[4] 駅

 駅ってやばいよね。

 毎日毎日人が行き交ってる場所だから思念たまりすぎ。しかも自分たちは通過してるだけって考えだから乱雑に流されていってんの。

 捨てられて忘れられた思念が淀んで煮詰まってほぼほぼひどいことになってるよね。

 そもそもあんまり足踏み入れたくないけど理由あっていかなくちゃいけない時はなるべく下向いてさっと駆け抜けるようにしてるわ。まじやばすぎだから。

 でもそれはそれであんまりよくない。流れてく足の中に明らかに人間でないものが混じってる時がある。まあ見ないふりして通りすぎてるけど。

 あれはいったいなんなんだろう?

 じっと見つめるわけにはいかないからさっと目をそらしてるせいで細かい特徴はわからない。ぬめぬめしてて緑色で2本指のやつ。たまに紫色のこともある。

 もちろんその上がどうなってるかは知りません。

 リアルでこの話はしたことないので同じ駅を利用している友達も知ってるのかどうか確認したことないです。家族ともこれについて話したことないです。

 ネットだったらだいじょうぶだと思って書き込みました。

 多分私の住んでる地域だけじゃなくて日本中に出没していると思います。あれの正体について知ってる人がいれば情報求む。

 ただし知らない方がいいことならそのままスルーしておいてください。お願いします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る