楠ノ木彩姫の猛攻撃。
エクストラ1
「今日は折り入って、岡部君に聞いて頂きたいことがあります」
「なになに?」
「実は」
「実は?」
「焦がしてしまいました」
「ん、何を?」
「何をだと思いますか?」
「預金通帳」
「違います。こちらです」
「クッキー?」
「そうです。ただ時間を間違えてしまい、このようになってしまいました。どう思いますか?」
「でもおいしそうだね」
「それでは問題です。この失敗したお菓子を岡部君は食べてくれるでしょうか? 捨ててしまうでしょうか」
「貰っていいの?」
「はい、どうぞ」
「これ思ってたより焦げてるね。うーん」
「ですよね……」
「でもやっぱりおいしそう。開けてもいいかな?」
「無理しなくてもいいのですよ?」
「してないよ」
「では私も一緒に食べます」
「「いただきます」」
「……」
「……」
「やっぱりほろ苦いですね……失敗です」
「でも僕はこの味好きだよ」
「本当に好きなのはクッキーだけですか?」
「……え?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます