第3話
「あたちは、ただの学校開設者なので、学校で行われている様子は知らなかったりするのにゃ」
「そしたら、先生じゃないんじゃない?」
「でも、先生なのにゃ。出番が少ない臨時教師をやっているにゃ。
今日は桜高校の先生とか、今日は幼稚園、今日は保育園とか回っているのにゃ。
クラスは結構あるからにゃ。
桜高校は一学年にZ組まであるのにゃ」
「Zって、昭和の時代にもなかったよね」
「桜高校の組み分けは才能である魔法階級によっても、変わるにゃ」
「魔法階級って?」
「その人が持つ魔法のランクにゃ。Aが最下位で、Zが最高クラス。
ちなみに、入学前とか、転校前の試験で決まるにゃ」
「なら、俺は関係なくない?」
「魔法の才能なら、あたちの目からありそうな気がするんにゃが、ここは試験監督者の目の方が確実だから、まだはっきりしたことは言えないにゃ。
桜幼稚園には、
三毛猫組、
白猫組、
黒猫組、
茶トラ組、
アメリカンショートヘア―組、
スコティッシュフォールド組、
シャム猫組、
ロシアンブルー組、
雑種組、
ペルシャ組、
メインクーン組、
ラグドール組、
アビシニアン組、
マンチカン組、
イリオモテヤマ猫組、
など他にもクラスはあるにゃが、組分けは試験監督者との面接で決まるにゃ。
どんな猫が好きとか、飼っている猫の種類とか、体験入学での先生猫との相性とか。
幼稚園の先生は猫と人間でやっているのにゃ」
「猫が先生とかできるの?」
「人間世界でもそうだと思うが、異世界でも幼稚園と保育園は給料もよくないし、辞めていく人も多いし、人手不足で悩まされているのにゃ。
だから、人間だけでは園児だけの面倒を見切れないなんて話もあって、
中には人間界で幼稚園の先生や保育園の先生をやって、挫折して、次の就職先を探そうにもないため、異世界で幼稚園の先生や保育園の先生を始める人もいるのにゃ。
それでも、辛くなる人が多くてな、猫を雇ったのにゃ。異世界でも、猫の就職先は少ないから、幼稚園、保育園、高校の先生の手助けでもさせた方がいいかにゃと思ったのにゃ。
異世界での猫の就職なんて、カウンセラーの助手とか、介護施設での老人の相手、精神の病院で入院した人のための看護助手、猫カフェの店員、これくらいしかにゃいのだから、先生でもして、園児たちと遊んでいる間に、人間の先生が雑用ができるのだから、幼稚園や保育園の先生としては助かるという声を聞くにゃ」
「ちなみに、さくらさんは、どんなクラスの担当をしているの?」
「桜高校ではいろいろな学年やクラスの臨時教師をしては、幼稚園では三毛猫組だけにゃ。
三毛猫は三毛猫しかできなくてな。
雑種入っているから、雑種組も担当できなくはないけれど、雑種の猫は多くて、猫が多すぎて、いけないのにゃ」
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