この世界とは
エリック
「この世界はみなさんの世界とは異なり、剣と魔法の世界です。」
北条君
「剣と魔法の世界?」
エリック
「そうです。
街の外にはモンスターがばっこしています。
人々は剣と魔法でモンスターと戦い、生活しているのです。」
荒川君
「そんな話を信じろと言われてもな。」
カロッサ
「今から魔法をお見せしましょう。
私は職業が魔法使いです。
多少ですが、魔法が使えます。
よく見てくださいね。
・
・
・
『ファイアアロー』」
カロッサさんの目の前に炎の矢が現れて、壁に向かって飛んでいった。
荒川君
「すげぇ、、、」
カロッサ
「みなさんも魔法使い系の職業でしたら、この程度はすぐに出来るようになりますよ。」
エリック
「この世界で生きていく為には、自分の職業を知り、その能力を活かす必要があるんです。」
北条君
「ちょっと待ってくれ。
『この世界で生きていく』って言ったが、俺たちは帰れないのか?」
エリック
「残念ながら。」
カロッサ
「突然転移に巻き込まれてこの世界にやって来る方は何人もいらっしゃいますが、帰れたという話は聞いたことがありません。」
百田先生
「そんな、、、」
エリック
「もしかしたら、我々が知らないだけで元の世界に戻る方法はあるのかもしれません。
ただ、元の世界に戻るまでは、この世界で生きていくしかありません。」
北条君
「確かに言う通りだな。。。」
エリック
「我々はあなた方がこの世界で生きていけるようにサポートする為にここにいます。」
荒川君
「どういうことだ?」
エリック
「あなた方のように異世界から人が来ることはよくあることなのです。
そして、ここ。
この場所は異世界から来た人が降り立つことが多い場所なのです。
だから、我々はここで異世界からの転移者をサポートしているのです。」
北条君
「サポートしてくれるのは有難いが、目的がわからない。
何が目的なんだ?
ただの慈善事業ではないんだろう?」
エリック
「鋭いですね。
我々があなた方を助ける理由は『職業』です。
異世界転移者はレアな上級職の確率が非常に高い。
この世界にとって有用な人材という訳です。」
カロッサ
「この施設を出るとモンスターが出ます。
職業のこと、スキルのこと、そういったことを何も知らなければ、すぐにモンスターに殺されてしまいます。
だから我々が保護して街までお送りするのです。
街に着けば、国から仕官のお誘いがあるでしょう。
上級職の力を国の為に役立ててくれないか、と。それを受けるも良し。受けないも良し。
それはあなた方の考え方次第です。」
北条君
「なるほど、使える人材だから保護する。
行くあても無いから仕官を受ける可能性も高い。そういう打算か。」
エリック
「だいたい、その認識で間違いございません。あなた方にとってもメリットはあると思いますよ。」
カロッサ
「補足しますと、転移者がその才能を認められ、国の上層部に歴代何名も入っております。その方々が後の転移者を保護したいという思いで、この保護システムを作られたという側面もございます。」
荒川君
「昔の転移者が後輩を助ける為に作ったシステムか、、、」
百田先生
「確かにモンスターがいるような場所に放り出されるよりも、安全な街まで送って貰えるのは助かるわ。」
カロッサ
「そう言って頂けると助かります。
では、まずみなさんの職業を調べましょう。
自分がどのような職業でどのようなことが出来るかを知っておく必要があります。」
カロッサさんがそう言うと、
1人の男が水晶玉を出してきた。
エリック
「この水晶玉は職業を調べる為の魔道具です。このように水晶玉に手を置くと。」
水晶玉の上に文字が浮き上がった。
『エリック
人間
剣士
レベル24』
エリック
「こんな感じだね。
剣士は一般的な戦闘職だよ。」
カロッサ
「私はこうです。」
カロッサさんも続いて水晶玉に手を置いた。
『カロッサ
人間
魔法使い
レベル16』
エリック
「剣士よりがは魔法使いは数が少ないな。
魔法は便利なものが多いから人気だよ。
さて、みんなもやってみてくれ。」
ザワザワザワザワザワザワザワザワ
みんな自分の職業は気になるが、真っ先に出るのをためらっているんだろう。
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