なんでもいいから怖い話してくれ

[11] 呪い

　送信側より受信側が大事って意見まじ同意しかない。

　仕事で呪いかけてるんだけど、きくかきかないかは相手次第なところある。

　もちろん呪いかける側の上手下手というのはある。まだまだ新人の私がやるのとベテランさんがやるのとでは効果が全然違う。

　それから時間、場所、道具の選び方よってもかかりやすさは違ってくる。いい時間、いい場所、いい道具を使えばやっぱり効き目がでる可能性は上がる。

　ただ結局のところもっとも重要なファクターはどうしても呪いをかけられる側の性質だ。

　前にがちで大金の依頼が入って（詳細は言えない）、社長を中心に社員一丸となって呪いかけたんだがけど、ほとんど効果は見られなかった。

　むしろかけたこっちが精神的疲労でぐったりしてたほどだったのに、かけられたあっちはまったくもってぴんぴんしてた。まあ依頼人が満足してきちんと支払いはあったからいいんだけどね。

　じゃあその呪いのかかりやすさは何によって決まるのかという話になって、一番影響力あるのはやっぱり健康状態だと思う。

　心身ともに健康であればだいたいの呪いは跳ね返せる。

　あとは私の印象になるんだけど性格も関係あると思う。流されやすいタイプの人は総じて呪いにかかりやすい感じがする。あくまでなんとなくの話。

　まあベテランさんいわく呪いかける側の派閥によってききやすい人ききにくい人がいるんだって。

　A流の呪いはさっぱりだけど、B流だったらがんがんにダメージ入る、なんてことがあるんだそうだ。相性の問題であって呪いの強弱ではない。

　だから誰かに呪いかけようと思ったら一社だけじゃなくていろんなところまわってみるといいよ。いわゆるセカンドオピニオンってやつ。

　まともな会社なら、業界の横のつながりがあるから、言えばよそも紹介してくれるはずだよ。そんなことで依頼人を呪ったりしないから安心して欲しい。