take・84
「おいそこのバカ善樹長」
おやおや六年生がお冠のようだがその真相や如何に。
「俺は善樹だが残念ながらお前より馬鹿ではないし、更に残念ながらその言い方だと俺がこの世の善樹の長のようだがそれは全くの勘違いだ。で、どうした?バカ。俺は今疲れているし、もう一つ蜜鎖に突っ込んでおかなきゃいけない事があるんだ」
「ふ~ん、じゃあ、あとでいいや」
おや?珍しくやけに聞き分けがいいじゃありませんか。
流れるプールで良くないモノも流れていってしまったのだろうか。それはそれはいい事だ。
「ならばお言葉に甘えよう。よし、蜜鎖、最後に一つだ」
「何かしら善樹君?」
「何か・・・、気付かなかったのか?」
「何かって?あぁ、善樹君の口座と私の口座が一緒になったって・・・、事?」
何を言っているのかさっぱり分からないし、ちょっと後で別の時間が必要そうだから今は保留にしよう。
「あら?違うの?じゃああれかしら?善樹君の部屋に、勝手に私の洋服箪笥を置いた事かしら。しかも下着オンリーの」
それはとても迷惑なので、あとで点検、交換しておこう。
「甘いな蜜鎖。田舎のいは確かに字は間違っていないが言葉が違う」
「あら、それは気が付かなかったわ」
「そして逆に田舎のなかは言葉は一緒でも字が全然違う」
「あら、それは気が付かなかったわ」
「そして俺の丸は人が屈み丸くなる様を語源とし俗に球体と呼ばれるほうの丸であって久々に聞いた幼児用排泄器具などでは決してないわ‼」
「あら、それは気が付かなかったわ」
果たして今だかつてプールサイドでここまでの議論を繰り広げた者がいたのだろうか、と言わんばかりの攻防を繰り広げた私こと田中丸善樹だった。でした。凄い。
「え、何この人達・・・。気持ち悪い」
「何一つまともに返ってきてなかったぞ」
これだから素人は・・・。
後でしっかりお勉強が必要と見た。
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