第43話

「梅田さんが憧れていた、小暮さんは素晴らしい方ということがわかりましたね」


事務室で、椅子に座ってコーヒーを飲みつつ、事務員と話す。


「いや、俺はそんなんじゃ…」


「私たちは、もともと編集者をしておりまして…それで梅田さんに誘われて会社に入りました。今度は社長に誘われまして」


「足助はなに考えてんだか」


「きっと…楽しい職場を作りたいんだと」


「そうか?混ぜてんじゃないか?」


「今はそう見えるかもしれませんが…小暮さんも楽しい会社作り、やりましょうよ」


「俺はそんなのできない」


「そんなことないですよ。梅田さんの服もよく撮って下さった。小暮さんは才能ありますよ」


「そ、そうか?」


「はい!」


「もっと有名になりましょうよ!インタビューなども受け付けてみたいと思いませんか?」


「ま、まぁ…」


足助の甥っ子がなぜかインタビュー受けてた。デザイナーだから?俺だって結構イケてるビジュアルでカメラマン歴は長いんですけど。


「まずはスケジュールをしっかり組んで!できる仕事とできない仕事、引き受けない仕事、見極めましょう」

「小暮さんとならできる気がします!」


「お、おう…」


そんな褒められてもなあ。

すると、ドアをノックされた。また足助?


「小暮さーん!ジャムでーす」


金髪のキラキラな青い目。アメリカのモデル事務所に行ってしまったモデル…ジャムちゃんじゃん!?


「な、なんでいるの!」


「ジュンヤに頼まれたの〜!仕事しまーす」


えー!白河さんの旦那と知り合い!?

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