プロローグ2〜絶望から得た希望〜
私は少し特殊だった。
生まれつき、目の色が他人と違った
「眼精異色障害」
それが、私が受けた診断名。
そう、オッドアイだ。
私は双子の妹と共に生まれた。
妹も生まれつきオッドアイで、両親は顔当たりも良く、勉強もできて、運動もできる妹を溺愛した。
対して私は愛情を受けずに育った。
いわば、忘れ去られたペットのように、罵声を浴びせられ、エサのようにご飯を与えられ、休憩も与えられずに勉強、運動、歌の練習。
15歳以上だと嘘をつき、バイトをさせられた。私が学校が終わった後も働く傍ら、妹は順当に才能を伸ばして、私のことなど居なかったかのように人生を謳歌している。
私が稼いだお金は、全て妹のために注ぎ込まれた。
妹の塾代
妹の修学旅行費
妹の習い事代
家族での旅行
家族での外食
妹への誕生日プレゼント
その全てに私のお金が使われた。
何もかも、嫌になった。
高校に上がった私は、両親の話を聞かずに縁を切った。
正式な手続きを踏んで、私は縁を切った。
バイトをして、こっそり別の場所にお金を貯めていた私は逃げ出した。
しかし、行くあてもなく、ネットカフェを転々とする日々。
私は絶望した。
毎日頑張ってバイトしてお金を稼いでその傍ら勉強もして純粋に努力して得られた結果がこれだった......
しかし、そんな私に希望はあった。
親戚のおばさんである
その人には会ったことがない。
どうやら親戚のおばさんが私を探しているみたいだ。
私はその人に必死で助けを求めた。
その人は私を保護してくれた。
私はその人にありのまま全てを話した。
「もう、君は路頭に迷わなくていい、いままで、よく頑張った」
私を抱きしめながら発せられたその言葉に私は初めて、母のありがたみを感じた。
ある日のこと
「義母さん!ここに洗濯物畳んで置いておくね」
私は義母さんのおかげで、入学を半分辞退状態だった高校にも行けるようになり、学費は義母さんが出してくれた。感謝しかない。
私を救ってくれた義母さんは、洗濯物を受け取ると
「ねぇ、あなたに言いたいことがあるの」
「どうしたの?義母さん、改まって」
「貴方、うちの会社で働かない?」
「え?」
義母さんから勧められたこと、それが、のちの私の人生を大きく変えることになるんだ。
母さんから勧められたのは、Vtuber活動。
それが私が得た希望の第一歩だった。
「それでは、配信を始めたいと思います!皆さん初めまして!moon night3期生の夕凪 紅月です!」
あとがき
みなさんこんばんわReitoです!いやぁ、始まりました新シリーズ!今回投稿したのはヒロインの境遇です!あまり掴めなかった方に向けて説明を、ヒロインはオッドアイ双子の姉として産まれてくるんですが、両親は自分より才能がある妹を溺愛し、妹もまたそんな姉を軽蔑の対象として見ていたことから姉であるヒロインは人生に絶望、そんな中、彼女は叔母である人物に会い人生が一変します!Vtuberとなった彼女の物語、是非応援していただきたいです!
次回part1〜回り始める歯車〜乞うご期待!
それではまた次回お会い致しましょう!good-by!
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