第4話 想いを言葉に載せるために
溢れる想いを、支えきれない想いを、自分だけの言葉に乗せて、白いキャンバスに描いてみたい。
それが書く者の心の叫びなのかな、と思う。でも、できればその想いを読まれる皆さんに共有してもらえたら、すごく嬉しいですよね。
しかしそれって・・・・・とっても難しいですよね。何故かって、だって我々書くプロではないから。
文章表現なんかに拘る必要なんかない、って前の章で言ったばかりなのに、まったくもう・・・・・
溢れる自分の想いを出すのに、文章表現テクニックなんか要らない。でもその想いを、読まれる皆さんに少しでも共有してもらうためには、きっと必要な要素があるような気がする。
言葉はより短く、より易しく、そしてより具体的に、そんな使い方が言葉に託した想いを、より読まれる皆さんに共有してもらえる可能性が高くなるのではないかと、私は考えている。
より短く、より易しく、より具体的、って言ったって、なかなか分かりにくいですよね。
なかなか説明が難しいので、私は、常にこんな練習をしている。
★俳句を書く
★短歌を書く
★三行で物語を書く
俳句や短歌はちょっと短すぎる気がするけど、三行で物語を書く。
これは難しいけど、結構面白い。
私は、三行で書くミニホラー『あやかし日記』という作品を書いている、残念ながら今は公開はしていないが。
一行20文字程度の三行で、物語を書くこと自体本来は無理ですよね。
それでミニホラーを書いてみる。
より短く、書かないと文字数オーバーに。
より易しく、書かないと意味がわからない。
より具体的に、書かないと情景を現せない。
例えば・・・・・
★天井に潜むもの
寝る前のコーヒーのせいか、寝静まった2時に目が覚めて、トイレに飛び込む。
天井でゴクリと喉を鳴らす・・・・音がした。
★玄関のチャイム
深夜に玄関のチャイムが 鳴り響いた。
ドアレンズが俯いた女性を写していた。
両手を前に垂らし、ただ立っている・・・・
★覗きこむもの
金縛りの身体、胸苦しさに目を覚ました。
枕元から長い髪の女が顔を覗いてくる。
死人の匂いの冷たい息が、顔にかかった。
どうでしょう?たった三行のミニホラー。
私が抱いた情景と同じイメージを思い浮かべていただけたでしょうか?
もちろん完全一致など無理ですが、読まれる皆さんの一番怖いイメージを、勝手に想像力を膨らまして、心に描いていただければ幸いです。
自分の想いを読まれる皆さんに共有していただくために、こんなつまらない練習、いや面白い練習をしているんです。
これが正しいのかどうかなんて、まったくわかりません。でも楽しみながら、自分の言葉に想いを載せる、これも書くことの喜びの一つです。
想いを言葉に載せるために
さて皆さんは、どんなことをしてるんでしょうか?
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