第3章　地下組織とハンナ

1.独裁者は見知らぬ部屋で目覚めた。ベッドの隣には美しい女性が立っていた。

2. 独裁者は名を尋ねた。彼女はハンナと答えた。

3. ハンナが出て行くと男たちが部屋に入って来た。リーダーの男は独裁者に挨拶した後、なぜ、今ここに独裁者がいるのか丁寧に説明した。

4. その説明はこうであった。我々は地上世界に抵抗する地下組織で貴方の復活を待っていた。もっと団結して地上に抵抗して行く為、カリスマ的存在が必要であったからである。そこで我々は貴方の救出作戦を行い(拉致)今ここで保護(監禁)しているのである。私の次のポジションに就き、協力して一緒に戦って行こうと熱く語った。

5. 独裁者にこの男の説明は全く耳に入って来なかった。さっきまで自分の隣りにいた女性の事が頭から離れなかったからである。

6.地下組織のリーダーは焦点のない独裁者の目を見て失望し、部屋から出て行った。

7. その後もハンナは独裁者の部屋を尋ねた。二人は仲良くなった。

8. リーダーはこの二人の仲を嫉妬し、二人を地下の反逆者にして処刑する計画を立てた。

9. 計画を知ったハンナは独裁者と共に地下組織から逃れ、森へ行った。