「凡人として」

会議が乱闘で中止したが、教育者がなんとかした

「で、会議だが・・・めんどくさいから適当にするぞ」

「王!いいのか」

王は凡人の言葉に対して明後日の方向を向いたが、そのまま続ける。

「いいか、異能の護符の事件は凡人と暗殺者のおかげで何とかなったが、それでも残る事が多くある、何よりも元凡人はもういないが」

「その意志を継ぐ奴がいると」

「そうだ騎士、それに違法の護符が世間にどれだけ放たれたかどうかは分からんし、その後始末もわしらじゃ」

王は資料の中にある「後始末、くそが!」というページを見せてくる、その中には後始末をしてくれと資料がある王もそれを一度は燃やしたが、政府にまた送られたので一回切れた

「兎に角、この後始末は自由人が「わかった」え?」

自由人は電話で傀儡に何か言ったが、その内容はろくでもないという事でここで終わらせたのである。

ーーーー

「はぁ、終わった」

凡人は会議を途中で退出した、その理由も凡人がこれ以上いても意味が無いと思ってくれたからである(実際には凡人にはむごすぎるという理由である)凡人は自室に戻ると外を見る先ほどまで経営者といた場所は、満潮で行けないようになっていた、この場所は夜が近くなると満潮になって、屋敷だけが見えているようになるのである。

「凡人としての役割は、ここではどこでも弱いと言われてるが、あいつほどの実力者はいなかった」

凡人は戦った元凡人の事を思い出していた、あの時初めて凡人が雷を使ったときに羽衣テンペストが記憶をつけてきたのである、凡人はその時に元凡人について考えた

「お前は、なんで恋人を助けなった?お前はなんで」

凡人はそのまま夜空に向かって、飛び出した、夜空はとてもきれいで凡人は心が奪われた

「ん?凡人が飛んでるぞ」

「ほんとじゃ」

会議をしないで暴れていた者達が外に見ていたが、凡人が飛んでいるのを見て会議を途中でやめた

「凡人はああ見えても、結構考えているからな」

凡人は夜空をしばらく飛んでいると、突然止まる、そこには凡人にだけ見えていた何かがあった

「お前か・・・羽衣」

凡人の前には一人の女性が現れた、その女性は白い和服を着ていて凡人をまっすぐ見ている。

「私を知っているのね?陽哉」

「なんで俺の名前を?」

「私は羽衣ですよ?あなたの名前くらいは知っています」

凡人にしか見えないので、他のメンバーは凡人が突然止まったように見えた、しかし、王は凡人に時が来たというような顔をしていた

ーーーー

「私は貴方を見る物です」

「だろうな、凡人にだけの資料にはお前の事が乗っていたんだ、羽衣と呼ばれる女性は凡人を試すために現れると」

「なるほど、自由人ですか」

凡人は羽衣に対して、会話をしようとしたが彼女は一方的に会話をしてくる。

「私は貴方の存在に疑問を持ちます、貴方は本当に人間ですか?」

「非道な!人間だよ」

羽衣は凡人に対していくつかの質問をした後に、ある考察をしたのである。いつの時代も凡人は力がとても小さく、誰にでもなれるような物と考えられていたが今回の凡人はまるでそれに当てはまらないので疑問を持っていた、今回の凡人は本当に人間なのか?と言う物である。

「私は、貴方のような存在を見た事がないの!貴方は本当に人間なのかは記憶を見せてもらったけど」

「自由人みたいなやつだな」

「まぁ似たような物よ」

「おい!」

凡人は目の前にいる羽衣と呼ばれる存在は自由人と同じ世界の物であると考え、こちらの常識は通じないと考えが着き

「で、俺の中に入るのか」

「まぁね、君が倒した元凡人にもいたけど、彼は最終的に離脱を選んだ、君はどうなるかな」

羽衣は光になり凡人の中に入っていった、そして凡人は部屋に戻った

ーーーーーーーーーー

「朝か」

凡人は朝になり、部屋で眼を覚ました凡人は此処が自分の部屋ではなく処刑機関の屋敷にある自分の部屋であった

「・・・・」

「あら?おはよう凡人」

暗殺者が凡人の寝ている部屋に入ってくる、凡人は寝ぼけているのだが、暗殺者はそれを気にせずに窓を開ける。海からの風が部屋に入ってくると同時に凡人の寝ぐせに風がなびく、凡人は屋敷のベッドに座っていると暗殺者に寝ぐせを整えられて、服を渡される

「まるで、雇い主だな」

「あら?こういう扱いは嫌い?」

「そうじゃないが、お前はいいのか」

「結構他の皆にもやってるわよ、そうだ朝食はたべる?」

「朝は食べない、コーヒーだけでいい」

凡人はそういうので暗殺者は凡人の着替えが終わるまでにコーヒーを持っていこうと一度部屋を出た、凡人は直ぐに着替えて腰に刀を差す、刀を身に着けている理由は凡人にとっての護衛道具が刀であるからでる。暗殺者からコーヒーを渡された凡人はそれを飲んで、直ぐに朝の散歩の為に浜辺に向かう

「じゃな」

「いってらっしゃい」

暗殺者直ぐに他の人の朝食の準備に向かった、凡人は屋敷を出てしばらく歩いた後に、波辺にシートを引いてそこに座る。

「昨日の奴が言うには、俺の体に入ってるからこちらからの干渉は無理だな、する気もないが」

凡人は海を眺めながら、何も考えずに波の音に耳を澄ませる思えば凡人が処刑機関に来てからはここに来ると決まってこのように過ごしていた、屋敷にはいくつもの遊戯があるが、どれも大人向けなので凡人には少し手が出しづらい、その為凡人は外で時間をつぶすのが日課となっていた、そうして時間がたっていくと凡人は立ち上がり刀を振り始める。戦闘では刀を使うので凡人にとっての運動であると他の構成員は考えている。

「せいが出るわね」

そこに来たのは凡人の理解者でもある、支配人であった彼女も制服は来ていない私服で凡人の所に来たのである。彼女もまた凡人ように屋敷いるよりも外にいる方が生があってるのでよく浜辺に散歩に出ていて、凡人の訓練風景を眺めている、凡人はそんな支配人をよそに素振りを何回かした後に、筋力トレーニングをしてランニングもするなどのトレーニングをひたすらし後に直ぐにタオルの支配人からもらい汗をぬぐう

「悪いな」

「いいのよ、好きでやってるし」

支配人は水分を凡人に渡して、凡人は水を飲む、その後に支配人と共に屋敷に戻る。

「あら、お帰り!お昼ご飯できてるわよ」

暗殺者に案内されて食堂に向かう、二人とも空腹なので食堂からかぐわしい匂いがすると大きな音がお腹からなる、その二人に暗殺者は少し笑ってしまうが、直ぐに扉を開ける、食堂には早めに食事をしていた騎士の姿もあった

「なんだ、お前もいたのか」

「まぁな、そういやお前ら朝飯は食わなかったな、良かったのか?」

「俺は朝は食わないんだよ」

「私も、朝は入んなくて」

二人は騎士の近くにすわり、暗殺者の食事を待つが、直ぐに暗殺者が食事を持ってくる

「お待たせ!二人とも、それと騎士?御代わりは」

「もらう」

「ありがとう」

「わぁーおいしそう」

凡人と支配人の前に置かれたのはパスタなどのイタリア料理であった、騎士は更に暗殺者にピッツァのお代わりをもらっていた

「二人も欲しかったら言ってね、直ぐに作るから」

二人は暗殺者に返事をして直ぐに食事にありつく、暗殺者の食事の腕はかなりの物で支配人もとても美味しそうに食べている、その光景を見た騎士はほほえましそうに見ていた、暗殺者も同じように調理場で見ていたので支配人は一瞬恥ずかしくなったが、隣で凡人が一心不乱で食べているのを見て自分も直ぐに食べるのを再開する。

「本当に美味そうに食うよな、暗殺者」

「ええ、でも私は嬉わよ!こんなに美味しそうに食べてくれて」

「「御代わり!!!」」

「はいはい、持ってくるから、慌てないで紅茶でも飲みなさい」

暗殺者は二人の子供ができたような目で御代わりを取ってくる、騎士もまた子供見るような目で二人を見ている、まるで家族のような空間だが、支配人は暗殺者よりも年齢は上で騎士は暗殺者と同年齢なので実際は娘と母親のような関係であり、子どもは凡人だけである。

「ああ、腹減った」

その空間に入ってくるのは、新聞紙を持った経営者である

「あら?経営者、貴方もおひる?」

「はい、いただけますか?」

「ええ、勿論!適当に座ってて」

経営者は騎士の正面に座り、騎士から紅茶を受けとる

「にしても見事に紅茶派がそろったな、凡人と暗殺者以外」

「そうだね!」

今ここにいるのは俗にいう紅茶派の者達である、暗殺者と凡人を除いて、騎士は任務の際には必ず紅茶を飲むし、経営者も学校の生徒会室に紅茶を常備している、支配人も外交の際には紅茶を飲んでいるのでこの三人は紅茶派なのである。

「私は基本的に何でも飲むわね、凡人はなんでだっけ?」

「のめればよくね?」

凡人の答えに頭を抱える支配人、そう凡人にとっては食事も飲み物も「腹に入ればみな同じ」であるので基本的に好き嫌いも特にしない、苦手な食べ物もあったのだが、その日の気分で腹に入れるなどの行動原理は基本的に気分での行動である。

「できたわよ!経営者」

「ありがとう」

経営者が食事をとり始めると同時に凡人はまた御代わりをした、凡人は一回の食事量が多い代わりに食事の回数はかなり少ない、その為任務での食事にはあまり困った事は無い

「アンタはよく食べるわね、まぁ私は嬉しいけどね」

「こいつの胃袋気になるな」

「やめときなさい」

凡人はその後も何回か御代わりした後に、食事を終えた自分の食器を片付けようとしたが暗殺者がやるといい凡人はやることが無くなってしまったので凡人は屋敷の屋上に向かった、何をやるわけではないが暇なので屋敷の屋上から周りの景色を眺める。

「本当にこの場所の時間は長いな」

「そう感じる?」

凡人の近くに現れたのは教育者であった、彼女もまた暇なので屋上に向かったのである。

「遊技場あるだろ?」

「飽きた、賭けポーカーをしていたんだがな、王がぼろ負けした」

因みに教育者はカードゲームに関しては負けなしであり、ゲーマーでも勝てないらしいその為賭けでゲームをすると必ず教育者が勝つのである。

「まぁちょうどいいし、少し勉強しようか」

「は?」

「まず初めに、処刑機関についてだ、政府が平和の為に活動したが最初の活動では失態を犯した」

それからは教育者は改めて処刑機関について勉強タイムとなった、処刑機関は政府たちの罪を償う為に集められた者達で何を知らない者達が世界平和の為に活動しなくてはいけなかったのである。その中でも凡人と言う役は「処刑機関をつぶす時に最初に狙う対象」である為に特別な力を使わずに済んでいる高校生くらいの年齢の者達や特徴のない者を対象にしている。

「けれども今の処刑機関の者達はそう思わない」

教育者はタバコを吸いながら、言葉をこぼす

「君の才能は私たちが一番知っている、だから仮に君が狙われたとしても独自の力で何とかするし、自由人は黙ってないだろうね」

そこまで聞くと、凡人は自由人が暴走したときの状態を想像したら、いやな予感がした

「確かに・・自由人は暴れるとめんどくないな」

「だろ?私も自由人が暴れた時の事を思い出したくないよ、彼女は君に恋をしてるからね」

「気づいているが、なんで俺?」

「少しは自分の事を考えてみたまえ」

教育者は手元から凡人手帳という物を見せてきた、なんだこれと凡人は思っているが、教育者は答えを直ぐに言った

「自由人が作った」

「中身見たくない」

と言いながらも中身を見たが、凡人は顔面が蒼白になりこの世の終わりのような顔をして直ぐにその手帳を投げ捨てた

「なんだよこれええええ!」

しかし、なぜか現れた火の鳥に手帳が奪われた

「よくやった、フェニックス」

「なんでいるんだよ!」

これにはさすがに教育者も突っ込みを隠し切れずに突っ込んでしまった、凡人も可笑しいだろと叫んだが、自由人のやることに今更疑問を感じても意味は無いと思い真実を闇に捨てた

「中身には何があった」

「教育者、ヤンデレについて調べてこい」

その言葉だけで凡人が見た物についてわかってしまった教育者であった

ーーーー

「はぁ、ヤンデレ怖い」

屋上から自室に戻った凡人は机においてあるパソコンで作業をしていた、自由人のヤンデレに怖がってはいるが、もっとひどい物を任務で見たことがあるのでここではふれないように考えていた、

「おっと」

凡人がしていた作業は動画の編集であった、凡人はたまに自分のゲーム動画など録画してそれを編集している、別に投稿をするつもりではないのだが、その作業が好きなのでやっているだけに過ぎない、そのほかにも写真の加工や作品の編集などの事もしているのでパソコンの扱いは機関の中では上位の方である、他にパソコンの扱いが上手い機関の構成員は以外にも騎士であり、彼は自分の国の写真を加工してガイドブックにしているなどの仕事をしている。

「まぁ騎士に比べたら、俺がやっている事なんて小さいことだがな」

しかし凡人は一度手中すると時間の概念を忘れて、作業をしてしまうためによく怒られるが

「ん?外が暗い?」

ここはいつもの凡人部屋とは違い、外の景色が直ぐに入ってくるので時間間隔が

掴みやすいのである。

凡人は直ぐに食堂にいき軽く何か口に入れようとするが

「おそいぞ!凡人」

既に13人の役がそろっていた、皆凡人と食事をとるために待っていたのである。

「席に着きなさい!食事を運ぶから」

暗殺者は高級なお店で出てくるようなワゴンで料理を運ぶ、凡人は入口から遠い支配人の隣に座り、食事をまつ

「はい!凡人、コーヒーでよかった?」

「ああ」

その日の夕食のメニューは凡人の好物であり、暗殺者が凡人によく振舞っていた物でもあった

「ほら、あんたの好きなやつでしょ?」

「ああ、覚えてたのか?」

「まぁね・・・私もちゃんと家庭的なのよ」

全員に食事がくばり終えると王が両手を合わせる

「いただきます」

「「「「「「「「「「いただきます」」」」」」」」」」

「いただきます」

今日のメニューは凡人の好きな物なので凡人はよく食べていて、それを見た暗殺者もホットしている。

「よかった」

暗殺者の料理はかなりの美味しさで全員が美味しそうに食べている、凡人がその光景を見て元凡人の過去を思い出していた、元凡人は今回のような光景を何度も見てきたのである。



ーーー



「結構食べたな」

凡人は一人丘の方まで歩いていた、ここは満潮であっても海にならないところである。

「元凡人、お前は確かに道を間違えた、けれどもお前のすべてが間違いだとは思わない」

凡人は一人空に向かって声をだす、あの凡人に届いているかは関係ない

「俺はお前と同じ道を歩きはしないさ」

凡人は立ち上がり屋敷へと、向かうそこには凡人を待っている13人の役が立っていた

「行くか」

凡人は屋敷へと向かいある言葉を残すのであった。

「俺が凡人として、お前とは違うという事を見せてやるよ」

「俺は凡人として処刑機関の奴らと共に」

「世界に新たな風を巻きおこす」

13人の役は凡人が居なくては始まらない、凡人がいてこその


「処刑機関である」





異能の護符編 終


夏の異変編へと続く



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