第10話

「いやあ〜社長の旦那なんて、仕事できない人だと思ってたのにね〜!わざわざ沖縄に来てくれるなんて」


「お会いできて光栄です」


足助さんの親戚だそうで。そんで、日本語でしゃべらなくていいよと言われた。英語でいいとか〜気遣いすごい!


「俺は社長の、母親と親交あるんだよね。でも、あっさり交代しちゃうなんてねー。よくできたよね」


「もともとファッションに興味があったんです。準也さんの表紙の雑誌も読んでいました」


「そうなの?ありがとう」


「だからこそ、メンズファッションも取り入れたいんです。メンズモデルも欲しいところなんです」


「なーるほど。確かにね〜。藤原くんいるから、はじめたいねーとは話してたんだけど。実現可能?」


「可能ですが、藤原さんには異動してもらいます。東京は、悲惨でした」


「…えーおじさん参ってた?」


「長山さんですね。カメラマンに戻ってもらえるように、調整してきました」


「へー?そっか…」


おじさん、久しぶりすぎてカメラ忘れてそう。


「あとはモデルのスカウトが必要です」


「モデルかぁ…イケメンがいいよね?俺みたいなね」


「そうですね」


「社長はいい人だね〜!いやぁ、足助さんの親戚だからね〜」


「準也さん、お願いがあります。美空ジャムさんを呼び戻してくれませんか?」


「え、ジャム?」

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