわよ」
「ありがとうございます」
最初はあまり好んでなかったのに美海を助けた辺りからかなえへの好感度が上がっているな。いづれ親戚になるかもしれないしいいことだが。俺は付き合ったら結婚まで考えるタイプなんだ。
「馬橋駅に着いたわよ。それじゃまた今週末会いましょう」
「じゃあな」
「さようなら」
俺たちは帰りの挨拶を住ませると電車をでた。そして駅を出て、家に向かっている途中に梨香が後ろで腕くんで笑顔になりながら決意を言った。
「私自分の理想とお兄ちゃんの理想になるからね。だからちゃんと私を見てね!」
「ああ、最後まで応援し続けるぞ」
そういうも満足そうな表情をして、俺の隣を歩いた。やがて家に着くと、鍵で開けて家に入った。やっぱり家は落ち着くな。そんなことを思いながら手を洗い自分の部屋に向かった。
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