第1条

(今)天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。


(仮)天皇は、日本国の元首であり、日本国及び日本国民統合の象徴であって、その地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく。




これのどこがおかしいかを解説していきましょう。


この条文の内容改正は一点だけ。つまり、天皇を国家元首として定める、というふうに変えることです。


「でも、象徴だということは変わってないじゃないか!」と言う人もいると思います。ですが、現行の憲法ではただの象徴、としてしか定められておらず、一切の政治的な発言権を持っていませんが、改憲案においては、元首であり、さらに象徴である、と定められるのです。別に象徴だからといって発言権をもてないわけではないのです。むしろ、元首となったことによって絶対的な権力を持つようになります。


ここで一つ。元首とはなにか?ですよね。これも解説します。


国家元首、というのは大日本帝国でいえば天皇であり、フランスでいうところの大統領です。


…え?と思った方もいらっしゃいますよね。


そう。この改正、有名ではありませんが、なかなかにやばい条文なのです。確かに、元首であってもあまり政治的実権を持たない場合もありますが、この条文はかなり、どうとでもとれるように改正されるのです。


なので、この条文が指し示すことは一つ。


「天皇の地位を、戦前と同じ存在にしよう」


ということです。

まるで、過去の過ちを反省してないように。

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