第07話 外容器に全神経を集中して

PETは「15円」キャップは「3円」から

 夏生は、ふと疑問に思ったことがあった。

『不思議に思っていること:80円専用の自販機があること』

「不思議に思ったことを書け」とSNSのプロフィール欄に

記入したのが上記の内容。どうしてわざわざそんなことを書いた?


 確かにその、どこぞの自販機のやり過ぎ感は強い。

130円の定価で売上が芳しく無いのなら

10円引きの120円で経営してみればいいし

値段を80円で統一する必要も無いだろう。

PETを織り交ぜて価格のバランスを図る等

経営戦略は幾らでも立った筈だ。


 確かにTake2、夏生の疑問はピンポイントかも知れない。

薄利多売と言う戦略かも知れないが

赤字計上を出したりはしていないのだろうか?

 赤字って判明した時点で10円値上げかも知れないし

嗚呼、でも、カルピスウォーター500mlは4円で作れると

噂に聞いたことがある。

※「嗚呼」は「昭和の応援団みたいだからやめろ!」と、

先輩作家さんにマヂ叱られしたことがあったっけな。


後は外容器さえ器用に製造ことが出来るようになれば

ぼろ儲けの世界である。

 ある資料によればPET500mlの容器代は15円

キャップが3円、ラベルが2円5銭らしい。

 梱包する箱を500mlPET1本当たりで割り算すると2円で

15+3+2.5+2=22円5銭が外容器にかかる費用。

 カルピスウォーターの原価はあくまでも噂だし、

極力原液で買って欲しい企業努力が裏側にあるらしい。

 仮に天然水のPET500mlと置き換えると

湧いている限り、汲み放題なので、原価は無料。

 工場を動かす費用を計上して、外容器代と合算すると47.5円が相場。

DAISOで2本100円のPET500mlが売られているが

そっちの方が全然、80円自販機よりも攻めているかも?

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