第12話恵

恵side

「次生まれ変わるのは恵……お前だ……」

ヨシトさんの口から言われたことに私は背をそむけたかった。だけどこれ以上はもう拒否ができない。
















だってヨシトさんの記憶から私がいなくなるんだから……

















それに私は生まれ変わることもできなくなる。今回ばかりは私は覚悟を持った。

次の日私とヨシトさんはコキアに呼ばれヨシトさんと同じことを言われた。しかしヨシトさんが私以上に泣いていた。
















コキアから出たあとその夜私はヨシトさんに

「私生まれ変わることにした。」

ヨシトさんにそう言うと

「……俺は……」

ヨシトさんは泣きながら私を抱きしめた。























「もう二度と離さないって思ってた……」

私はヨシトさんの腕の中で赤子のように泣いた。
















その日私は夢を見た。
















「そこのお嬢さん。俺とお茶なんかどう?」

あなた出会ったのは明治時代くらいであなたは軍人で私は名家の娘だった。あなたと初めて食べたみたらし団子は緊張して味なんか覚えてなかった。いつもあなたの仕事場の近くで待ち合わせ。町でいろんなものを見たり、あなたの仕事場をみせてもらったり……
















「恵は綺麗だね」

あなたは思ったことをすぐに言う。今と見た目は違うけれど少し茶色ぽく見える髪が優しさ見えた。それに軍人服がとても似合っていた。街中で誰かがもめごとを起こしていると真っ先に行き、軍人らしく紳士で強かった。
















だけど私のお見合いが決まって私はあなたに簡単に会えなくなってしまってある日あなたはこっそり私に会いきてくれて窮屈なあの家から出してくれた。あの日から私はあなたといて幸せだった。あなたのいる生活はやっぱり楽しくて、幸せだった。


















だけどある日私とヨシトさんが町へでかけていると偶然私の元お見合い相手に見つかってヨシトさんは私を抱えて逃げた。だけど逃げている間に毒入りの銃弾が私の心臓を貫きヨシトさんは血まみれの私を抱きしめながら泣きじゃくった。

「恵……!お願いだから目を開けてくれ!!」

私が最後に見たのは私を抱きしめながら泣いているヨシトさんだった。






















ヨシトside

俺は恵を二度と手放したくない。俺が人間だったころ恵があの銃弾で亡くなった後俺は恵の遺体を奪われないよう素早くその場を離れた。恵を俺の家の墓に埋めたあと恵の遺品整理をしているとき偶然日記を見つけた。そこには俺たちの赤ちゃんが恵の腹にいたことが分かった。俺は大切なものを二個も奪われた。俺はその日恵の形見のかんざしを懐にしまいあいつを殺そうとした。しかし相手が悪く、あいつは偉い位のやつでそこで警備していたのは俺の部隊の総長の藤井 翔ふじい かける隊長だった。俺は藤井隊長が警備の交代でその場から離れた隙にあいつの家を火事にさせ、あたふたしているうちに殺した。

「あっけな……」

しかし次の瞬間誰かが入ってきた。

桜庭さくらば……」

「隊長……遅かったすね……さぁ俺のこと殺してください」

と手を挙げると隊長は泣きながら俺を抱きしめ

「……ごめんな……俺が動くのが遅いばかりに……お前の選択を一つにしてしまった」

しかし次の瞬間隊長の嫁さんが火の中入ってきた。

「あやか!!なぜ入ってきた!!」

「大変です!!旦那様と桜庭さんをここで殺そうとしている人が……!!」

しかし次の瞬間大変の嫁さんが何者かに弓矢で心臓を射抜かれ隊長は嫁さんを受け止めた。
















「あやか!!あやか!!」

隊長の嫁さんは笑いながら隊長の涙を拭きとり、目を閉じた。

「おい、桜庭ここを出るぞ」

隊長は嫁さんを抱きながら俺とその場から脱出し、俺たちは目を合わせ目的が一致した。




























「「俺たちの嫁を奪ったやつを許さない」」



















俺たちは死ぬまで刀を振り回し政府や部隊を二人でたった一夜で壊滅に追い込んだ。

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