ここではRPOに参加するプレイヤーの扱いキャラクターの共通設定について解説する。

　RPOのプレイヤーは全て魔術を扱う存在となる。必然、プレイヤーの戦闘方法は魔術が中心だ。

　またプレイヤーはゲーム内の世界へ、魔術で生成したアヴァターによって参加するという設定だ。このため、アヴァターが致命傷を負ってもプレイヤー自身は無傷なので再びアヴァターを生成してゲーム内の世界へ戻れる。しかしアヴァター生成は大きな消耗を伴うので、アヴァターを失うことで〔デスペナルティ〕という形で不利を被る。

【能力値（Ability）】

　プレイヤーキャラクターは〔破壊（壊）〕〔妨害（妨）〕〔治癒（癒）〕〔祝福（祝）〕〔呪縛（呪）〕〔創造（造）〕〔HP〕〔MP〕の８つの能力値を持つ。

　〔HP〕〔MP〕はプレイヤーキャラクターを維持するための耐久値と魔力値であり、どちらであっても現在値が０になった時は〔デスペナルティ〕を受ける。

　他の６つの〔能力値〕は魔術の種類に対応しており、それぞれの魔術を使った時に基準となる。

　なお、筋力や速度などの身体的な能力についてはどのプレイヤーキャラクターも違いはなく、プレイヤーがキャラクターを操作する技術が高いほどその性能を発揮出来る。また魔術の中には身体能力を上昇させるものも存在する。

【破壊（壊）】

　魔術の中で攻撃や破壊を主軸とするものが属する。この〔能力値〕が高いプレイヤーキャラクターは攻撃に秀でる。

　なお、効果には必ずダメージが伴うので、例えば火による〔壊〕タイプの魔術で体を温めようとするとダメージを受けることになる。

【妨害（妨）】

　魔術の中で他の魔術の発動を阻害したり魔術や物理攻撃のダメージを軽減するものが属する。この〔能力値〕が高いプレイヤーキャラクターは魔法への防御に秀でる。

【治癒（癒）】

　魔術の中で傷を癒し状態を再生させるものが属する。この〔能力値〕が高いプレイヤーキャラクターは治癒能力に秀でる。また、過度な強化を失わせて『キャラクター本来の性能に戻す』というデバフ効果の魔術や治癒能力を急上昇させて細胞を壊死させるというダメージ効果の魔術も〔癒〕タイプの魔術になる。

【祝福（祝）】

　魔術の中でキャラクターや魔術の能力や性能を上昇させるものが属する。いわゆるバフ効果を与えるものが中心になる。この〔能力値〕が高いプレイヤーキャラクターは補助に秀でる。

【呪縛（呪）】

　魔術の中でダメージ以外の不利な効果を与えたりキャラクターの形を変化させたりする魔術が属する。いわゆるデバフ効果を与えるものが中心になるが、姿を変化させるものや状態異常を引き起こして能力を上昇させるもの、何かを操作するものも〔呪〕タイプの魔術となる。この〔能力値〕が高いプレイヤーキャラクターは弱体化や嫌がらせに秀でる。

【創造（造）】

　魔術の中で物質や物体を創造する魔術が属する。武器防具や薬品などのアイテムを創造するもの、水や火などを生み出すもの、素材を生み出すものなど、形あるものを永久的に存在させることが大きな特徴である。この〔能力値〕が高いプレイヤーキャラクターは物資調達に秀でる。

【HP】

　キャラクターの耐久値を示しており、ダメージを受けた場合には基本的にHPの現在値が減少していく。HPが０になった時、〔デスペナルティ〕を受ける。

　回復アイテムや〔治癒〕魔術、特定の〔スキル〕で回復する他、プレイヤー本人の〔箱庭〕に設定した〔神器〕に触れることで最大値まで回復する。

【MP】

　キャラクターの魔力値を示しており、魔術の使用によって減少する。〔HP〕ではなく〔MP〕にダメージが発生する攻撃も存在する。MPが０になった時、〔デスペナルティ〕を受ける。

　回復アイテムや特定の〔スキル〕で回復する他、プレイヤー本人の〔箱庭〕に設定した〔神器〕に触れることで最大値まで回復する。

【アビリティポイント（AP）】

　〔AP〕を使用することで好きな〔能力値〕を上昇させられる。〔HP〕〔MP〕は１APにつき５上昇させられ、他の〔能力値〕は１APで１上昇させられる。

　APの取得タイミングは次の通りである。

　キャラクター作成時：１２AP

　〔ルーツ〕レベルアップ時：２AP、またその上昇後のレベルが５の倍数の時、さらに３AP

　〔クエスト〕クリア時：〔クエスト〕ごとに設定されたAPを取得する。０APの〔クエスト〕もある。

【魔術補正値】

　魔術にはそれぞれ〔効果（効）〕〔拡大（拡）〕〔識別（識）〕〔成功（成）〕〔代償（償）〕の５つの参照値が設定されて性能が決定している（各参照値の細かい設定は『魔術』の項目で後述する）。

　プレイヤーキャラクターはこの５つの参照値に対して〔魔術補正値〕が設定される。〔魔術補正値〕の数値は〔ルーツ〕と〔スキル〕による効果、〔装備〕による効果で決定される。

【ルーツ】

　〔ルーツ〕はプレイヤーキャラクターがどのような魔術を扱うのか表すものである。他のゲームでは『クラス』『職業』と呼ばれるものと同じである。

　〔ルーツ〕を選択することでプレイヤーキャラクターは、〔能力値〕〔能力成長値〕〔魔術補正値〕、取得可能な〔スキル〕、神器によって取得可能な〔アイテム〕が決定される。〔ルーツ〕にはレベルが設定されており、プレイヤーキャラクターは戦闘や〔クエスト〕によって〔ルーツ〕のレベルが上昇していく。

　〔ルーツ〕のレベルアップ時、〔HP〕と〔MP〕は最大値まで回復する。

　〔ルーツ〕はキャラクター作成時に１つ選択出来る。

　また１つの〔ルーツ〕が１０レベルになると２つ目の〔ルーツ〕取得枠が解禁される。さらに１つの〔ルーツ〕が３０レベルになると３つ目の〔ルーツ〕取得枠が解禁される。なお、〔ルーツ〕の初期最大レベルは１０である（レベル最大値の上昇は『ルーツ』の項目で後述する）。

　〔ルーツ〕を取得した時、〔初期取得〕に設定された〔スキル〕と〔アイテム〕全てを即座に取得する。

【スキル】

　〔ルーツ〕ごとに設定されて〔スキル〕をプレイヤーキャラクターは取得出来る。

　〔スキル〕は〔ルーツ〕を取得した時に〔初期取得〕に設定されたものを全て取得出来る。

　それ以外の〔スキル〕は〔ルーツ〕ごとに設定された〔解放条件〕を達成することで取得可能状態に出来る。〔解放条件〕を満たした〔スキル〕は〔スキルポイント〕を消費して取得出来る。また既に獲得している〔スキル〕は最大１０ランクまで〔スキルポイント〕を消費して成長させられる。

　〔スキル〕の中には〔クールタイム〕が設定されているものがある。そのような〔スキル〕は一度使用すると〔クールタイム〕の期間が過ぎるまで再使用出来ない。

【スキルポイント（ＳＰ）】

　〔スキル〕を取得及び成長させるためには〔ＳＰ〕を消費しなくてはならない。

　新規〔スキル〕取得には１ＳＰが必要になる。

　〔スキル〕の成長させるには、成長後のランクと同じだけの〔ＳＰ〕を消費する（例：〔スキル〕を３ランクから４ランクに上げる時には４ＳＰ消費する）。

　ＳPの取得タイミングは次の通りである。

　〔ルーツ〕のレベルアップ時：１ＳＰ

　同じ〔スキル〕の使用回数が一定を越えた時：〔スキル〕の使用回数が50の倍数になる度に１ＳＰを取得する。

　〔クエスト〕クリア時：〔クエスト〕ごとに設定されたＳPを取得する。０ＳPの〔クエスト〕もある。

【インベントリ】

　プレイヤーキャラクターは〔アイテム〕を保管する〔インベントリ〕を持っている。〔インベントリ〕の容量は最初から無制限で好きな数の〔アイテム〕を入れておける。

【装備】

　プレイヤーキャラクターは〔武器〕や〔防具〕について、装備部位の指定はなく、現実と同じような感覚で装備出来る。ただし、一般的な〔武器〕や〔防具〕の性能は〔魔術〕に対して非常に低く、〔魔術〕なしでの戦闘は専門の〔ルーツ〕を持たない限り困難である。

【神器】

　プレイヤーキャラクターは最初のログイン時にランダムで３柱の女神から１柱が選ばれる。この女神はログイン処理やキャラクター作成など、ゲーム内の世界へ入るまでのシステムサポートを行ってくれる存在である。

　そして女神に対応した〔神器〕をキャラクター作成時に取得する。この〔神器〕はプレイヤー本人の〔箱庭〕に最初に入った時、その〔箱庭〕に安置されてエリア外に動かせなくなる。この〔神器〕は以下のような効果を持つ。

ログイン、ログアウト処理：ログインする時は〔神器〕の前に出現する。〔神器〕に触れてログアウトが行える。

プレイヤー本人の『箱庭』の拡大：対応する〔アイテム〕を捧げることでプレイヤー本人の『箱庭』エリアの面積を拡大する。

プレイヤー本人の『箱庭』の改良：指定された〔素材〕と〔神器〕に対応する〔アイテム〕を必要量捧げることで、『箱庭』の改良が行える。改良の内容には建築物の設置、景観の変化（森にする、海にする、山にするなど）、生物の設置などが出来る。

〔HP〕〔MP〕の回復：〔神器〕に触れることでプレイヤーキャラクターの〔ＨＰ〕〔ＭＰ〕を最大まで回復する。

〔ルーツ〕の取得：取得可能な〔ルーツ〕を確認出来る。〔ルーツ〕の枠が空いている時、選択した〔ルーツ〕の取得も行える。

〔アイテム〕の生成：〔ルーツ〕によって設定された種類の〔アイテム〕を生成出来る。〔アイテム〕生成には〔神器〕に対応する〔アイテム〕が必要になるが、自分の所持していない他の〔神器〕に対応した〔アイテム〕でもよい。

　また〔神器〕とそれに対応する女神、対応する〔アイテム〕は次の通りである。

【珠鈴】：宝石で出来た鈴が無数に連なった神楽鈴の見た目をした〔神器〕。〔香（かお）り雪（ゆき）〕という雪の花を全身に散らして香らせている女神に選ばれると取得出来る。【馥郁（ふくいく）な花】という薫り高い花が対応する〔アイテム〕となる。

【剣印】：刃に刻印がされている刀の見た目をした〔神器〕。〔毀（こぼ）れ月（つき）〕という月明かりを反射したように眩しい雪を纏う女神に選ばれると取得出来る。【永久の雪】という永遠に溶けない雪が対応する〔アイテム〕となる。【滴る月光】という水のように存在する月明かりが対応する〔アイテム〕となる。

【箱庭エリアの位置】

　プレイヤーの〔箱庭〕エリアは、キャラクター作成時に３つの街のいずれかに隣接する位置に設定される。この位置は後から変更出来ない。

　選択出来る町は次の通り。

【遊花（ゆうか）の駅街（えきがい）】：四季折々に花が咲き誇り、大小様々な建物が街を飾る。各所に馬車や列車の駅の跡地が見られるが、他のエリアを解放するまで運行していないが、他の２つよりも住民が多い。

【毀月（きげつ）の要塞都市】：月光が寒さと雪に跳ね返り眩く、全体を巨大な壁が囲む要塞都市。外にはエンヴォイの軍勢が迫る前線基地でもある。

【香雪（こうせつ）の社都（しゃと）】：雪に埋もれる中で寒さに耐える花がひっそりと咲く社殿を構える神を祀る都。過去の伝承や書籍などの情報が断片的に残っている。

【デスペナルティ】

　キャラクターの〔ＨＰ〕もしくは〔ＭＰ〕が０になった時、〔デスペナルティ〕を受ける。〔デスペナルティ〕になった時、所持している〔アイテム〕がランダムで周囲にばらまかれる（失うアイテムは〔デスペナルティ〕時のダメージがダメージ前の〔HP〕もしくは〔MP〕を大きく上回る程に増える。また自身の〔魔術〕の〔消費ＭＰ〕によって〔ＭＰ〕が０になった場合はアイテムを失わない）。また、〔蘇生〕可能時間以内に〔蘇生〕されない場合、ログイン画面に戻される。〔蘇生〕可能時間は、〔部位欠損〕の状況及び〔ＨＰ〕を超過して受けたダメージによって短縮される。〔蘇生〕したキャラクターは即座に〔デスペナルティ〕が解除される。

　〔デスペナルティ〕１回につきそのキャラクターの〔能力値〕全てが0.9倍される（重複する）、〔デスペナルティ〕期間中全ての〔スキル〕が使用不可になる、〔デスペナルティ〕は１回につき１時間継続する（重複する）。

【簡易ステータス】

　レトリック・プレイ・オンラインをプレイ中は、視界の端にプレイヤーの簡易ステータスが表示される。表示される内容は次の通り。

・ＨＰバー

・ＭＰバー

・現在受けている状態異常及び強化内容がアイコンで表示される