第40話

「梅田さんは、モデル事務所で働くのが夢だったようです。ですが、迷惑をかけることになって申し訳ありません…」


「夢?あー、由良と仕事したかったわけな」


それは考えもしなかった。大学のときも今も、梅田うざかったからなぁ。


すると、足助がいきなりやってきた。というか勝手に部屋に入っていた。


「今の話、もう一回お願いします。モデル事務所で働くのが夢?間違いありませんか?」


「え、はい…なので…応募したと」


「…そうですか…ならお願いがあります。今すぐ社長室まで皆さん来てください」


「え?」


「小暮くんも」


「あぁ!?」


こいつ、ふざけやがって。

仕方なく行くと、書類の山を指差す。


「これは、シュレッダー行きの書類です。年代は最近のものです。いつも、履歴書はパソコンにデータを入れるとシュレッダー行きのようです。ですが、長山さんの手が回らなかったようでためこまれてます。この中から、梅田さんの履歴書を探してほしいです」


「わかりました!」

「やります!」


は?意味わかんない…なんでこいつらやる気満々?こんな大量なのに、まじであるのかよ。


「そんなの長山さんが捨ててるかもしれねーだろ」


「わからないから調べてる。だから手伝って」


意味わからない。足助も、嫁も、事務員も、なんでやるんだ?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る