第20話【ねえwww】同級生の女子に暗殺されそう( ̄∀ ̄)【聞いて聞いてwww】後編3
■■■
493:特定班
分かったぞー
494:名無しの冒険者
お、早かったな
495:名無しの冒険者
さすが特定班
496:特定班
指輪な、王都に最近出来た雑貨屋で販売されてるらしい
この雑貨屋ってのが、おまじないグッズを取り扱ってるんだ
つ【雑貨店:星の天命の公式ホームページのURL】
497:魔眼保持者
おまじないグッズ??
498:特定班
そ、たとえば恋愛成就の石とか
願望成就のお守りとか
なんちゃって、おまじないグッズを中心に販売してる店だ
専門店でガチのタリスマンとか魔法石を買うとそれなりの金額するだろ?
499:名無しの冒険者
そうだなぁ、どんなに安くても数十万ジェニーかな
500:特定班
まぁ、ここは子供の小遣いでも購入できる、お遊びのグッズが売られてるわけ
精々数百~数千ジェニーで購入できる
効果は、まぁそういう商品だからガチのに比べれば劣るわけだ
501:名無しの冒険者
ふむふむ
502:魔眼保持者
でも、あの指輪はどこからどうみてもガチのヤツだぞ?
その相場なら少なく見積もっても、数万ジェニーはすると思う
貴族階級の生徒たちの小遣いなら、たしかに買えなくはないとは思うけどさ
503:底辺冒険者
サイト見てたでござるが
それっぽい、商品は出てないでござるよ?
504:特定班
そりゃ、見えるところには出さないさ
この店に行って、王立魔法学園の生徒に店員が声を掛けるんだよ
505:名無しの冒険者
声を掛けるって
百発百中ってわけでもないだろ
506:特定班
学生が購入に来るのは、学校帰りか休日だろ?
前者の場合は制服で判断できる
後者の場合は、
つ【王立魔法学園含む、ほかのエリート校のホームページのURLの数々】
ここで確認すればいい
507:名無しの冒険者
うわ、名簿載せてんのか
508:名無しの冒険者
個人情報保護とは
509:特定班
希望者のみだけどな
ただ、顔と名前を売る、知られておけば在学中に優秀な人材の引き抜きに便利だろ?
プライドと野心は物凄くあるらしくて、殆どの生徒がここに顔出しで載ることを希望した結果だ
510:魔眼保持者
おー、こんなのあるんだ
さすがに、俺は載ってないけど
511:名無しの冒険者
ネットで顔を晒す怖さよ
512:名無しの冒険者
まぁ、本人たちが納得してるのならいいか
513:名無しの冒険者
まぁ、王族とか名門貴族の家出身の人とか
わりとメディアに取り上げられたりするからな
顔出しは遅かれ早かれすることになるだろうし
514:特定班
要はこの名簿で確認できたから
ほぼ百発百中でエリート校の生徒に指輪を売りつけることができたって訳だ
とりあえず、警察に違法な魔法道具が販売されてるかもって垂れ込んでおいた
動くかどうかは、ちと怪しいが
まぁ、一般人の俺にできるのはこれが精一杯だ
515:底辺冒険者
つまり、物的証拠があれば、いいんでござるな?
516:特定班
まぁな
517:底辺冒険者
学園内にドラゴンが出た事件は、まだ捜査中でござる
そして、その際に指輪は回収されてたはずでござるから
518:考察厨兼迷探偵
仕方ない、か
おい、警察にはちょっと伝手があるから
俺から言っておく
それで動くはずだ
519:名無しの冒険者
これ、また王立魔法学園含めてざわつきそうだな
この前のドラゴンの件もそうだけど
不祥事続きだし
520:魔眼保持者
:( ;´꒳`;):
521:名無しの冒険者
ん?
522:名無しの冒険者
どした、魔眼保持者??
523:魔眼保持者
あー、その、だな?
今日は16時で授業終わる日なんだけどな?
524:名無しの冒険者
うん?
525:名無しの冒険者
それが??
526:魔眼保持者
とりあえず、今日の観察は切り上げて寮に戻ってきたんだよ
527:名無しの冒険者
(*´・ω・)(・ω・`*)ん?
528:魔眼保持者
そしたら寮母さんから、生徒会から呼び出しがあったって言われてな?
529:名無しの冒険者
呼び出し?
530:魔眼保持者
お分かりいただけただろうか?
531:名無しの冒険者
いや、わかんねーよ
なんで急にホラー調なんだよwww
■■■
寮の自室、ベッドに寝転んでユートは書き込みを行っていた。
スレ民の分からんコールに、ユートは少々しょんぼりしつつ、続きを書き込む。
■■■
546:魔眼保持者
こういう呼び出しな
学園だと、基本放送でやるんだ
で、なにかしら理由があって応じられない場合は内線でその旨を伝えるってことになってる
547:名無しの冒険者
わお
548:名無しの冒険者
このタイミングで、不自然な呼び出しかぁ
549:魔眼保持者
俺、生徒会に呼び出されるようなことしてねーもん
今日のサボりについて呼び出されるんだったら、生徒指導室にだろうし
550:名無しの冒険者
なるほど
551:考察厨兼迷探偵
昼休みの一手が効いたかねwww
552:魔眼保持者
あ、やっぱり?
んじゃ、呼び出しに従った方がいいか
553:名無しの冒険者
つーか、呼び出された場所どこなん?
まさか、生徒会だから生徒会室だったり??
554:魔眼保持者
いんや
今は使われてない、廃墟同然の倉庫
たしか今年の冬までに解体するとかきいたな
555:名無しの冒険者
あきらかに罠じゃないですかー
((o(。>ω<。)o))
556:名無しの冒険者
いやぁ、胸のときめきが止まりませんな
(*・ω・*)wkwk
557:考察厨兼迷探偵
で、どうするんだ??
招待を受けるのか?
558:魔眼保持者
>>557
もちのろん♡
■■■
とはいえ、なにも素顔のまま行く訳では無い。
いつものコートを羽織って、フードを目深に被る。
問題は声だが、
「んんっ、あー、あーあー」
少し低めにすれば問題ないだろう。
呼び出したのがイーリスなら、バレるだろうが。
そうではない。
おそらく、ユートを呼び出したのは女子生徒だろう。
昼休みに見た彼女は、ダンジョンの時とは比べ物にならないほどの殺意をユートに抱き、向けていた。
転移魔法を展開し、発動。
寮を出る。
そして、下校する生徒や部活動へ向かう生徒で賑わう敷地内を気配を消し、移動する。
そうしてやってきたのは、指定された倉庫だ。
広大な学園敷地内には、男女の学生寮、教師の寮、部活棟等のさまざまな建物が立っている。
その中には、こうした今は使われず立ち入り禁止になり、解体を待つばかりの廃墟も少なくない。
魔眼で倉庫を鑑定する。
誰もいない。
普段なら、鍵が掛かっている。
しかし、倉庫の扉は半開きになっていた。
立て付けが悪くなっているのか、キィキィと音を立てて揺れている。
「罠、だよなぁ」
片手に持った携帯を操作し、掲示板へ書き込む。
■■■
610:底辺冒険者
罠でござるな
611:考察厨兼迷探偵
まぁ十中八九罠だな
612:特定班
入った途端
ドッカーンってなるやつだ
613:名無しの冒険者
惜しい魔眼保持者を亡くした
614:名無しの冒険者
魔眼保持者の尊い犠牲に敬礼
(`・ω・´)ゞビシッ!!
615:名無しの冒険者
(*`・ω・)ゞ
616:名無しの冒険者
∠( ̄^ ̄)
617:名無しの冒険者
 ̄^ ̄)ゞ
618:魔眼保持者
勝手に殺すなwww
619:考察厨兼迷探偵
でも、正直なところどうなん?
普通のトラップor魔法のトラップって仕掛けられてそう??
620:魔眼保持者
>>619
魔眼で見た感じ、倉庫にはなんもない
621:考察厨兼迷探偵
小麦粉とか、粉類が保管されてるとかは?
622:魔眼保持者
無いな
623:考察厨兼迷探偵
んじゃ、入ってみるしかないか
624:魔眼保持者
ヾ(。・∀・)oダナ!!
625:名無しの冒険者
入った途端に爆発するに1票
626:名無しの冒険者
建物が倒壊するに一票
627:名無しの冒険者
なんも起きないに一票
628:名無しの冒険者
ここは普通に考えるんだ
629:考察厨兼迷探偵
>>628
というと?
630:628
入ろうとした所を背後から刺される
631:魔眼保持者
入ったぞ
とくに、な
632:名無しの冒険者
途中で書き込みが途切れた
ということは?
633:名無しの冒険者
はい、なにか起こった模様
634:特定班
おーい、何が起きたかわかったぞ
635:名無しの冒険者
>>634
早いよ!
636:名無しの冒険者
さすが特定班、仕事が早い
637:名無しの冒険者
それでそれで??
何が起こったん?
バン はよ
バン (∩`・ω・) バン はよ
/ ミつ/ ̄ ̄ ̄/
 ̄ ̄\/___/
638:名無しの冒険者
+ +
∧_∧ ∩ +
(0゜´∀`)彡 wktk!wktk!
(0゜∪⊂彡 +
と__)__) +
639:名無しの冒険者
∧_∧
( ・∀・)ワクワク
oノ∧つ⊂)
( ・∀・)ドキドキ
oノ∧つ⊂)
( ・∀・)ワクワク
oノ∧つ⊂)
( ・∀・)ドキドキ
oノ∧つ⊂)
( ( -∀-)オモイ・・・
oノ∧つ⊂)
( ( ;∀;)ツ ツブレル・・・
∪( ∪ ∪
と__)__)
640:特定班
つ【ドラゴンがなにかの建物の上に落ち、墜落死した画像】
641:名無しの冒険者
へ?
642:名無しの冒険者
は??
643:特定班
いきなり学園上空にドラゴンが出現
墜落死したっぽい
644:名無しの冒険者
マジか
645:名無しの冒険者
え、この画像どうしたん?
646:特定班
朝にこのスレが立てられた時点で用意してた
特製ドローンからの画像だ
魔眼保持者が呼び出しくらったって書き込んだ時に飛ばしておいたんだ
647:名無しの冒険者
マジか( ̄▽ ̄;)
648:名無しの冒険者
こわいよー
特定班が、怖いよー
カタ:(ˊ◦ω◦ˋ):カタ
649:名無しの冒険者
有能すぎるだろ、特定班
650:名無しの冒険者
しかし、ということは
魔眼保持者、ペチャンコかぁ
651:名無しの冒険者
惜しい魔眼保持者を亡くした
652:名無しの冒険者
(-∧-)合掌・・・
653:魔眼保持者
ところがどっこい生きてんだな、これがwww
(p*`・ω・´*)q
654:名無しの冒険者
あ、おかありー
655:名無しの冒険者
おう、無事だったか
656:名無しの冒険者
どうやって脱出したん?
657:魔眼保持者
入ると同時に転移魔法で外に出た
658:名無しの冒険者
なぁんだ
659:魔眼保持者
いやぁ、地震かと思ったぞ
まさかドラゴンが落ちてくるとは思わねーじゃん
660:名無しの冒険者
そらそうだ
661:魔眼保持者
ちなみに、このドラゴンを魔眼でみてみたが、召喚されたやつっぽい
662:名無しの冒険者
ふむふむ
663:考察厨兼迷探偵
んじゃ、これからどう動くんだ?
魔眼保持者??
■■■
考察厨兼迷探偵の書き込みに答えようとした時。
突風が吹いた。
目深に被っていたコートのフードがめくれあがる。
背中へとフードが垂れた。
その時だ。
「なんで?!」
そんな悲鳴にも似た叫び声が届く。
声のした方を見れば、あの女子生徒が立っていた。
この騒ぎで人も集まり始めた。
ユートは手早くコートを脱ぐと乱雑に丸めて脇に抱える。
「なにがなんで??」
ユートは女子生徒へ聞き返した。
「殺した。たしかに殺したのに」
「そりゃ、生きてるから死んでないのは当然だろ」
軽く返して、ユートはちらりとドラゴンの死体と、それに押しつぶされた倉庫を見た。
「つーか、あれやったの君か」
確認のつもりでユートは聞いた。
しかし、女子生徒はなにやらブツブツと呟くだけで答えようとしない。
「死んで当然なのに、死ね、死ね、死ね死ね死ね死ね」
途端に、魔力が女子生徒から溢れでた。
禍々しいそれが、女子生徒をまとわりつき、染め上げる。
「くく、ふふふふ、きゃはははは?!?!」
女子生徒が奇声じみた笑い声を上げた。
瞬間。
女子生徒の体が変化した。
褐色の肌、頭には角、そして背中には蝙蝠のような翼が生えていた。
それは、誰もが知る魔族の姿だった。
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