第25話
翌日。私は社長室の前で待った。昨日の面接を終えてから、ずっと考えてた。
「おはようございます社長」
「下津さん、おはようございます」
社長は、妻になった前社長と現れた。
「あの…お忙しいと思いますが、少し話をしたいのですが…」
「わかりました。どうぞ中へ」
今きたばかりなのに急かしてしまった。が、どういうわけか、前社長がお茶を出してくれた。怖いと思ってたけど、もしかしたら違うの?
「社長、私は…モデルを続けられません。…実はずっと…辞めようかと思っていて。でも、梅田が…デザイナーで頑張ってること…会社やってること知って。それでまた、頑張ろうって思えたんです」
「そうなんですね」
社長は落ち着いていた。動揺してない。
「梅田がいなくなって、目標なくして…」
「そうですか。わかりました」
「でも、突然だから…仕事…」
「下津さん。奄美に帰りますか?」
「え、は、はい。そのつもりです。地元なんで」
「仕事はなんとかできるので大丈夫ですよ」
「…ありがとうございます」
そんなことできるんだろうか?みんなに申し訳ないけど。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。