29.ダンジョン、ボス戦の準備
中にボスが居るであろう扉をなるべく音を立てずに少しだけ開ける。その中には軽く見ただけでも優に二百を超える数のゴブリン達と遠くからでも見えるほどさっきのデカゴブリンよりも何倍も大きいゴブリンが玉座にふんぞり返って座っていた。
まだ俺たちには気づいていない、ゴブリン達に気づかれないようになるべく音を立てずにゆっくり扉を閉めた。
「色々ヤバいわ…。まずゴブリンがこんなに居るとは思っていなかったわ。あんな量ワイも初めてや。それにあの大量のゴブリンの中にデカゴブリンも混ざっていやがる。
それに奥にいたあの馬鹿でかいゴブリンは『ゴブリンキング』や。普通のゴブリン共とは違ってスキルを使う奴や。もちろんスキル使うゴブリンは他にもおる、その中でもアイツが一番強いんや。それにゴブリンキングには人の言葉を喋る知能がある、その分普通のゴブリンとは違ってはるかに強い。どうする、行くか?」
「行くに決まってる。ここで引いたらギャンブラーと言う職業が廃る。」「ゴブッ!」
「よし、行こうか。と言う前にタイガーアイ、ゴブ子はカードに戻すんや。と言うか戻せ。」
「えっ!?」「ゴブッ!?」
「当たり前やろ、ワイらはこれからゴブリンの軍団に挑むんやぞ。攻撃する時自分でも気付いてない間にゴブ子にフレンドリーファイアしたらどうするんや。最悪ゴブリンの死体の山に混ざることになるんやで。」
「そうか…分かった…。ゴブ子をカードに戻すよ。…意気込んでいたところをごめんなゴブ子、俺もリボトルもお前に攻撃したくないから大人しくカードに戻っててくれ。」「ゴブゥ…。」
そうゴブ子と会話をしてカードに戻って貰った。その間にリボトルが何やら準備をしていたが、ゴブ子がカードに戻ると同時にその準備も終わらせたようだった。
「これでゴブ子の安全も確保できたし、アイツらと戦う準備もできた。じゃあ突撃するぞ、行くぞタイガーアイ。」
「ああ、ダイスもすぐ振れる。これより俺らvsゴブリン共のショータイムだ。」
「この扉を開けたら一気に殺るぞ。」
そう会話をし、二人で扉を開けて中に突入する。そして俺らとゴブリン共の戦いが始まったのだった。
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