第8話

あたしには、実はもう一人幼馴染がいて、幼稚園の頃に一緒だった寅野とらの君だ。小学校は別だったけれど、中学は一緒になれた。

詳しい理由はわからないけれど、住所の関係らしい。


そこで、寅野君に「幼稚園の頃から、お前が好きだった」と告白されてしまった。

ドキドキした。

こんなあたしのことを好きになる人がいたなんて。


だけど、私には牛縞君に対する思いもある。

だけど、市江ちゃんは、牛縞君は好きだけど、寅野君は苦手なタイプらしい。

あたしも、市江ちゃんが苦手で、関わりたくないなら・・・。


「お前のことは、離れてからも忘れたことがなかった」

「うん。あたしも。付き合おう」


そこで、あたしと寅野君は付き合うようになり、牛縞君と疎遠になり、気がついたら、牛縞君と市江ちゃんは付き合うようになっていた。

そう、市江ちゃんの片思いは叶ったみたい。


だけど、その頃には、あたしは寅野君が好きになっていた。

真面目で、優しいところに惹かれていった。

そう、恋は違う形で、成就して、最高に幸せ。

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