「ジュンヤはけっこうまじめな人だった。白河さんは…イメージより雑」

「へー？」

「実の嫁はねぇ、世間知らずかな」

「なにそれ、ひど」

「柏（かしわ）さんも同じくね。藤原さんは、こっちに戻ってスカウトとスタッフの生活指導とかしてもらうかなー。カメラもやらせるつもりだけど」

「…藤原さんなんて？」

「困ってたけど、戻るよ。スカウトしたい子がいるんだと」

「え。どういうこと？キモくない？」

「前にちょっとだけ撮影した子らしーよ。ま、他の子にも声かけしてもらっても不審者で通報はされなそうだって」

「…まぁ、普通な顔だし？」

「藤原さんの好みがバレちゃうよね。面白いよね〜」

「じゃあ、ほのかさんも好み？」

「たぶんね」

「おお、じゃあ守もスカウトしなよ！好みの子知りたい」

「やらねーし」

「あらそう。でも藤原さん1人は辛くない？」

「いいよ。あの人、やる気あるし」

「へー？そうだっけ？」

「あぁ見えてね」

メールはマメだし、ジュンヤの撮影のスケジュールも組めていた。やる気満々だ。

「あ、美月さんはねぇ、めっちゃ怯えられた」

「なんでよ」

「知らない。子ウサギみたいな人だね」

「…ひどくない？」

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