第15話 side 女神
魔力枯渇ってもう嫌!私の魔力もうないから竜馬の監視もできないじゃない!こんな時は回復速度が尋常じゃない竜馬くんに分けてもらって監視しましょう。
えっと、これは何してるの?「隠蔽」使ったり「幻想」使ったりして姿を偽っている。しかも地味にうまい。格好も簡単だしこれは作戦かしら?で、本物はどこかしら?
ずいぶん遠くにいるみたいだけど…あ、いた。魔物出てこないように先に行って戦ってる。これってさ竜馬くんに利益があるわよね。それに護衛対象との接触を避ける為にこんな事するなんて…思い切ったことするのね。もしかしたら転生前に話した飢えの対策のために頑張ってるなかしら?貧困が本格的になるのは3年後くらいだもんね。3年ってすぐ経ってしまいそう。5年は早かったわ。
ある程度狩って戻ってくるのね。自分にうまく隠蔽使って快斗の上に着地…転移するの上手ね。カイトの反応が面白い!私も早く実体化したい。実体化すれば魔力回復速度は普通の人間と同じになる。これなら消費量と回復量では回復量が上回るからずっといられる。
今は、一人なので言葉遣いはどうでもいい。たまにはその自分を出すのもいいじゃん!もうずっと私これで過ごす。
「ローレシア、何を言っているんだい?」
「なんでもありませんわ」
私の強敵が現れてしまったではないですか。この方は人間だった時の婚約者。生まれた時から魔力量が規格外だった為魔力災害を理由にして神となった…もう会いたくないです。この方は政略結婚の相手なので特別何かあるわけではないのですよ。
こんなのと毎日過ごすくらいなら竜馬君と楽しく過ごしますわ。それにもう人間ではないのに婚約者として振る舞うのです。この話はもう終わりにしようと告げると暴力を振られます。こんなのごめんですわ。
「ああ、愛しのローレシア、会いたかった」
「私もですわ」
この人が私に持っているのは恋愛感情ではなく支配欲ではなくて?もう懲り懲り自分の気持ちにすら気づけないクズです。まあ魔法のこと以外は成績普通でしたもんね。あんまりこの話ばかりではつまんないでしょうけど我慢してくださいませ。私もストレスが溜まっているのですよ。愚痴を聞いてください!
「私は君のことが好きだよ」
「愛しのシア」
何時間もこんな事言われればげっそりもします。愛称では呼ばないでほしいです。呼んでいいのは私の癒し役の竜馬君と快斗君だけです。
これれは耐えられないので逃げます。
「私は仕事が忙しくて、そろそろよろしくて?」
「それ私も手伝うよ」
「結構ですわ」
そう言って私は鍵付きの小さな部屋に入り鍵を閉め、魔法で鍵を閉めました。これで落ち着いて竜馬君の監視ができます。
『じゃあ睡眠は1時間でいいね』
何言ってるんですか!あなたはまだ子供なんですよ。そう言ってやりたかった。だけど魔力がたらなかったの!もう見ているしかないんだと思って諦めた。ヒヤヒヤさせられることが沢山あったけど我慢したわ!
そして夜中にやっと魔力が回復して通話できたんです。今度は吸血鬼を捕獲しに行こうとか言い出したので止めようと思いましたが、魔力が枯渇しました。
私、またしばらくお話しできないんです。早く復帰したい!例の男に会いたくない!あーもういや!帰ったらたっぷり説教です!
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