第4話

 モアは船上にいた。

 桟橋を歩いていると2人の娘が近付いてくる。

「初めましてマールズ・シャリード・アナスフィア姫」

「初めましてマールズ・シャリード・アナスフィア姫」

 1人は青い髪の東洋系の顔立ち、両手両足を露出させた忍者服。

 もう1人は褐色の肌に、サリーを巻いている。

「モア様のひーひー孫のカエデです」

「モア様の養女のカウマダョ」

「どうも丁寧に」

「モア様の危機に一族を代表して助けに来ました」

「助けに来ました」

 カエデの言葉をオウム返しするカウマの方が幼く感じた。

「敵ですね」

「敵ですね」

「はあ?」

 カエデは髪を掬いながら「妖精アルフは近親相姦アリですから」

 働き妖精アルフは女性型であるが、女王だけが毎日魔法的に卵を花の蕾の中に産む。

 開いたら赤ん坊が産まれる。

 アルフハイムにて働き妖精アルフは子育てする、精霊界で食料の調達や貯蔵を行う。

 妖精アルフは人間より巨大な魔力があり、魔法による戦闘力は遥かに上である。

 10年に1度、新女王があらわれたら巣別れの儀式である。半数ほど連れて異世界へと出ていく、みな昆虫の透き通った翅をはやせる。

 1%ぐらい男の妖精アルフが産まれる。

 彼らは女王と交尾して死ぬ。

 モアも最初に男が産まれたから、半分の確立で産まれるかと思ったら99%女だった。

 雄妖精アルフはそれまで働かず、姉妹である働き妖精アルフとセックスしたり、蜂蜜酒(ミード)を飲んだり、歌を歌って享楽的に暮らす。

 そんななか働き妖精アルフとのカップルでこの世界に流される者、あるいは幼少期に連れてこられる、赤ん坊を取り替えるチェンジリングが行われた。

 年を取らないから彼らの隠し村では近親相姦が流行している。

 アルフハイムからでた働き妖精アルフは10年かけて卵巣で1個の卵子を作る。

 倫理的ハードルは低かった。

「養女と言っても書類上で実際は龍種ナーガの村に預けられました、村では半龍人ドラゴンニュートラルは神の様に崇められました」

 ドラゴンは結婚する為に雄は魔法を使ってアピールする

 龍語魔法ドラゴンロアーを使うが人間の魔法使いに魔法を習ってアピール力を高めようとする。

 雌は歌を歌い雄を誘う、上手なほど卵の知力があがる、頭がいい子が産まれる。

 結婚したくない時歌わない。

 卵は50°〜55°(それ以上だと煮える)でドラゴンが誕生する、頭がいい子が欲しい雄ドラゴンは火山帯をナワバリにする。

 一夫一妻で卵の管理は共同で行う。

 45°でティラノ系

 40°でプテラノ系・首長系

 35°で草食系

 人間も卵を孵化させることができるが、やはり歌がないと腕が翼になったワイバーンしかできなかった。

 やはり魔力を込めた龍語魔法ドラゴンロアーしか無理で、蓄音機でも効果なかった。

 燃える毒の息を吐く

 血液中に溶かすことで体温をあげ、氷雪地帯ても低酸素高高度ても深海でも活動できる。

 人間の女性に化けて人間と交雑した雌ドラゴンに育てられないとモアに託された。

 モアは卵を孵化させて、子供を龍種ナーガの村に預けた。

 それがカウマだった。

 モアの危機にカエデに誘われてやってきた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る