7.始まりの町その2
〜始まりの町その2〜
「依頼に行くぞ〜。場所はマップ機能で分かるからガイドを起動してっと…。」
「お前か!タイガーアイと言うのは!」
誰かに声をかけられた。しかし初めて話す人に対して失礼である。
「おい!聞いているのか!」
「うるさいですね。聞いていますよ。と言うか誰ですか。あと口臭いので喋らないでください。」
「だまれ!俺様は『翡翠ミリア』様の親衛隊だ!お前のせいでミリア様が炎上してるんだよ!謝れ!」
「視聴者様方。『翡翠ミリア』って誰?教えてくれ〜。」
『例の有名vtuberです。』『知らないのか…。』『ギャンブラーを貶してた人。』『有名なvtuberだよ。』『親衛隊囲んでるのか…。』
「決闘しろ!俺が勝ったらお前の装備と金を全て奪ってやる!これは強制だ!」
その言葉と同時に男が何かを使う。すると周りが変わる。戸惑って周りを見渡していると男がすぐさま切り掛かって来る。
「死ねええええ!」
すぐさまステッキで応戦。突いて相手のバランスを崩す。すぐさまとあるスキルを発動。周りの景色がまた変わる。室内で机とその上にリボルバーひとつとその弾丸が五発まで置いてある。
「なんだぁ!?どこだここ!俺の剣がねえじゃないか!」
「ギャンブルだよ。ロシアンルーレット。さて、何発入れて撃つ?イカサマなしの運試しだ。お先にどうぞ。」
「不遇職の癖に生意気な!一発だ!」カチッ
そう言いながら一発だけ弾をこれで引き金を引く。セーフだった。
「言っとくけどこれで俺もお前も一発のロシアンルーレットば出来なくなった。じゃあ三発ので」カチッ
「クソがぁ!二発のだぁ!」カチッ
「ん〜。じゃあ五発で」カチッ
「は?」
男は呆然としているそりゃそうだろう。一番負ける五発を当たり前の様に成功させたのだから。そして心を折られた男は泣きながら弾を四発込めて撃つのだった。
「あっ…!あっ…!」パン
勝負が決まった瞬間景色が最初に戻る。それと同時に同接が上がり、コメントが盛り上がる。
『うおーー!!』『ギャンブラー強いぞ!』『すげぇ!』『タイガーアイ!タイガーアイ!』『親衛隊ざまぁああああ!』
「俺の勝ちだ。もう関わって来るな。さて、依頼にでも行くかな。」
「待ってください。タイガーアイ様。」
すると急にフォーチュンが話してきた。
「どうしたフォーチュン?」
「この男は全てを寄越せと決闘を仕掛けました。しかし結果はこの男の負け。タイガーアイ様は何もいらなさそうですが私が納得できません。なのでこの男の装備とお金を全て没収してタイガーアイ様の物とします。拒否権はないです。」
「待ってくれ!ああっ俺の装備が!俺の金が!俺の武器が!口座の中の金もなくなってる!返してくれぇ!」
「ダメです。あなたは元々タイガーアイ様から全てを奪おうとしていました。なら逆に全て奪われても文句は言えないはずです。奪う覚悟のある者は奪われる覚悟もあるものではないでしょうか?負けてあなたが無傷とか公平性がありませんからね。」
「う、うわあああああ」ドタドタ
男は泣きながら走って逃げた。
「もうこんな時間か。一旦ライブは終わり。晩御飯とお風呂入ったらライブするからその時にまた話そうね。バイバーイ。」
『バイバーイ。』『休憩だぁ。』『仮眠でもとるか。』
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