第6話 なぜ読んでもらえないのか?

 作品の中には『読まれる作品』と『読んでもらえない作品』がある。


 その違いって、なんだろうか?


『読んでもらえない作品』とは、けっして『読みたくない作品』や『読んでも面白くない作品』とは、一致しない。


『読んでもらえない作品』と聞くと、大半の方が、面白くないからだと考えがちであるが、それは大きな誤解である。


 偶然、あくまでも偶然、読まれる機会がなかった作品、というふうに理解してほしい。


 理由は最近、いろいろ言われているが、

 ⚫︎タイトルのつけ方が悪い

 ⚫︎キャチコピーが悪い

 ⚫︎宣伝が悪い

 等々が理由と言われている。


 でも本当にそうなのかな?

 作品の何かが悪かったから、読んでもらえないのだろうか?


 私は『機会』と『運』だと思う。

 偶然、読者の目に触れる機会がなかった。

 偶然、読者の目に触れる運が足りなかった。

 理由なんて、そんなものだと思う。


 もし部屋の中に机が一つあって、その机の上にあなたの作品である本が一冊だけ置いてあったら・・・・・


 この場合は、あなたの作品が読まれる機会も、運も、限りなく高い確率だろう。


 だから、無理にタイトルをいじったり、無理にキャッチコピーを変えたり、無理に神に祈ったって、機会や運などに巡り合えることなどないのだ。


 だから、好きなタイトルをつけて、自分らしいキャッチコピーを作って、後はひたすら運に任せるしかないのだ。


 それでもなお、少しでも読まれる可能性を増やしたいなら、やはり他の作品を数多く読しかない。


 みんなが一冊でも多く、他人の作品を読もうという気持ちがあったら、偶然は少しずつ必然のトビラを開けるかもしれないから・・・・


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