第八問

「岡部君」


「楠ノ木さん。第八問?」


「いいえ」


「えっ……?」


「二人きりでお昼を一緒に頂きましょう。ダメですか?」


「い、いや。いいけど……?」


「ではこちらでお待ちしています。また後ほど」


**


「何かいつもと雰囲気が違ったような。メモによると確かこの辺りのはず」


「岡部君、こちらです」


「どうして急にこんな?」


「わかりませんか? では第八問です」


「あ、うん。知ってた」


「これから私と岡部君は二人っきりで昼食を頂きます。衆目のない中、岡部君が私を見て思う事は何でしょうか。お答えください」


「えー……と」


「これは手製の卵焼きです。こちらのタコさんウィンナーはいかがですか?」


「……」


「口をあけて頂けますか? あーんと」


「……」


「制限時間残り15秒です」


「……」


「岡部君? おかべく……失神している? 一体どうしたのですか!?」

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