第25話 任務

 今日は依頼のためにあの豪邸にやってきましたー!変装スタート


「隠蔽」


「わあぁ!竜馬くんが竜馬くんじゃない!」


「どうゆうこと?」


「うーんとね。いつもと違うって言うこと」


「ん?変装してていつもと同じだったら悲しんだけど、魔力使って変装してんだよ?いつもと違うと思うよ」


「でも声は同じ」


「……」


 声ねー声まで変えんの?今更変えたらおかしいと思うけど。魔法作ればあるのかもしれないけど、そんなに一瞬じゃ出来ないよ?今回はこのままでいく。


「護衛頼まれてた竜馬だ」


 そう言って俺はフードを外す。


「竜馬くんのパーティーメンバーの紗理奈です。よろしくお願いします」


「わかったよ。じゃあここで待っててくれるかな?今回は寄り道しないと思うから安心してね。それと今度王宮でパーティーあるからそれの護衛も頼みたいんだけど、いいかな?」


「スケジュール確認したいので後日知らせに行きます」


「ありがとう」


「紗理奈は俺についてきて」


「了解」


「お待たせしました。では出してちょうだい」


 今日は紗理奈が快斗に乗っている。二人乗れるんだろうけど俺は乗せてくれなかった。まあいいんだけどね。ただ一つ、気に食わないことがある。それは俺の魔力をゴリゴリ使ってることだ。俺乗ってないのに魔力を使うなんてひどくない?しかも歩いてるだけだから対して強化なんて必要ないのに…


「今日は乗らないの?相棒さん」


「乗せてもらえませんでした」


 そう言って俺は最大限の作り笑いで取り繕った。この笑顔はずっと使ってると疲れちゃうんだよね。だから少しだけ。


 今度は人通りの多い街通りをいくらしいから暗殺者に狙われないと思うと言われたが、人がいたら誰が犯人か分からないから誰が弾を撃ったかなんて分からなくなってしまうと思うのだが…騎士様がそう思うなら俺は守るだけ


 移動中も紗理奈とハイネルと名乗る騎士と話していた。


「何歳?」


「「5歳」」


『8歳?8年生きた』


 快斗まで回答ありがとう。これ紗里奈に対しての質問ってわかってたのかな?


「竜馬くんの年齢は知ってるよ」


「だろうね」


「わかってて言ったの?紗理奈ちゃんに対しての質問だって」


『わかってなくて言った』


 おーい快斗〜


「分かってて言った」


 ちなみにまだ闇属性の魔石見たことないんだって、なんか出会わないなら出会わないで心配になるね。闇属性の魔石は一定感覚で置かれているからここには置かれないとかよくありそう。案外なかったりするかもしれないけど、ありそう。


 出合いすぎな俺は狙われてるのかなって心配になってしまうけど、普通こんなに出会うものなの?まあ自分から寄っていくことだってあるけど、偶然も結構ある気がする。


 前の騎士から何かを聞いていたハイネルは申し訳なさそうな顔で言った。


「寄り道したいだって、多分街で。だから護衛よろしく」


「護衛対象さんが行くなら俺らは強制的に行かされるんですよ。どこにでもついていきます。護衛任務中限定ですけど」


 しばらくしてたどり着いたのは黒ずんだ色をした街、ただし黒ずんだ理由は魔力だから他に人にはわからないはず。怖いの俺だけかー。あーもーやだ〜


「ねえ竜馬?なんかあの街おかしい」


「紗理奈気づいたの?あの街の魔力が変っていうこと、でも言わないで俺たちが我慢すればいいだけだから」


「視察に行ってくる」


「気をつけて」


「お願いするよ」


 街に向かって全速力で走り、町の塀に乗る。このちょっと前に出ただけで魔力の中だ。魔力を触ってみる。さわれないかと思いきや触れた。これは…大規模結界?入っちゃダメだこれは入ったら出られなくなる。中に人いないし、早く伝えないと…


 また全速力で走り、帰る


「大規模結界が貼ってある。中には入れるけど出られなくなる。それと町に誰もいなかった」


「は?」


「ちょっと行ってきます」


 信じられなかったのだろう。信じれば酷い目に遭わないかもしれないのに…あの人の人生はあの人のものだ。


ちなみに門番はいないから入り自由、出るの不自由かな?まああの人は出られなくなるだろうな。


 中に入って出ようとしたが透明な壁に挟まれてしまった。だーから行ったのに。護衛対象も出てきちゃうし…


「え?どうゆうこと?早く出てきなさい!」


「失礼します。結界に阻まれて出られないようです」


「どうにかならないの?」


「どうにかなってもやりたくないです」


 小声で呟いた。


「あなた、どうにかしてくれる?一番強いから」


「じゃあ、条件があります」


「条件って?」


「みんなを連れて4キロ以上離れてください」


「え?なんで?」


「余波で死んでいいなら離れなくていいけど、紗理奈は離れてね。俺の大事な仲間だから」


「わかった」


「なんで?そんなの冗談でしょ?離れる理由があると思うの?ねえ、みんなもそう思わない」


「思いますけど」


「じゃあ、余波で死んだらいいよ」


 そう言って中にいる騎士の人には離れててって手話で伝えたら離れてくれた。


 紗理奈がもう言ったので、俺は剣を抜いて剣にありったけの魔力を集める。もうそれなりに周りが大変なことになってるのに逃げないんだおかしいよね。早く逃げてよ。もういいかな?


「転送」


無理やり送ってやった。危なくないところに転移してくれただろう。


 あとは俺が大技を放つだけ、魔力は十分に溜まっている。これで後はなるようになるだろう。もうどうにでもなれ!


 ありったけの力を使って結界の一点を壊す。これなら壊れるかな?お願いだけど壊れて!


 魔力と魔力のぶつかり合いは余波がすごいからな…どうしていいか分からない。余波の無くし方なんてない。


 大きな音がして結界が壊れる。これで中の人はこれで助かる。


 「転移」


 転移して元の場所まで戻しておく。


「どうでしょう?余波は楽しかったですか?」


 そう言って悪巧みしているような顔をする。


「ひどいです!ちゃんと言ってくださいませ」


「俺は4キロ以上離れろって言いましたよ?」


「そっちじゃないです。なんかしたでしょう?いきなり違うところにいたのですけれど?」


「だってあのまんまだったら俺が犯罪者になりましたよ。俺に犯罪者になって欲しいなら別ですけど。あ、それとあなたがたの命もなかったと思いますよ」


ニコニコ


「……」


怖い。この子供は恐ろしい(レイラ・ローファ)


ご主人様をコントロールしてる!(ローファ家に仕えてる騎士)


「じゃあ行きましょうか?」


「君ってさ、あの伝説の魔法「転移」に加えて「転送」使ったよね」


「使ってないですよ。何を言ってるんですか?それなんの魔法なんです?聞いたことないですね」


「じゃあ、いきなり魔力はがなくなったのは?景色が変わったのは?」


「だって元の場所にいるでしょう?それに自分の魔力は自分でどうにかできるもんですよ?ねえ皆さん」


 いいからうんって言え、そうしないとどうなってるか分かってるよね?と言う笑みを浮かべながら返事を待つ。意外と強引にやちゃったかな〜?


「私も自分の魔力は自分で抑えられないなら魔力は使うなって言われてたので自分で抑えられますよ!」


「は、はい、できます」


「同じく」


「僕も頑張れば…」


 答え曖昧すぎ!でも紗理奈が答えてくれてよかった。俺はもう既に変人扱いだから信じてもらえないんじゃないかって心配になちゃった。


「でも、確実にできそうなのは紗理奈さんくらいですよね?それも規格外についていけるくらい十分規格外な人でしょう?」


 レイラ・ローファはできないのだろう。普通できないし、紗理奈も魔力多いから出来ることだと思う。


 じゃあ、説得失敗かな?


「もういいや、レイラ・ローファあなたが信じないと言うなら勝手に広めてもらって構いません。恥をかかないように気をつけて」


「なっ、どうゆうことよ。私の言った事を信じない馬鹿がいると思うの?」


「少なくとも一家族以上はいると思います」


「あらそう、そう思うならいいわ」


 怒らせちゃった。まあ大丈夫、かな?俺の正体なんてわかんないだろうし……うん、不安!


「じゃあ「転移」で送って行ってくれる?」


「「転移」で使った魔力はもらいますよ。俺だって魔力ないと困るから」


「いいわよ。どのくらい?」


「1000ください魔力使用量は1000なので」


「「「は?」」」


「だから、1000くれるならやるって言ってるじゃないですか!なんで?無理なんですか?じゃあ楽しい冒険しましょうよ?」


『竜馬さん悪魔』


『認めなくもない』


『認めないでください』


「竜馬が意地悪モード」


「ちょっと我慢して」


「竜馬は信じる」


『私の竜馬君が〜』


『おかえり俺はローレシアのじゃないよ?』


「楽しいですよ冒険、なんなら調査のために魔王領行くのでこのまま行きます?」


「もういい。早く出してちょうだい」


 ようやく出発できた。早く帰りたかったな。でも、ただでこんなの使うわけない。こんなの毎回やってたらこの魔法を広める人がいると思うから。せめて10億G位もらわないと気がすまないかな?


 まあ黙々と進んでいけば時期に着くんだしいいじゃないか?


「竜馬くんはつよいねお嬢様にあんなこと言えるの君くらいだよ」


「まあねー気に食わないことはちゃんと言う」


「ちなみに魔力1000じゃないとどのくらいで「転移」使ってくれるの?」


「少なくても10億は貰うよ。「転移」使ってるってバレない保証ないからね」


「じゅ、10億?」


「これで無理なら使わないよ俺の手札をそんなに簡単に晒したくないから」


 そう言って俺は騎士に優しい笑みを浮かべた。これからの過酷な野宿の時間はこれからだ!


「じゃあ、今日はもう移動を終わりにして野宿の準備をしようか?」


「了解」


「えっと、じゃあ狩りをお願いしようかな?二人に頼んでもいい?」


「何狩ってくればいい?」


「鹿とかウサギとかおいしそうなの」


「じゃあ適当になんか狩ってくればいい?」


「うん、とりあえずなんか狩ってきて」


「分かった」


「紗理奈もわかった」


「うん、いい子いい子」


 俺たちは頼まれて狩りをすることになった。だが、狩は俺の大好きな分野そして、紗理奈も嫌いではない。だからほかの人が嫌がる狩りでも俺たちは存分に楽しむことが出来る。まあ、張り切って行こうじゃないか!


「じゃあ、「転移」するよ」


「分かった」


「転移」


 紗理奈と一緒に転移したところはちょっと前に通った上手そうなのがいっぱいいる森ここではカナとサナにも協力してもらおう。


『カナ、サナ俺たちの狩の手伝いしてくれるか?』


『いいよ、私たちに任せて!』


『私にも任せてね。沢山狩って来るから』


『任せたよ』


 カナとサナは元気に走って行った。夜しか出歩けないもんな今度日の光に当たっても大丈夫な魔道具でも作ってみるか?時間が出来たらだな。今は、よくわかんないじけんに巻き込まれてるけどこれが終わったら仕事も当分ないだろうしその時にでもたくさん実験するか。


「俺が魔物化動物に隙を作るから隙を突いて紗理奈は攻撃してくれそれが一番効率的だ」


「分かった」


 魔物は俺の魔力によって来るからほぼ無限に出てくる。魔物の繁殖力は我々が狩るのよりもはるかに上回っているらしく魔物が全滅することはない。それこそ勇者が全力で魔物を狩って回らない限り全滅しないってぐらい…


 俺は勇者じゃないから一応職業上冒険者だから魔物は全滅しない、はず…


始めに現れたのはブルーバードの上位種だった。名前はわかんないけどなんかアイスバードとかいうおいしそうな名前になってた気がする。多分だけどね。青い色なのは変わらないけどアイスバードのほうが色が綺麗だから分かった。


「この青いのと契約したいから死なない程度でお願い」


「分かった」


「頼んだ」


 俺は弱った魔物から契約を交わしていく紗理奈も契約していっているから数は半分ずつくらいだから少なくない。中には契約を破棄して死ぬ道を選んでいる者もいるらしく死体は溜まって行くなかななか思い通りにいかないのが魔物だね。思うように動いてくれたら魔物じゃないからね。


「あのへんなのは倒していい?」


「かわいくないし上位種じゃないからいいよ」


「了解」


 こんな感じで狩りを続けて一時間、そろそろ帰らないとかな?帰るか?


「紗理奈そろそろ帰ろう?」


「分かった」


『カナ、サナ帰って来て』


『分かった~』


『了解』


 数分後二人が帰って来たので「転移」で近くまで帰る。帰ってからは食料になるのだけ出して他はしまっておくカナとサナは血抜きをするふりをし、食事を済ませる。俺たちはみん食べて済ました。ここからは自由行動と言う事で死ななければ何しててもいい時間だ。これなら俺は自由に歩き回れるからいいよな。魔石探しをしているのはカナ、サナ、快斗だった。俺はほかの不自然な魔力反応を一つ一つ探っていく正直大変だけどこの世界と俺の二度目の人生のためだ。頑張るぞー!おー!


 それから次の日もその次の日もゆっくりのんびり進んだ。だが、一つ気になることがある。誰かにつけられている確実に、俺が本気で探さないとわからないくらいうまくついてきている。本人はバレていないと思っているのかもしれないがバレているぞ。そしてつけているのは確実に俺、俺が近くにいると周りが危険にさらされてしまうかもしれない。そんなのは嫌だからそろそろ一人で行動する時間を作ってみようかな?これなら一人の時に襲ってくるかもしれないし…


 それからギルドに戻った時にはもう尾行はされていなかった。あれは何なんだろう?あれに何の意味があったかなんてわかんないけどなんかよくない事無きガス炉。


 これで俺の嫌々任務は終わった。



《番外編》


 今日はお仕事がひと段落したので戦力にならないルカさんと、料理上手な紗理奈と、もしかしたら戦力外かもしれない俺で、魔物を調理していきたいと思います、


「え~、じゃあ、何から調理しようか?」


「てきとーになんかやればいいんじゃない?」


「私は無理ですよ?毒しか作れませんからね?」


 ルカさんは料理したことないもんね。ちなみに一回作ってもらった。息抜きにどうかと誘ったのだが、あまりにひどかったから料理するのは初めてかと聞いたら、初めてだと言われておれは納得してしまった。だから危なっかしかったのだと。俺も人のこと言えないけど…


 調理材料は、スライム、快斗…じゃなくてウルフ、オーク、オーガ、ミノタウロス…などなど様々だ。まあ、これだけじゃ足んないから調味料や野菜はつかうよ?


「じゃあ俺はスライムから調理しようかな?」


「私はオークから調理する」


「じゃあ、私は見学しようかな?」


 こうして調理大会が始まった。


 スライムってなんか冷やしたらおいしそう!と言う事で魔法w使って冷気を発生させ、少しずつ温度を下げていく。その間に俺はほかにいいアイデアがないか考える。スライムは無限にというか使い切らないほどあるので勿体ないとか考えないでバンバン使っていこう!


 スライムアイスは簡単、スライムを冷やして完成!次はスライムを焼いてみる。残念ながら俺は徐々に加熱などそんな高度なことはできないのでフライパンでやるしかないのだ。


「うわっ」


 スライム加熱したら溶けた。これは、どうしたらいいかわからないので、前世で得意だったスクランブルエッグみたいにしてみることにした。


 今度は、まんじゅうみたいにしてみる。えーと確か黒糖とお湯を加えて混ぜ合わせ、次は別のボールに縦走水を入れて、混ぜる。この二つを混ぜ合わせ、薄力粉を加える。板に打ち粉をし、生地を乗せる。全体に打ち粉をまぶし、均等な形に丸める。丸めたら中に小さく切ったスライムを入れ、また形を整える。そしたら鍋で蒸す!これで完成!


 紗理奈のほうからいいにおいする。でもできるまで見るなって言われているからな。見れない…


 あと何作ろう?キンキンスライムアイスにスクランブルスライム、スライムまんじゅうに何しようかな~


 あ、これがいいや。今の季節は夏!ならやっぱりこれだよね。


 スライム氷づけを作って、まだ使ってない新品のナイフで削る。これで完成!スライム氷ほとんどやってる事同じだけどね。


「できた。竜馬はできた?」


「できた」


「じゃあ、お披露目」


「りょーかい」


 こうして始まったお披露目会、どれがおいしいかな?多分紗理奈が一番上手なんだろうな~


「ステーキと丸焼きなんかてきとーに作ってみた」


「おいしそう」


「お腹すいた。みんなお料理上手だね」


「スライムアイスにスクランブルスライム、スライムまんじゅう、スライム氷」


「なんかおいしそう」


「なんか不思議なのがいっぱい」


 みんなで食べてみる。


「紗理奈ちゃんの料理人が作ったのよりおいしい」


「見た目も味も匂いも全てにおいてかんぺきだ~」


「竜馬君のまんじゅう?おいしいなんか甘くてしゅわしゅわしてる」


「竜馬のスライムアイスおいしい。甘い」


 みんなが喜んでくれたみたいで良かった。紗理奈の料理もおいしかったな。また今度作ってもらおう。俺は不思議な料理しか作れないからね。俺のはデザート向けだよ。食事じゃない!最後にルカさんを抜いてみんなで作ったのはトルティーヤいろんな肉屋野菜ソースで作ったトルティーヤはおいしかったな。

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