第四問

「岡部君はサッカーが得意なのですね」


「楠ノ木さん、どうして男子の授業に混ざって……」


「それでは参りましょう、第四問です」


「ねえ、聞いてる?」


「私と今からリフティング対決をしてください」


「もう問題じゃなくなってる」


「では始めますよ。せーの、いち。あっ……。ちらっ」


「う、うん?」


「せーの、いち。あっ、むずかしいですね。ちらっ」


「どうしちゃったの?」


「岡部君は今私にどういった感情を抱いているでしょうか? お答えください」


「何で勝負を挑んだの?」


「不正解です」


「リフティングできないのにどうして?」


「不正解です」


「いや、僕の気持ちなのに不正解ってどういうこと」


「では恒例のヒントです。まず文頭に『楠ノ木さん』をつけて、続けて『か』で始まって『い』で終わる言葉が答えです」


「楠ノ木さん、柿が庭になってない?」


「なっていません」


「楠ノ木さん、髪がくしゃくしゃになってない?」


「なっていません」


「楠ノ木さん、神棚のおまんじゅう食べてない?」


「食べていません。岡部君、私で遊んでいませんか?」


「ごめんついつい。あ、ボールがこっちに。楠ノ木さん危ないよ!」


「よっ、と。はい、それでは後ほど」


「え、上手うま……」

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