第41話
1時間ごとに休憩しつつ、調べた。もう3時間目ですが?
「仕事にならねーよ!もうやめようぜ」
「もう少しで底見えるから。もしなかったら、もう一つの箱かも」
ありえーん!なんでこんなめんどくせーこと。
「ありました!社長!」
事務員が見つけた。梅田の履歴書をどうしたいんだ。
「見せて下さい」
足助は、真剣に見ている。
「小暮くん、これ」
は?俺に渡すな。
「志望動機を読んで」
…めちゃくちゃちっせー字でびっしりかいてあるし。読ませねー気?
「デザイナーやってて、そんで自分のブランド売るためにメイクも学んだことがあるって、ただの志望動機」
「もっと先」
めんどくせぇ…
大学が同じだった、カメラマン小暮さんの会社に入るのは昔からの夢…ん?
そのためにデザイナーをやっていた?
「は!?」
「下津さんじゃなくて、小暮くんがいるから…ここで働いてたんだ」
「知らね」
「この会社は、求人をほとんど出してなかったらしい。だから、ずっと待っていた。梅田さんは、君に会いたかったのでは?」
「意味わかんね」
「せっかく会社に入ったのに、辞めちゃうなんてね。やる気のない小暮くんにがっかりしたのかも」
「な、なんだと!」
「下津さんもそうなのかな」
「…」
なにも言えない。わからない。
「手伝ってくれてありがとうございました。仕事を中断してしまって申し訳ありません。書類はこのままで大丈夫です。休憩して仕事に戻って下さい」
「わかりました」
事務員と出て行くしかなかった。
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