凡人 自由人 支配人

支配人から自由人や仕事に関することを聞いた翌日に凡人は学校の屋上で空を眺めていた

「(自由人が来るのは予測していたが、支配人まで来るとはな…あの二人は癖が強くて手綱を握りづらいし…)」

凡人は二人の事を考えて頭がパンクしかけていた、支配人はその役割上厄介なのだ。

「(かといって、自由人は考えている事がわからん)」

凡人は自由人の存在の危険性に危惧を持っている、あの人間の護符は

「自由か」

自由…何事にも縛られず、何者も縛られない

「いやすぎるなー」

凡人自身も護符を所有しているのだが、王に「お前の護符は危険指定に入っている」と言われて使えない

「俺の護符で自由人の抑制を…いや王の命令に逆らえば給料がもらえないし、支配人に頼もうか?やめとこう」

支配人…各国の窓口をしている者で国の陰の部分も指示できる人材で

「うらの世界の姫様ね、」

凡人は屋上から生徒会室に戻り、経営者に事の顛末を話すと

「むりだな」

「なぜ?」

経営者は人蹴りで凡人を追い出そうとした、彼女自身も今回の任務は知っているのだが

「…君は知らないんだ彼女の横に立つと女としての」

「どうでもいから力かせ」

この後凡人は経営者にぼろくそに殴られて、保健室送りになった…経営者も違う任務が入ってきたので凡人の助けにはなれなかった。




「酷い目にあった」

「だれのせいかね」

ぼろ雑巾と化した凡人は保健室で偶々作業していた教育者に助力を仰いだら

「実は…同じような仕事を私も受けていてね、どうやらグループがいくつかあるらしい」

複数あるグループを処刑機関がつぶすのだが、大元の拠点は日本にある。

そこで国境に縛られない「自由人」各国の窓口「支配人」そこに住んでるから「凡人」が日本の拠点をつぶすと

「王が言っていたのだが」

「聞いてねぇよ!」(支配人が言い忘れた)

教育者は机に置いてある本を手に持ち投げるように渡す、凡人はその本の内容をよみすぐさま頭を抱えた

「(うそだろ、開発者以外の構成員は全員任務に出てるのかよ)」

しかも、最悪な情報を目に見てしまい絶望した。

「日本に拠点があるのか!?」

「ああ、そういえば言ってなったね…彼らは大元を日本においているんだよだからこの国には必然的にあの二人と君が必要になる」

言い換えれば三人を使ってボスを討つという事だが、ここでの問題は

「日本の政府や警察は」

「彼らは別の任務があるし、私たちと協力関係なだけで支援ではない」

要するに危ないことは処刑機関という事になる、機関の構成員など他の組織の取っては

「人柱…か」

「まぁそうだな」

教育者は冷蔵庫から飲み物を日本取り出して一本を渡す、凡人はそれを何口が飲む…乾いていたのか喉を通る冷えた水分は凡人を潤していき焦っていた心を落ち着かせていった、しかし現状には変化がなく凡人は最悪のシナリオを頭に浮かべてしまう

「(自由人と支配人はどうにかなるが…俺が死ぬ)」

最悪のシナリオ…それは自身が死ぬことが一番の最悪である、凡人はどうすればそれが避けられるか考えたが、ゲーマのような頭脳を持たないので答えが出なかった

「・・・・悪い、今日は帰るわ」

「その方がいいだろう」

教育者に後の事を頼み凡人は帰っていった




「ここに来るのも何度目だ?」

学校から適当な方向に歩き凡人は小さな公園に着いた、この公園は凡人が歩いていると現れる公園で近くには小さい川が流れていた、公園では静かな時間が流れていて凡人は自身が座っているベンチで横になり空をみた。

「ここはいいな」

何も考えずに目を閉じる、凡人は虚空に行くような感覚で意識を手放した

―――――

「ん?」

どれくらい寝ていたのか凡人が目を覚ますとそこには茜色の空と女性の顔が見えた金髪とスカイブルーの瞳

「支配人…すまん」

「いいのよ」

凡人はすぐさま自身が膝枕されていることに気づいて起きようとしたが支配人が手で制する、諦めて凡人はそのままの状態を維持した

「疲れてるの?」

こちらを見ずに聞く支配人の顔は下から見ても心配そうであった

「ああ、これからの戦いに少し気おくれしてな」

支配人は凡人の姿を見てひどく悲観的になっていた、凡人は各政府のくだらない理由で機関の一員にされただけの一般人である(まぁ彼の場合は好奇心が人一倍だが)彼の生命力もやる気も機関の中では最底辺なのだ

「(この子はゲーマーのように分析と処理に長けているわけでもないし、創造者のような力もない)」

ただの凡人と言うだけで命を懸ける仕事を強いられる…その身と心にかかるプレッシャーはどのような物なのだろうか、支配人は理解できなかった。

「…ぼんじん?」

凡人はいつの間にか目を閉じて眠っていた、支配人は彼の頭をなべて遠くを見る、すると二人の近くに一つの頭が現れる

『子供の凡人・・・・まだ未熟』

その頭は青年男性のような作りになっているが決して人の顔面とは言えなかった、支配人はその頭を掴み放り投げる、その頭は直ぐに縮み一つのキューブになる

「趣味が悪いわね…自由人」

支配人の後ろから音もなく人が現れた、その人物はどこにでもいるような好青年のように見えるがオッドアイの目に白髪の髪そして黒と赤のメッシュにホストのような恰好をしている人であった

「アタシも凡人が心配なの」

「そうは見えないけど?」

「おいおい、酷いな~俺のおもちゃを俺が心配なんだよ」

支配人は膝に寝ている凡人を守るようにして態勢を変える、彼女は自由人と言う存在を快く思う事は無く…逆に警戒をしている

「嫌われた物だな、お前に」

「嫌ってないわよ、ただお前は何をするかわからないからね」

支配人は自由人が凡人にしたことを今でも恨んでいる、過去自由人によって凡人は移植レベルのダメージを負ったからである、その時は機関の全員から自由人は怒られたが凡人自身がそれを止めた(見返りに自由人の護符を使う)そういった経緯から機関の者達は自由人に対して警戒を持っているのである。

「で、ちゃんと情報は持ってきてんの?」

「勿論…G!」

『了解…敵の本拠地は…日本の象徴‥富士の近く」

「mountain富士の「樹海か」凡人」

凡人は支配人の膝から起きて言葉を発する、どうやら会話を聞いてたみたいですぐさま答えをいう

『ほう…知っていたか…なぜだ?』

「富士の樹海は特殊は所でコンパスが役に立たない、その為入るものは方向や地形を理解していないと迷った挙句に死ぬなんて話はざらにある」

「まさにそれだ!支配人が担当している地域と同じように…いやそれ以上に樹海は磁場がすごいしかも」

「上空からでは侵入しずらい…という事?凡人」

「詳しくは知らんが、樹海には言ったことが無いし近くには富士山に登るための入口とかあるだろうから…まさか!」

「そうJapanese風に言うなら灯台下暗しだな」

そこまで聞くと凡人も支配人も大体の事はつかめてきた

「(有名な所には人目が多くあるだからこそそこには拠点を作りづらいけど)」

「(だからこそかよ、人目が多い=基地を作らないではなく、人目が多い=作らないと考える=基地は無いだからこそ樹海か)」

本来…秘密基地や活動拠点と言った物は人目に付かないもしくわカモフラージュしやすい所に作るのが鉄則であるしかし、おおきな組織の拠点は二つの種類に分けられる

一つは一見代わりのない建物でよく目にするタイプ一つは建物自体が見つけられないタイプ

「(流石は自由人だな、支配人とペアを組むだけでここまで無害か)」

余談だが自由人が起こした被害総額は軽く億を超える、賠償する際に開発者が競馬で一発当て、暗殺者がギャンブルで勝ち、ゲーマーが大会で優勝して、創造者がパチンコで勝ってきた(他のメンバーで自由人を殺そうともした)

「自由人…おまえ」

「どうした?凡人」

「普段から真面目にやれよ」

「無理だ」

この後殴り合いのけんかになり、支配人が止めた(公園の地面で二人とも正座してお説教えお受けた)



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