凡人、戦闘開始

「行くぞ!」

凡人は直ぐに坂を上り始めた、あの射撃事態をよける事は出来ないと感じ当たらないように動くことにした、その光景を見ていた射撃班は

『(流石だな…確かにスナイパーは動く者に対して射撃は難しいと思われているが)』

射撃班は直ぐに移動を始めた

『お前が動くという事は俺もまた動こうとすればいいだけだ、動いているような標的に当てられないと思ったか?一流は違うんだよ』

またすぐに凡人の足元に弾丸が飛んでくる

『(にしてもこいつ・・・・何が目的だ?俺の弾丸が飛んでくるのは明白だろう)』

スナイパーは凡人の行動に疑問を持ちながら攻撃をするための思考を止めなかった

『(まず初めにあいつの行動はおかしい・・・普通の人間は弾丸が飛んでくると考えれば委縮して動けなくなるのだが、やはり処刑機関の奴らはどこかずれているのか?でも)』

凡人は次第に動きが鈍くなり隠れるようになった

「はぁはぁはぁ、やべぇな俺の体力を考えてなかった…たまたま使われていない倉庫があってよかった」

『おかしいだろ』

「ああ?」

『お前は坂を上り終わったあと少し周りを見渡した後にこの倉庫に向かっていった、最初はお前の体力が尽きたのかと思ったが…違うなこの街にたまたま使われていない倉庫があるなんておかしい』

「(気づいていたのか、でもそれだけじゃないんだよ)」

ぼんじんは倉庫の奥に向かいある物を手に取る、そして凡人はある方向に指をさす

「お前のそれは暗い所ではつかえないんだろ?だからわざわざあんな人目に付きやすい所に着けた」 

『…』

「はい!確定!だからこの倉庫を選んだ、お前の護符は屋外専用だろ」

凡人は最初の攻撃をうけてある情報を思い出していた、それは暗殺者が言っていた物である曰く「ライフル系統の護符って屋外専用が多いのよね」

「特に雨弾丸ロング・レイン・ラインはな」

凡人は倉庫にてある作業を始めた、その間スナイパーは動きを見るしかなかった

『(ちっ俺の弾丸は屋外専用ってことはばれてるし、接近戦は処刑機関の奴とは戦いたくない)』

スナイパーはその場でとどまることを選んだ、勿論凡人は近接戦闘が苦手の部類であるが…処刑機関の人間は基本的に近接での戦闘に慣れている(一部例外がある)その情報を鵜呑みにするのではなくあくまでも自身が生存できる時間を延ばすために選んだのである。

 一方で凡人はある物を作り終わったのだが、その場から動かなかった凡人も近接戦闘は機関の中では弱く相手の戦闘力がわからない今ではうかつに出れないのである

「(だが、ここで終わるわけじゃないがな)」

凡人はある物を倉庫内に放り投げる、その物はある音を出しながら倉庫中にまかれている

『なんの音だ?時折何かが漏れているような音に』

「なんだ?随分焦っているな、まぁそうかお前がいるのは」

「そこだろ!」

凡人はある道具を使い倉庫の屋根を破壊する、その瞬間ある人物が落ちてきた

「てめぇがスナイパーか?」

「お前…それは」

凡人が手に持っていたのは、髪がまかれた何かであった

「なんだそれは?」

「あれ、知らない髪と鉄パイプで作った鈍器だよ」

凡人が持っていたのは柄に髪がまかれいるメイスであった

『(メイス…ありえない、この空間でメイスを

スナイパーの考えは勿論なぜならメイスを作るには特殊な加工などが必要であり更に

『(はんだごてなどの工具も無いのに)』

「不思議そうな顔をしてるな~気前がいいから教えてやる、この倉庫は教育者が使っていた倉庫の一つだ、そしてここに来たことがあるのは…俺と開発者だ」

『(なるほど、ようやく理解できた開発者が関係してる以上…ここには多くの発明品がある)』

「ははは、凡人の考えが俺を超えたか…一つ聞いてくれ」

「なんだ?」

「どうせなら近接でけりをつけてもらいたい」

凡人はメイスをその場に捨てて新たに倉庫から武器を取り出す、スナイパーも来ていた服を脱いで、上半身は裸になり腰につけていたナイフを手に取る

「(軍人のような風格にナイフ)殺し屋か?」

「その崩れだ、護符があればたいていの事は直ぐに終わる」

凡人は新たに手に取った小さめの剣を両手に持ち構える、スナイパーもナイフを逆手に持って構える、二人の間に緊張感が走る空気が重く、凡人は嫌な汗が流れる呼吸が遅くなる。

「(空気が重い…まるで大きな荷物を背負っているようだ、全身の細胞がまるで止まってる感覚がしてきやがる)」

「(いい緊張感だ、処刑機関の中でも下位に位置すると言われてるが…ふっ大した実力者だ)」

二人の間の空気がまるで感覚に落ちる瞬間に凡人とスナイパーは同時に動く、そしてスナイパーのナイフが凡人の首に入った瞬間に凡人が消えた

「な!」

スナイパーはその瞬間に思考を停止する感覚に襲われる、凡人は

「おりゃああああ」

床をスライディングしていた、凡人はナイフが当たる瞬間に消えるような動きを見せたがそれは

「お前!床に液体を撒いていたのか」

凡人は初めから近接戦をするつもりはないような表情を見せた、そしてまるで獲物を見るような目つきで

「あばよ」

火柱が上がり、スナイパーはそれの中心にいる

「ぐうううう」

直ぐに火柱から出るもそこにはなぜか凡人がメイスを持っていた

「なるほど」

「終わりだ!」

その瞬間は時が止まる感覚に近いのか、それとも凡人がメイスを振り下ろしたのか、どちらにしてもスナイパーを意識を手放して暗闇に沈んでいった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ふぅ」

ぼんじんは息を吐くようなしぐさをして座り込む、電話で支配人を呼び待機をしていた

「いや、成功してよかった…もし見られていたら確実に負けてた」

凡人は戦闘を終えての感想がそうであった、凡人が倉庫で作っていたのはメイスと剣であったが、もう一つの罠があったのでる

「(開発者が適当に作ったもんがあってよかったぜ)」

凡人が作った罠とは開発者の作った装置である、凡人はその装置を使って床にワックスを塗ったのである、そのワックスも開発者が適当に作った物なので通常のワックスよりもよく滑るのである

「スライディングのような動きをしようとしただけでまさか出入口にまでいくとは思わなかったぞ、まぁその後に装置が装置が火柱を上げたから結局メイスで攻撃することになったのだが・・・終わりよければすべてよし」

 凡人は心の中でかっこよく「あばよ」と言った事を嘆こうとしたが終わりよければすべてよしという事で終わらせようとした、そうしていると

「殺せ」

「あん?」

「なぜ生かした」

スナイパーは縛られて置かれている状態で質問していた

「ああ?死にたいのか?」

「任務失敗の俺は死がふさわしい」

「あっそ」

凡人は特に興味が無くカバンの中から取り出した飲み物を飲んでいる

「俺は人殺しはしない人間だ」

スナイパーは驚いた表情をし頭を動かし凡人の方を見る、そこに映る凡人はどこにでもいる高校生のように見えていた。

「お前は本当に処刑機関なのか?」

「・・・・処刑機関は世界政府が勝手に作った組織だ、実験の失敗に多くの損失に災害とか被害を考えればマイナスの方がおおい」

 そう話す凡人はどこか悲しそうな表情をしていた、その光景を見ていたスナイパーは自身がさっきまで戦っていた人間とは同じとは思えなかった…そしてスナイパーはある真実に気づく

「お前は処刑機関を好ましく思わないんだな」

「俺だけじゃない‥‥今の役は全員が同じ事を思っている、まぁ殺したいほどのくずは政府の中でも少ないがな、多くの政府の人間は処刑機関のシステムは諸刃の剣と思っている、誰これ構わずに殺める権利を渡すようなもんだ」

「・・・・俺は処刑機関の人間が憧れに近かった」

凡人はスナイパーの話を静かに聞いていた、廻りの雑音も環境も気にせずにただ彼の話を静かに聞いていた。

 やがて支配人によりスナイパーは機関の拘置所まで連れていかれることになったが

「凡人…お前の名は」

「陽哉…《あかつき はるや》暁 陽哉だ」


報告書


処刑機関の凡人 「暁 陽哉」組織のスナイパー「ダレン・メギス」との戦闘に勝利なおダレン・メギスは宝石の弾丸を使用した模様で護符の力が半分しか解放できないと思われる。以降敵組織の事を「アンチグループ…AG」と総称しAGの日本支部並びに本拠地は「支配人 自由人 凡人」の三名を派遣し掃討を開始する。

作戦名「コードO」発令

            責任者 「王」

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