中篇(上)

 歓楽街の片隅に歴史ある看板を構えているバー『葡萄舎』に現われたその男は最初、私服の刑事に見えた。

「いらっしゃいませ」

 迎えたバーテンダーの旺介おうすけもその男を客ではないと判断しているようだった。場所柄、刑事が聞き込みと情報収集にバーを訪れることがある。摩耗しきった人生の怨念を地層のように眼底に宿した刑事たちは暗がりから炯々と辺りに眼を配っている街のドブ鼠のような存在だ。だがその男には刑事たちのもつ疲労や妄執がなかった。男は荒れ地に根をはる大樹のように立っていた。

「オーナーにご用でしょうか」

 男は店内を眺めるだけで入り口から動かなかった。

 初老のオーナーは日によっては遅く店に入る。店を開けた後は準備を任せて、近くの洋食屋で食事をとるのが習慣なのだ。店にいるのはバーテンダーの旺介とバイトの波太だけだった。

 お前を知っているぞ。

 ひそかに波太は男を眺めた。

 透明フォルダに挟まれて波太のリュックに入っていた写真。あれに二十数年の時間の経過を足すと眼前のこの男になる。失踪した波太の親族だ。

 修験者。

 熊野の山奥にいるはずの山伏が何故ここに。

 山伏と波太の視線が合った。波太は店員らしい仕草を意識して男に軽く頭を下げた。

 半地下の店の上部にある横長の換気窓は清掃のために開けてあった。そこから洩れ聴こえていた外の喧騒が先程から次第に大きくなっていた。波太も気が付いていた。喧嘩の絶えない街ではあったが、聴こえてくる怒声と物音は収まる気配がない。何かが壊れる派手な音まで響いてきた。

 そこへ新たな客が来た。香水を漂わせた女だ。開店と同時に来る客は常連か、老舗バーの名に惹かれてくるバー巡りが趣味の一見いちげんだ。長髪を後ろで束ねた男が脇に退いて女を通した。女は高級クラブのママだった。バーテンダーの旺介が女に声をかけた。

「外が騒がしいですね、貴子さん」

「死人が出るわ、あれは」

 貴子はきれいに描いた眉を寄せた。

「そこの角を曲がった処で売春スカウトの縄張り争い。セーラー服の女の子を巡って華僑系が喧嘩を始めたのよ。女の子は取り囲まれているわ。対立した外国人はパイプやスチール椅子まで持ち出してきて振り上げてるの、危ないったら」

 波太はダスターを投げ出した。

「見ヶ〆料を徴収している暴力団が島荒らしと見做してそこに割って入って、さらに大乱闘になってるの。誰も女の子に近づけないのよ」

「行ってもいいですか」

「波太くん、もしかしてさっきの電話の件かい」

 旺介がいそいで送り出してくれる。

「様子を見に行くだけにするんだよ。警察には通報しておくよ」

 波太が半地下の店の階段を駈け上がると、貴子の話を聴き終わる前に先に飛び出していた黒服の長髪がはるか先を走っていた。「波太くんどうしたの。警察を待った方がいいわ」貴子がヒールの靴で波太を追いかけてくる。角を曲がった途端に顔面を血で染めた男がぶつかってきた。乱闘の中で誰かがビールサーバーを投げた。それが袖看板にあたり看板の破片が路上に飛び散る。貴子を庇った波太はビールの飛沫を半身に浴びた。

「貴子さん危ないから店に戻って」

 薬物をキメているらしい男がバットを振り回して波太たちの方に突進してきた。薬物男を蹴り倒した波太が着地して見遣ると、セーラー服の少女の許には長髪の男がすでに辿り着いていた。手を貸すまでもなく男の足許には男たちが倒れている。建物の壁を背にして少女は男に保護されていた。そこだけが無風地帯のようだ。

「附いて来るなと云ったはずだ、ユサ」男が少女に怒鳴った。

「二人一組のはずでしょう、同士」

 少し息を切らしながらも少女は男に云い返した。藍鉄色のリボンタイのセーラー服の美少女。日奈子が云っていた女子中学生に違いない。

「触らないで下さい」

 ユサは長髪の男の手をはねのけたが、男は小麦袋のように少女を肩に担ぎ上げてしまった。担がれたユサは長髪の男の背中を叩いた。

「降ろしてよ」

 夜の歓楽街にパトカーのサイレンと警笛が鳴り響いた。警棒を手にした警察官が押し寄せる。近隣の署の応援を得て一帯の鎮圧に警察が乗り出してきたのだ。

「この騒ぎは君のせいだぞ」

 男はユサを一喝した。

「目立つことは避けろと云われているはずだ」

 男の肩に担がれたユサは悔しそうに唇をかんだ。破損したスチール椅子が血だまりに転がっている。その近くに学生鞄が落ちていた。鞄の口から半分外に飛び出したノートの表紙に学年がみえた。『3-A』。

「おい、荷物はこれだけか」

 男たちをかいくぐって少女の学生鞄を取り戻すと、「こっちだ」波太は二人を先導して歓楽街の裏道を走った。


 大通りに出ると波太は手を挙げてタクシーを停めた。タクシーはすぐに路肩に寄って来た。波太が促すまでもなく男は担いでいたユサをタクシーの後部座席に投げるように押し込んだ。

「この子の家まで」

 長髪の男が運転手に告げた住所は高級住宅地のものだった。拾ってきた学生鞄についていた血を白シャツの袖口で拭うと波太は少女の隣りに外から鞄を置いた。

 その波太の腕をユサが掴んだ。

「波太を喰ったな天狗」

「なんのことか分からない」

 ユサの腕を振りほどくと波太は運転手に云った。

「出して下さい。料金は家の人が払います」

「同士倫範とものり。この男は天狗だ」

 ドアが閉じてタクシーが発進した。車列に隠れて見えなくなるまで、後部座席からユサは人形のような顔で振り返り波太を睨みつけていた。



 神矢木倫範こうやぎとものり

 それがこの黒スーツの男の名だ。最初に見た時から神矢木波太には分かっていた。波太とはおじとおいの関係にあたる熊野の山伏。偶然などではない、この男は最初から波太を目的として『葡萄舎』に現われたのだ。

 山伏は天狗の天敵だ。

 少女を送り出したタクシーが視界から消えるまでの間に、波太は覚悟を決めていた。天狗だとばれているのだ、今さら足掻いても無駄には違いない。

「もしかして、親戚の倫範おじさんですか」

 大通りを行き交う車のテールランプが兎の眼のように連なっていた。仕事帰りの人間が街に流れてくる。歓楽街が不夜城として眼を覚ます時間はこれからだ。波太の問いかけに倫範は何の反応も示さなかった。

「人違いでした、すみません。ぼくはもう店に戻らないと。お疲れさまでした」

「神矢木波太」

 倫範の眼光が波太に突き刺さった。

「お前は波太ではない」

「何のことだか」

 排気ガスまじりの夜風が吹いた。居直って波太は笑った。

「だったらどうしようというんだ。殺すのかぼくを。その前に訊きたいな。今の子だれ」

 波太は顔をしかめた。先ほどユサに掴まれた腕が燃えるように痛む。あのガキ何かしたな。

「ユサという。裏神道を司る遊嵯嵯ゆささ家の者だ」

「同士倫範。あの子からそう呼ばれていたよな」

 倫範と波太はひとけのない闇に向かって歩いていた。近くに四方を防音シートで包まれた古いビルの解体現場があった。

「遊嵯嵯家に生まれた者は山伏と同様に神通力を操るのだ」

「倫範おじさんは熊野にいるんじゃなかったの。わざわざ逢いに来たのかい。熊野の山伏は滅多なことでは神域から動かないと聴いているけどな」

「誰から聴いた」倫範が波太を見た。

 誰から。

 波太にはそれが分からなかった。二人は工事現場のシートの隙間からビルの解体現場に入った。

「知らなかったよ、天狗退治には子供もいるんだ」

「上京して用意されていたのが今の中学生だ。組む気もない。だが遣い手のはずだ」

「へえ」

 乱闘の中に立っていたユサの姿を波太は想い返した。

「じゃあ地面に倒れていた男の何人かはあの子がやったんだ。家に帰したことを後悔しないといいな。あんた独りだけでぼくを殺せるかい」

 云い終えぬうちに波太の身体は数センチ浮き上がると数メートル先に飛ばされていた。半壊している壁に背中からぶち当たり、そこから壁を擦るようにして数階分上昇した。波太は突然向きを変えた。重力を無視した方向で壁に立つと、「やるじゃん」、錆びた鉄骨がむき出しになった壁を蹴って波太は地上にふわりと降りた。砂利のような瓦礫を蹴って足場を作りながら波太は嘲笑を浮かべて倫範を見た。

「目立つことは避けるはずじゃなかったの、倫範おじさん」

 口ではそう云いながら波太はほぼ死を覚悟した。山伏と一対一で敵う鴉天狗はいないのだ。

 そこへ旺介と貴子の声がした。防音シートの向こうで二人は波太を探していた。

「あの子は武道でもやっているのかしら。すごかったわ」

「一緒に所轄に連れて行かれたのかもしれません。警察に問い合わせてみます」

「出ろ」

 ビルの解体現場に山伏の姿はもうなかった。

「旺介さん貴子さん、ぼくはここです」

 シートの破れ目から路上に出て波太は旺介と貴子のいる路地へ歩いて行った。ユサに掴まれた腕が傷んだ。二人は波太に駈け寄って来た。

「良かった。怪我はないかい波太くん」

「大丈夫です旺介さん。この制服は汚れたので着替えないといけませんが」

「やっと騒ぎが終わったのよ。女の子はどうしたかしら」貴子が見廻す。

「二度とこの界隈には近づくなと云い含めてぼくがタクシーで家に帰らせました」

「ネオだわ。都心では珍しい」

 染めた爪で貴子が上空を指した。都会の夜の上をネオが過ぎていった。



 大学の周囲には上京した学生が利用する単身者向け住居が沢山ある。巣箱のようなその内の一つの室で波太は床に寝ころんでいた。室内灯を見上げている波太の眼球がぎろぎろと動く。人間になるのは容易いが、元いた波太を塗り替えていくのはひどく骨が折れることだった。大学はこのまま通うとしても、就職はやはり知った者のいない遠方を選ぶ方がいいだろう。

「そこを触ったら痛いんだ、日奈子ちゃん」

「どうしたの」

 波太は袖をめくって包帯を日奈子に見せた。タクシーの中で波太の腕を掴んだユサは、火傷のような爛れを波太の腕に負わせていた。

「自炊していて熱いままのフライパンの縁をうっかり触っちゃってさ」

「波平、鈍くさ」

 日奈子はなぜか嬉しそうに顔を明るくした。もとの波太が戻ってきたような気がしたのかもしれない。

 雑多な面倒を含めた諸々な人間の生活を波太は今のところ愉しんでいた。人間を喰うと宿主の脳の記憶も一部分はインストールされる。完璧ではないものの、大方のことは摺り合わせて取り繕うことが出来た。だから数日前の山伏とのやりとりの中にあった、

「熊野の山伏は滅多なことでは神域から動かないと聴いているけどな」

「誰から訊いた」

 あれも波太の記憶なのだろう。おそらく波太がどこかで聴き齧ったことなのだ。

 天井を見上げて思案していた波太は、隙間風に気が付いた。ベランダの窓が開いている。鍵をかけていたはずの窓だった。その窓がゆっくりと動いていた。室は三階だ。

 波太は声をかけた。

「入って来いよ」

 少しずつ隙間を広げるようにして、音もなく窓はじりじりと開いていった。窓には誰も手を触れていない。薄いカーテン越しにベランダに立つ少女の姿が影絵となっていた。影が云った。

「極東日出処國は夷狄いてきのものにあらず」

「何を云ってるのか分からない」波太は応えた。

「もしかして先に『葡萄舎』に行ったとか。悪かったね、今日はバイトを入れてない日なんだ。フルで入れると学業に差し障る」

「穢れはね」

「中学生はもっと気楽にやれよ」

 遣い手と倫範は云っていたが、得意不得意があるのか、まだ未熟なのか、物体を動かすことは苦手そうだった。窓はようやく、一人分が通れるだけ開いた。

「彼氏を紹介してやろうか、六塔直海くん。いいぞ彼」

 仰向けの姿勢で顔を窓に向けて逆さまに見ていた波太は身を起こした。

「入って来なよ。それから頼みがある」 

 待っていても音沙汰がないので波太は一跨ぎでベランダに近づくと外を窺った。先ほどまで外にいたユサの姿はそこにはなかった。

「巻いて。君がやったことでしょ」

 波太は外に向かって包帯の取れかけた腕を突き出した。自分で巻け。返答は室内からした。振り返るとユサが部屋の中央に立っていた。


 私服姿のユサは脱いだ靴を片手に持っていた。波太は肩をすくめた。

「土足で入らないでくれてありがとう」

「同士の倫範は甘い男だ」

「波太も甘い男だよ」

 ポスティングされた何かの広告紙を波太はユサの足許に滑らせた。

「そこに沓を置けよ。昼間、日奈子と一緒にいるところを隠れて見ていたのは君だろ」

「お前を見ていた」

「日奈子は関係ないからな。彼女を利用しようとするなよ」

 波太が云うと、ユサの眼が波太にそそがれた。長い間。

「立ってないで座れよ」

 クッションをユサに投げた。今日の午後、日奈子とUFOキャッチャーで取ったものだ。お揃いのもう一つは日奈子が持って帰った。波太は床にあぐらをかいて座った。

「君のつけたこの腕の火傷は治るのか」

「時間が経てば治る」

 ゆるんだ包帯を巻き直しながら「そりゃよかった」と波太は云った。

「バイト中も痛んで閉口したからな」

「この次はそんな擦り傷ではすまない」

「その喋り方なんとかしろよ。遊嵯嵯ゆささ家だっけ」

「天狗にかける愛想はない」

「神力をもつ家系の子なんだってね。生まれつき、ぼくの天敵というわけだ」

「そう想うか」

 ユサは遮った。立っていたユサは床に座っている波太に近づいてきた。さらさらとした髪に縁取られた人形のような顔は陶器の面のようだった。少女の硝子のような眼玉からは人間らしい感情が失せていた。床に座っている波太の膝先までは二歩で足りた。少女はとまった。ユサの影が波太の上に覆いかぶさった。

 少女の冷えた声が真上から波太の脳天に落ちてきた。

「波太。わたしは天狗だ」


 遊嵯嵯家の家紋は尾が三枚に分かれた三又の白鴉。わたしたちの祖は、鴉天狗からすてんぐだ。

「山伏も、それは承知だ」

 遊嵯嵯家が受け継いできたのは天狗の血。わたしはその具現化だ。つまり元はお前と同じ異邦の生命体なのだ。

「聴いているのか」

 波太は「ああ、はあ。ふうん」とユサの顔を見もせずに生返事で相槌をうちながらリュックを引き寄せて中を探っていた。課題が出ていたことを想い出したのだ。鞄の中で潰れている土産の菓子だのカラオケの割引券だのを棄て、取り出したPCに波太は電源を入れた。中学生の女の子に凄まれたところで怖くはない。眼の前には靴下をはいた少女の生足がある。

「座っている男の顔の前にミニスカで立つのは反則では」

「中にスパッツを履いている。波太、お茶」

「はいはい」

 電気ポットとミネラルウォーターを用意してやり、紅茶の箱をユサに渡した。「家ではばあやが淹れる。一度自分でやってみたかった」ユサは自分で湯を沸かした。

「インド北東ヒマラヤ山脈高地産。三十秒浸水後、十回ほど振る。できた」

「箱の裏面をそこまで熟読するやつはじめて見たわ。抽出したティーバッグは外に出しとけよ。苦くなるから」

「波太とうまく融合したようだな」

「日奈子には怪しまれてるけどな」

 時々日奈子が不安そうな眼を向けるのが波太としては煩わしい。やっぱり別れておくべきだった。

 猫舌なのかユサは紅茶を冷ましてから口にした。

「人間と交配を繰り返した遊嵯嵯家はやがて鴉天狗を裏切り、人間の側についたのだ。わたしは『ユサ』だ。山伏と協力してうごいている」

「ユサちゃん、その話レポート作成しながら聴いてもいい? あまり興味もないし。明日が提出日なんだ」

「お前が『波太』になるかどうかを見届けているのだ」

「もう波太だけど」

「倫範はそれに賭けると云った」

「ぼくが君のように天狗を裏切って人間の側につくかどうか?」

「『ぼく』のつもりでいるのか」

 ノートPCを開いて床の上でライティングを始めた波太に向けて、ユサは薄く嗤った。

「想い上がるな小天狗」

 飲み終わったカップを机に置くと、ユサは沓を手にした。

「玄関から出て行けよ」画面を見たまま波太はユサに云った。

「あんな登場の仕方、気の弱い奴なら気絶してるぞ」

 鍵は各部屋のものと、建物に入るエントランスとの両方にあった。波太も最初の頃はベランダから出入りしていたのだが、結局エントランスの開錠ナンバーを日奈子の弟の直海に訊くことにした。直海は勉強道具を抱えて家庭教師の波太の室に遊びに来ていたので入り方を知っていた。

『先生、ど忘れですか。エントラスの開錠は大政奉還の西暦年です』

「開いた。ありがとう」

 忘れっぽい性格を自覚していたのか波太は主要な暗証番号はノートに書きつけてあったが、ないものもあり、脳から取り出せぬものはそのままにするしかなかった。

「お前のような下っ端の小天狗が、山伏の霊力に敵うと想うのか」

「仲間を集めないと無理だろうね」

 レポート作成に集中していた波太はベランダの方を見遣りもしなかった。ユサは来た時と同じように三階から帰るつもりなのだ。元が鴉天狗ならば、ユサも飛べるのだろう。

「わたしはまだ半人前だが、同士倫範の神通力は強い。お前など即死だ」

「だったらなんで二人一組で天狗に立ち向かうのか説明しろよな」

 ユサは行ってしまったようだ。資料をレポートに添付しながら波太は片手の手の平をベランダに向けた。鍵が回転して窓が勝手に閉錠される音がした。



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