第4話 処女と生贄の儀式 2

(※15歳未満 閲覧禁止 追記2023年1月20日 問題部位を確認中)


勝手に体が、敏感に反応し始めた。どういうことなのか、咲花にはわからなかった。何かが……。滑らかに自分の体を……。ゆっくりとわからないくらいゆっくりと、撫で回してる。きっと、そう。そんな気がする。


咲花は詩の暗唱を続けながら、思わず、身をよじった。生暖かい気配が、自分のすぐ側にある。気がついた。耳にぞっとするような、腰が一瞬で建物のように砕けてしまいそうな甘い何かを感じたかと思うと、まるで、マスカットの収穫のように、敏感なはちきれそうな白いブラウスのレースの上を……ああ、身動きが取れない。


咲花は必死で、暗唱を続ける。身をよじっても逃げられない。重い本を支える手がブルブルと震えた。何を朗読しているのか、空で何千間も暗唱した、そのセリフに似た自分の詩の朗読を……自動的に……なんとか続けるしかない。あの人に捧げる……愛の詩……


その間も、繊細な白くて長い熱い指先が、触れるか触れないかの場所をゆっくりと愛おしむ。まるで自分のすべてを知り尽くしているよう……


頭の中が真っ白になってきて、壁にもたれるように、思わず後ろによろめいた。その時、初めて、自分のすぐ背後に何かいることに気づいた咲花。



身をよじり逃げ出そうにも、逃げれば逃げるほど、執拗に付きまとい、咲花に狂おしくまとわりついてきて、輝くような感じやすい部分を何箇所も同時に撫でまわし、時に軽く弾き、つまみ、咲花が思わず声を上げる前に、ピアニストのように繊細な指先が、さっと咲花の唇と鼻を大きく塞いだ。


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