第7話 取材を終えて

 えっと……こんなものですかね? 大丈夫でしょうか?


 大体の話は終えたと思いますが……記事になりそうですかね?


 大丈夫そう、ですか? いやぁ。安心しました。


 私としても、私達の仕事が皆さんに知られるようになるのは、とてもいいことだと思うんですよ。


 なにせ私達の仕事というと、冒険者の皆さんからもかなり評判が悪いものですから……。


 冒険者の皆さんからすると、自分たちの討伐対象を私達が勝手に討伐しているといったイメージがあるそうで……。


 私達としては、冒険者の皆さんにはもっと安全に冒険をしてもらいたいだけなんですよ。


 ですから、危険度の高い魔物は、私達駆除隊が駆除しているだけなんですけど……あまりわかってもらえないみたいです。


 ですが、記者さんがこの取材を記事にしてくれれば少しは私達の仕事に対する誤解が解ける……私はそう信じています。


 ……はい? 最後に鎧のヘルメットを脱いでくれないか、ですか?


 どうしてですか? ……あぁ。私の顔が見たい、とかですか?


 ……すみません。お見せするような顔でもありませんし……それに、この格好でいないといつ魔物の駆除依頼がくるか……おや? あちらから来るのは副隊長……。


 ……失礼。どうやら、仕事が来てしまったようです。慌ただしい分かれ方で申し訳ございませんが……。


 記事楽しみにしていますね。それでは!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る