~プロローグ (3)~

 沼平福寿ぬまひらふくと23歳、僕は最近交通事故で死んでしまった。だが、生前に未練があり魂だけの存在となってしまって一週間がたった。そこで出会った『魂の案内人』と言う青年に、生まれ変わりをするために自分の人生と向き合う事を提案されるが、僕はその提案をを断ることにした。・・・・のですが・・・

 

「何故、生まれ変わりをしたくないんですか?拒否をされると私も困るんですが。・・・・何とか言ってもらえますか?人の話聞いてますか?」

今、この青年・・『魂の案内人』さんにすごい詰められてます。怒鳴ったりされていないのに、圧がすごくて淡々と話すから・・・正直めっちゃくちゃ怖い。でも、僕は・・・

「あの、何とか言ってもらえますか?」無表情だった青年も流石に苛立ってきたのか、さっきより言葉が強くなってきてる気がする。 

「すみません。でも、僕は生まれ変わるつもりはないです。このまま僕の魂が消えるまで、ここで過ごしてそれを待ちます。」

「生きる事が出来なくなってもですか?魂が死ねば、後で生まれ変わりたくても出来ませんよ。永遠にその権利を失います。」

「それでいいです。むしろそっちの方がいいんです。」何と言われようともこの意志を変える気はない。


「そうですか。今、これ以上何を言っても変わりそうにないですね。それならまぁそれでも良いですが一つだけ、選択は急ぐものではありません。貴方のように結論をすぐ出そうとする方は今までも見てきましたが、殆どの方がどこか焦っているようでした。選択したら戻れないことが、どういう事なのかよく考えてみてください。それでもやはり、生きる事を辞めたいというのなら、私も、もう止めません。」

「わかり・・ました・・。」意思を変えるつもりはないが、それまで興味が無さそうしていた青年のこちらを気遣う言葉に僕はしぶしぶ頷いた。しかし、やはり納得した訳では無い。


「では、了承されたという事で貴方にはやってもらう事があります。」

「はい・・。分かりました。何をするんですか?」カウンセリングかな・・・

「これから貴方には現世に戻ってもらいます。」

「・・・・・はい?_______________」




 









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