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 そう俺は昔から不当な圧力、主に無理解からのいじめだったが敢然と戦っていきた。

 学園祭でのアニメ放映は学校内ではかなり有名だったらしい。

 英梨々もその辺のことは知らないはずはないのだがな。

 

「だからな、今日は小道具や他のサブヒロインの方のイメージとかやっていったらどうだ?」

「サブヒロインと言ってもね。まぁ考えなくもないけど現時点では小道具の方がデザインしやすいわね」

「おお、じゃそれで。前に審判メーカーというやつを使って三題噺をやってみたら『祭りの提灯』『とうもろこし』『すいか』の3つが出たんだ。まずはそれから頼む」


 スマホを取り出して英梨々にスクリーンショットを見せる。

 それをみた英梨々のほうも提灯の画像を検索しだして難しい顔をした。何かあったみたいだけどなんだろう。


「とうもろこしとすいかならば見た目にあまり変わりはないし、描くのはあまり問題はないけど問題は提灯のほうね」

「提灯のほう?」

「提灯って浅草の雷門にあるような大きいものから手で持って使うもの、祭りのってなると道にずらっと並ぶものまであるでしょ」

「そういえばそうだな。まずは手持ちのと並ぶやつを頼めるか? 雷門みたいなやつはなくても大丈夫だから」

「簡単にいうわね。少し待ってなさい」


 言うと鉛筆をとってスケッチブックに描きつけ始める。

 今まで真っ白だった紙にはまるであぶり出しのように提灯が浮かび上がって、もとい描かれていく。


「並ぶほうの提灯は祭りのって指定があるあたり、夏っぽい感じよね。イベントででも入れるの?」

「やっぱり英梨々もそう思うか。できればだけどな。定番と王道は大切にしないとだし」


「ラフだけど、こんな感じでどう?」

「おう、早いな。ありがとう」

「うん」


 そこにはテキ屋の上にずらりときれいに整列した提灯があって中には『祭』の文字がついていた。


「あとは倫也の部屋でやりましょう。とうもろこしとすいかは、近くのスーパーで買えばいいし」


 部屋でのスケッチのしたのち美味しく二人でいただいた。


今日の進捗 三つのお題のスケッチができた。

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