第10話
アイドルショップに着くと、俺は気分が高騰した。そりゃるんの生写真がこっちを見てれば興奮するだろう。そんなことを思いながらるんの生写真やグッツを見ていく。前来たときと違って俺には今お金がたくさんある。爆買いできるってことだ。気になったグッツを片っ端からかごのなかにいれていく。そして生写真も持っていないものを店員さんに頼みだしてもらう。お金持ちかこいつとゆった顔をしている。
「あ、正弘くんじゃんヤッホー」
そこにいたのは天だった。天も確か櫻坂好きだったよな。てことはグッツを買いに来たのか。確か推しはゆっかーだったよな。ふっ今日の俺は気分がいいからなにか好きなものを一つ買うか。
「なにか好きなもの買ってやるぞ」
「え?いいの?それじゃこの生写真がいいな」
ふむ2000円か、全然出せるな。サイン入りチェキはさすがに買ってもらおうと思わなかったか。まぁ数万するしな。買ってもらうにはためらうレベル。払えるけどね。
「いいぞ、すみませーん」
「はーい」
「これお願いします」
「分かりました。ゆっかーですね」
そして俺は会計をして、ゆっかーの生写真を天に渡した。するとアイドルのような笑みを浮かべた。アイドルになったら売れそうだな。ダンスもやっていたと聞いたし。
「ありがとう。そうだ私櫻坂のオーディション受かったんだー」
なんだと!俺は櫻坂のメンバーと知り合いになったのか。それなら納得だ。天の可愛さはアイドルレベルだからな。もちろんナンバーワンは美海とかなえだが。他にも美少女の知り合いはいるが。雪穂とか。
「そりゃめでたいな。生のるんはどうだった?」
「テレビでみる性格と変わらなかったよ。今度板所に出掛けるんだー」
「写真を送ってくれ。そしてできればサインが欲しいんだが」
「いいよー。お願いしてみるね。あ、私恋人はいないからね」
アイドルならそこは重要だな。なんで俺に言ったかは分からないが。まぁ対した意味なんてないだろう。これからは天も推していくか。今はお金がいくらでもあるからな。
「俺は彼女いるぞー」
「嘘でしょ!私アイドルになったのに気に入ってもらうために」
なんで俺に気に入られたいのか気になるが。お金をたくさんだしてくれるからか?いやそんな現金な奴じゃない。それじゃー応援して欲しいからか?でもそしたら彼女は関係ないか。自分だけをみて欲しいとかだろうか。
「推すから安心しろ」
「そう言う意味じゃないんだけど。そこの二人どっちか彼女なの?アイドル級の美少女だね」
「どっちも彼女だぞ」
すると天は驚いて目を見開いた。まぁ彼女が2人もいたらそいう反応するよな。天は絶望から来たいのこもった眼差しで俺をみてくる。期待してもなにもでないぞ。
「へぇー彼女二人かー。、、、、それなら私にもまだチャンスがあるね。一緒に出掛けるのは難しいけど、握手会でアピールすることはできるはず」
何を言ってるか聞こえないが、美海が敵を見つけたような顔をしている。目は据わっているし、ヤンデレモードが発動しそうだ。そんな美海を天は見て、自信がある笑みを見せる。
「ねぇーこんな女子より私の方がいいよね。例えアイドルでも」
「アイドルかどうかで好きな人を判断したりはしないからね。美海達が好きに決まっているだろ」
むしろアイドルを好きになった方が、ファンに殺されかねない。アイドルオタクはガチ恋勢が一定数射るからな。ばれたら家族にも被害がでかねないしな。アイドルと恋愛することはない。それに俺には大好きな二人がいる。
「ふふ好きだってよ。かなえちゃん」
「そうね言葉にされると嬉しいものね」
二人とも満足そうだ。いつのまにか美海のヤンデレモードは解除されている。好きだと信じてもらえれば解除されるのか。どこに地雷が転がってるか分からないから気を付けるか。
「くっ私だって負けないだからね」
そう言って天は店を出た。そして美海達は買い物を再開した。しばらく経ち美海も買い物を済まして、ほくほくそうな表情でこっちにきた。どうやら満足できる買い物ができたようだ。
「かなえは何を買ったんだ?」
アイドルオタクではないかなえが何を買ったのか興味がある。すると袋からCDとDVDを取り出した。
「メンバーを知るために、CDとかDVDを買ったわ。まずは知ってから推しメンを作ろうと思ったのよ。ついでに日向坂のものも買ったわ」
俺は嬉しくなった。本気で櫻坂やアイドルを好きになろうとしてくれることに。俺の趣味を否定するんじゃなくて理解してくれることに感動した。やっぱ俺はいい彼女を持ったな。
「そうか、推しメンを見つけてくれよ」
別にるんじゃなくてもいい、櫻坂を好きになってくれればそれで満足だ。彼女達のパフォーマンス笑顔をみれば虜になること間違いなしだが。特にセンターのるんとてっちはキレキレのダンスを見せる。そしてるんのんふふという笑いかたは最高に可愛い。
「ねぇ正弘くん私が近くにいるのに別の女子のことを考えてだでしょ。ダレダレダレダレ」
なんで気付くんだよ。やばヤンデレモードに入った。俺は美海を抱き寄せた。なんというか。お前達ほど最高の彼女はいないよと言うか。
「美海達ほど最高の彼女はいないぞ。それにアイドル以外の女子は美海達以外あんまり考えないぞ」
そう言うと目に光を宿しヤンデレモードが解除したが、口にキスをしてきた。え?キス?なんでゆっくり俺から離れるとウフフと微笑んだ。
なにそれ可愛い。
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