第2話
2日後記事が仕上がり
井上さんに連絡するよりも前に
まず事務所のHPへの掲載許可を貰うべく
小室さんに記事の確認をして貰った。
小室さんは我が探偵事務所の所長兼探偵だ。
小室「それにしても随分気の早い依頼人だな」
私「?どういう事ですか?」
小室「君は家の前でカラス死んでいたら、ストーカーだと思うか?」
私「…いえ、まずは自然死や事故を疑いますけど…」
小室「だろ?電線に感電したとかそういう可能性を疑うはずだ」
私「でも何度も続いたら作為的だと思いませんか?」
小室「毎日カラスの死骸があるのならそう思うが、1週間後に違う種類の鳥なら
僕ならより感電や事故死を疑うだろうな。
人間の心理からしても、真っ先に自分や自分の人間関係を疑うより
『この場所』に何か問題があるのでは?と疑う方が自然だ」
私「…確かに…真っ先に嫌がらせとは考えない…というか『考えたくはない』ですね」
小室「そこだよ。1番最初にストーカーを想定している時点で、その依頼人には何か
恨まれる心当たりがあるんだろう」
掲載の許可は貰えたが
その小室さんの言葉が引っ掛かり
私は記事が出来上がった連絡をする時に
彼女の事情をもう少し詳しく聞こうと思いました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます