第23話 遊園⑥

どうもロリが大好きな男である。

遊園地にて丁度いいロリッ子を見つけたので、仲間四人と一緒にナンパしている。

やはり遊園地には良いロリが集まる♪出会えただけで眼福である♪

だが見たところ身長も小さいから小学生にも見えるが、おそらく高校生ぐらいだと踏んでいる。ロリソムリエとしての感がそう俺に伝えるのである。

惜しい、もう少しで合法ロリだったというのに・・・いや、もう合法みたいなもんか?ギリ合法じゃないだろうか?よし合法だろう。

自分でも何を考えているのか、よく分からないが、俺達みたいなロリっ子大好き男にとって自分のする行動に正当性を作るというのは大切なことなんだ。誰だって悪いことはしたくない。ロリを愛でることは悪いことでは無いと自分の中では信じているが、世間的には厳しい物があることも分かっている。

全く世知辛い世の中になったものである。


「おい、テメーら栗山に近づくな。」


おっと、どうやら連れが居たらしい。しかも参ったな。如何にもな不良じゃないか、俺達の戦闘能力は決して高いモノでは無い。戦えば負けてしまうかもしれない。

しかしながらロリと不良の組み合わせとはこれ如何に?

あとロリの名前は栗山ちゃんと言うんだな。今度から頭の中ではマロンちゃんと呼ぶことにしよう♪


「別に俺らはマロ・・・いや彼女にやましい気持ちがあって近づいたわけじゃ無い。ただ仲良くしたかっただけだ。」


「気色悪い奴らだな。とっとと離れろ。」


そう言いながら不良は俺達とマロンちゃんの間に入って来る。なんて邪魔な奴なんだ。すっかりマロンちゃんが隠れてしまったじゃないか。


「お、おいどうする?」


友人その一が俺に話し掛けてくる。どうするって言われても、ガチの不良に五人がかりでも勝てるかどうか分からないぞ。

と、ここで諦めるのは三流のロリ愛好家のすることである。一流のロリ愛好家である俺はこんな窮地でも何とかならないかと道を探すわけだ。すると不良の顔色が悪く、足も小刻みに震えていることを発見した。

ははぁん、さてはこの男、苦手なお化け屋敷に入ることになり、最初は虚勢を張って意気揚々と入って行ったものの、やはり怖くて精神的ダメージを負った感じだな。

これならば俺達五人でも勝てるんじゃ無いだろうか?


「こんな奴なんて恐れるに足りねぇ。やっちまおうぜ。」


こんな物騒な台詞が俺の口から出るなんて自分でもビックリだが、貴重なほとんど合法ロリを目の前にして引き下がるわけにはいかないわけだ。

ここは少し手荒なことをしても合法ロリと楽しくお茶がしたい。


「や、やめて下さい。」


マロンちゃんがそう言って不良と俺達の喧嘩を止めようとするが、もう戦いの火ぶたは切られている。大体不良の方から俺達を敵視して来たのだ、やられたって文句は無い筈だ。

こうして俺達は一斉に不良に殴り掛かろうとした。コチラは多数、相手は手負いの獣、ならばコチラが勝つことは必然だ。


「死ねや‼オラァ‼」


また俺の口から物騒極まりない言葉が出てきた。本当に親の顔が見てみたいものである。まぁ、毎日見てるけど。


「待てぇ!!」


「えっ?」


怒号にも似た大声が聞こえて、殴りかかろうとしていた俺達の体が止まった。声のした方を見ると、そこにはオカメの仮面を被った黒いジャージ姿の謎の人物が、身の丈程の細い棍棒を持って立っていた。

明らかに不審者である。係員の人を呼んで来なくては。

そしてオカメのお面の人物はドスの利いた声でこう言うのだ。


「推して参る!!」


その声の後、集団の先頭に立っていた俺に凄いスピードで迫ってくるオカメの野郎。早きこと風のごとしとはこの事だろうか?

そうして俺の目の前にあっと言う間に移動して来たオカメ野郎は、手に持った棍棒でコツンと俺のアゴを叩いて来た。それだけのことなのに俺の視界はぐらりと揺れてブラックアウト。

だから、その後のことはよく知らないのだが、起きた時には周囲が暗くなっており、仲間達も全員倒れていたので、おそらくオカメ野郎に全員倒されてしまったのだろう。

あー、もう、ロリとお茶するチャンスを逃した。

まぁ、良いさ、長い人生だ。これからいくらでもチャンスがあるさ。

俺達ロリ愛好家の戦いはこれからだ‼

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